音楽ナタリー Power Push - 蒼井翔太

“ありがとう”を歌に乗せて、ファンと踏み出す新たな世界

蒼井翔太のニューシングル「イノセント」が、7月27日にリリースされる。レーベル移籍後初のシングルである同作の表題曲は、現在オンエア中のアニメ「初恋モンスター」のオープニング主題歌。ヒロインが恋に落ちた長身イケメンは実は小学5年生という、設定にギャップがある作品に沿って“ギャップ”“二面性”をテーマに制作された。

音楽ナタリーでは5月にベストアルバム「S」をリリースし、蒼井翔太として音楽活動3周年を迎えた蒼井にインタビューを実施。ニューシングルについてはもちろん、根底にいつもあるというファンへの思い、「うたの☆プリンスさまっ♪」「少年ハリウッド」などのアニメで声優としても活躍する蒼井が、作品のライブイベントに立つ際の心境も聞いた。

取材・文 / 熊瀬哲子

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感謝の気持ちが日に日に大きくなる

──まずは歌手活動3周年、おめでとうございます。

ありがとうございます!

──5月にはベストアルバム「S」がリリースされ、このたび発売する「イノセント」はレーベル移籍後初のシングルということで。蒼井さんにとって節目と呼べる時期を迎えられているのではないかと思います。

おかげさまで蒼井翔太として歌を歌わせていただいてから3周年を迎えました。その前にはSHOWTA.という名前で活動していたんですが、そのときから含めると今年で音楽活動10年目になるんです。そして、来年で僕が生まれてから30周年。

──おめでたいことが続きますね。

いろんな節目が重なりましたね。これまでの経験や思い出を大事にしながら、「イノセント」をきっかけに新たな蒼井翔太の歌や世界観を見せていきたいと思っています。

──この3年の間にも声優としてさまざまなアニメに出演したり、今年の3月には日本武道館でワンマン公演を成功させたりと活躍の幅を広げられていますが、デビュー当時と今とで、心境に変化はありましたか?

蒼井翔太

応援してくれるみんなへ歌で恩返ししていきたいという、その気持ちは変わらないです。リリースのたびに新たなチャレンジをしていくというテーマも、ずっと変わらない。変わったことを挙げるとするなら、CDを聴いてくださるファンの皆さんへの感謝の気持ちが、日に日に大きくなることですね。毎回シングルのカップリングに自分で作詞作曲をした楽曲を入れさせていただくんですけど、リリースしていくたび、ファンの皆さんと触れ合う機会が増えるたびに、どんどん言葉も浮かんでくるんです。初めて作詞したときは本当に難しかったんですけど、みんなに伝えたい言葉が増えてきているなと感じています。

──蒼井さんが活動するうえで、ファンの存在はすごく大きなものなんですね。

僕の根底にはいつもファンの方々がいますね。ファンの人がいなければ、きっと“蒼井翔太”という存在がレーベルの方や関係者の方の目に止まることもなかっただろうし、ここまでCDをリリースすることもできなかったんじゃないかと思います。いつも……“何人何脚”なんでしょうね(笑)。ファンの方に対しては、それくらいの気持ちでいるんです。

──ファンと一緒に踏み出して、前に進んでいくイメージでいる。

はい。ときには僕が前に立って、みんなを引っ張っていくことができたらいいなと思っています。

ギャップや驚きが詰まった「初恋モンスター」の主題歌

──先ほど「『イノセント』をきっかけに新たな蒼井翔太を見せていきたい」と言われてましたが、髪の毛を染めて黒から明るい色にしたのも「イノセント」の世界観にあわせてなんですか?

そうです、そうです。今回は衣装も自分でデザインさせていただいて、ビジュアルも僕のイメージが反映されたものになっているんです。「イノセント」の意味となる“純粋”や“無垢”って言葉は、僕の中で白とか淡い色のイメージで。純粋で真っ白な状態でいろんな人と出会い、いろんなできごとを経験していろんな色が混じっていく。そういったイメージを表現したものが白を基調としたこのビジュアルだったので、その中に黒がポンと入っていると、主張が強すぎちゃうかなと思ったんです。

──外見から新しい蒼井さんを見せていただいたので、すごく新鮮でした。この透明感のあるビジュアルからは想像できないくらい、表題曲の「イノセント」はロックな楽曲に仕上がっています。

「初恋モンスター」はヒロインが恋した長身でイケメンの男の子が、実は小学5年生……っていう、ギャップや驚きなどがたくさん詰まった作品なんです。

──原作マンガの第1話に登場した「で…俺、小学生だけどどうする?」というセリフは、Twitterなどでも話題になりました。

その「初恋モンスター」の主題歌ということで、楽曲も“二面性”や“ギャップ”をテーマに制作しようと決めました。「イノセント」はサビから始まる楽曲なんですけど、イントロに入るところでそれまでの印象とは違った重めなロックに変わるんです。その変化が「初恋モンスター」という物語に詰まった、ギャップや驚きに通ずるものがあると思いまして。今回は多くの作家さんに曲を作っていただき、その候補の中から「この曲を歌いたいです」と、「イノセント」を選ばせていただきました。

──楽曲は“カッコいい”といった感じですが、「背伸びだって笑われても」や「生意気だって笑わないで」という歌詞に、大人ぶろうとする少年らしさが出ていてかわいらしさも感じました。

そうなんですよ。英語の歌詞だったり「永久永劫」といった難しい言葉の中に、時折少年らしいニュアンスの言葉も詰め込まれているんです。例えばサビの「限界なんか蹴っ飛ばして」っていう歌詞も、僕のような成人男性が歌うカッコいい楽曲だったら「ぶっ飛ばす」「ぶっ壊す」みたいな表現もできたと思うんです。そうじゃなくて“蹴っ飛ばす”っていうのが、少年らしいなと思いました。

──歌われるうえでは、どういったことを意識されたんですか?

「初恋モンスター」という作品も「イノセント」という楽曲も、小学5年生の男の子が持っている、好きな女の子への純粋な気持ちや無垢な心が表現されていると思っていて。歌い方もファルセットを多用してカッコよく仕上げるというより、できるところはなるべく地声で、まっすぐな気持ちで歌うことを気を付けてレコーディングさせていただきました。

ニューシングル「イノセント」2016年7月27日発売 / KING RECORDS
初回限定盤 [CD+DVD] / 1944円 / KICM-91704
通常盤 [CD] / 1404円 / KICM-1704
CD収録曲
  1. イノセント
  2. ずっと…
  3. Summer Dreamin'
初回限定盤DVD収録内容
  • 「イノセント」MUSIC VIDEO+メイキング収録
蒼井翔太(アオイショウタ)

2011年「Black Robinia」で声優デビュー。2012年5月より「うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズの新キャラクター・美風藍役を演じ、大きな注目を集めた。2013年6月に初のミニアルバム「ブルーバード」をリリースする。2014年1月には舞台「ペルソナ3 the Weird Masquerade ~青の覚醒~」で初座長を務め、2016年3月には初の東京・日本武道館ワンマンライブを開催した。7月にアニメ「初恋モンスター」オープニング主題歌となるシングル「イノセント」をリリース。