AlbaNoxが1stシングル「マスカレイド ダンスフロア / After school」をリリースした。
4月にデビューを果たしたAlbaNoxは、歌い手出身のさくら、ゆぺ、うぃる、A型と、アイドル出身のうと、りき、こうき、はるの8人からなるメンズユニット。これまであまり交わることのなかった歌い手とメンズアイドルのかけ合わせで生まれた彼らは幅広いファン層を獲得し、着実に活動規模を拡大させている。
音楽ナタリーではシングルの発売を記念してメンバー全員へのインタビューを実施。8人の個性に迫るトークや、シングル収録曲についての話題を通じて、新機軸のグループであるAlbaNoxの魅力を紐解いていく。
取材・文 / 倉嶌孝彦 撮影 / 須田卓馬
さくらはボス、うとは裏リーダー、はるは裏ボス
──音楽ナタリー初登場ということで、それぞれの個性を知るためにまずはメンバーの皆さんに他己紹介をしていただければと思います。まずはリーダーのさくらさんからお願いいたします。
ゆぺ さくらくんはね、小さいです(笑)。
A型 リーダーだし、一番まともなメンバーかな。何かあったとき、しっかりまとめてくれるのはさくらくんだよね。
うぃる みんなで「ボス」って呼んでます。
さくら ファンの方にまでボスと呼ばれることがあるんですよ(笑)。
──では、次はうとさん。
A型 うとはステージ上と、楽屋とかで接しているときのギャップが激しいかな。ステージ上ではシャイなんですよ。
さくら 確かに。ステージ上ではあまり話さないけど、ライブのセットリストを考えてくれたり、グループへの提案とかをしてくれたり。
りき 裏リーダー的存在かも。
うと なんだか照れくさいですね(笑)。
さくら 自分はけっこう受け身な感じなんですけど、うとくんは積極的に意見を出してくれるんですよね。だから助かってるところも多いです。
──次にゆぺさんの他己紹介をお願いします。
ゆぺ さくらくんの次にしっかりしてるメンバーじゃないかな。
A型 いやいや、自分で言ったら自己紹介になっちゃうから(笑)。
うと どちらかと言うと一番適当な気がする……。
ゆぺ やっぱりそうかな?(笑)
A型 マイペースですね。しゃべりたいときにしゃべって、しゃべりたくないときには一切しゃべらない。
うぃる でも挨拶はしっかりしているんですよ。「おはようございます」とか「よろしくお願いします」とか、「ごちそうさまでした」とか。
りき 友達思いの一面もあるよね。
こうき こうやって話してみて気付いたけど、芯は真面目なのかもね。
──4人目のりきさんはどうですか?
うと さくらくんが“小さい”なら、りきくんは“大きい”ですね。
ゆぺ 一番大きいけど、最年少メンバー。
うぃる モデル出身だけあって、美意識がすごく高いよね。
はる 人見知りな性格なんだろうけど、慣れてくるといい意味でなんでも言ってくれるんですよ。
A型 最年少らしく、おねだりが上手なんですよ。ちょっとかわいい声を出してねだってきます(笑)。
──次にはるさんの他己紹介をお願いします。
うぃる 顔が強い。
うと ガタイがいい。
りき 裏リーダーじゃなくて、裏ボス。自分の意見をしっかり持っているんですよ。
A型 はるくんは「AlbaNoxはこうあるべき」みたいなイメージをしっかり持っているんですよね。だからグループに対する提案とかすごく参考になるし、芯のある人間なんだろうなと思っています。
──うぃるさんはどうですか?
うと 歌が上手なんですよ。歌唱面でグループを支えてくれていると思います。
こうき レコーディングの日に率先してアドバイスをしてくれるのもうぃるくんですね。「こうしたほうがいいよ」って。
A型 あと、問題発言が一番少ないメンバーだと思います。下ネタとかもあまり言わないし。
こうき やらかさないタイプだよね(笑)。
A型 トイレに置いてある“消臭力”みたいなポジションなのかな。僕らがけっこう無茶なことをやったりしたとしても、うぃるくんだけはキレイなままでいる感じ。
──A型さんはどんなメンバーですか?
さくら よくしゃべる。
うぃる うるさいけど、MCはうまく回してくれますね。
はる 歌唱中の煽りもいろいろ考えてくれて、ライブによって煽り方が違ったりして面白いんですよ。
さくら A型くんがしゃべり始めないと、僕らMCでなかなか盛り上がれないんだよね。
うと あと物をよく壊す。破壊神。
A型 本当にすぐ物を壊しちゃうんですよ。申し訳ない。
──最後にこうきさんの他己紹介をお願いします。
うと こうきくんは一番優しいんじゃないかな。
A型 とりあえずなんか話を振るとすぐ笑ってくれる人ですね。だからライブ中もこうきくんに話を振ればどうにかなる。
さくら ムチャぶりにも応えてくれるしね(笑)。
はる こうきくんがいるとグループが和むんだよね。いいムードメーカーだと思う。
歌い手×アイドルの組み合わせ
──そもそもこの8人はどういう経緯で集められたんですか?
A型 さくらくんとゆぺくんとうぃるくんと僕の4人がもともとインターネットを通じて歌唱動画や雑談を配信していて、そこそこにモデルやアイドルをやっていた4人が合わさった感じです。特に自発的にこの8人が集まったわけではなく、事務所同士のつながりがあって、こういうユニットの話が出てきたんですよね。で、おそらくみんな面白そうだと思ってグループとして活動することになりました。
──人前に立つことを仕事とするアイドルの活動と、ネットを通じてあまり顔出しせずに動画で作品を届ける歌い手の活動はわりと性質の異なるものですよね。“アイドルと歌い手の混成ユニット”という取り組み自体が新しいというか。
うと 実は最初の頃はお互い理解し合うのが大変でした。
A型 月に何十本もライブをするのとか、配信者時代には考えられないことだったよね。ダンスとかも全然やったことなかったし。
さくら ステージに立ってパフォーマンスを届けるというのはすごく新鮮でした。ネットの配信では表情を見せる必要はなかったわけですけど、ステージに立つと表情も身振り手振りも、すべてお客さんに見られているんですよね。それが難しいと思ったし、逆に言えば歌声以外のいろんな要素を表現につなげられるわけですから、自分としても成長できたと思っています。
ゆぺ さすがさくらくん。
──モデルやアイドルをやっていた4人は、ネットで活躍していた4人についてどういう印象を持ちましたか?
うと 彼らは歌の動画だけじゃなく雑談の配信もしていたのでトークがうまいんですよね。そこはうらやましいなと思いました。
こうき 単純に歌い手出身のみんなは歌を磨いてきていたメンバーなので、歌唱面で教わることは多いですね。
りき それと、歌い手とアイドルでライブのやり方もけっこう違ったみたいで。
A型 そうそう。アイドルのライブってお客さんに対してレスを送るんですよね。いわゆる“ファンサ”というものなんですけど、それを歌い手のライブではやったことがなくて。なのでパフォーマンスの意識はかなり変わりました。
さくら あと複数人でステージに立つと安心感があって、それも新鮮でした。ソロで活動しているときは当然1人でステージに立つ機会のほうが多かったから緊張感がすごくて。みんなでステージに立つときはいい意味でリラックスしてステージに上がれるんです。
A型 歌い手のファンとアイドルのファンの年齢層の差も1つ面白い違いでした。歌い手時代は10代のファンが多かったんですけど、メンズアイドルグループの要素を持つことで、もっと上の年齢層の方々にも見ていただいている実感があって。
さくら これまで歌い手を観たことなかった人にも、メンズアイドルを見たことなかった人にも見てもらえるのがAlbaNoxなんですよね。僕らをきっかけにアイドルシーンに興味を持ってくれる人もいますし、いい意味で2つの文化の架け橋のような存在になれていたら、それはすごくいいことだなと思っています。
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遊びがある新曲「マスカレイド ダンスフロア」