赤西仁が主宰するレーベルGo Good Recordsとユニバーサルミュージックが業務提携契約を締結。そしてこのタッグでの第1弾作品となる赤西のニューアルバム「Blessèd」が、12月12日にリリースされる。
この特集では業務提携と本作完成までの背景を、赤西のこれまでの道のりを踏まえて分析。メールインタビューで届いた彼自身の言葉と共に紹介する。
取材・文 / 上野拓朗(Rolling Stone Japan チーフディレクター)
ユニバーサルミュージックとの業務提携
赤西仁が主宰するレーベルGo Good Recordsとユニバーサルミュージックが業務提携契約を締結した。2011年11月にJIN AKANISHI名義で全米デビューを果たしてから、約6年が経過。その間に自主レーベルで地道に活動を続けてきた赤西がユニバーサルミュージックをパートナーに迎え、本格的に世界進出を目指す。
前からお話はいただいていたのですが、なんとなくタイミングを図っていました。独立からしばらく経って何か違う風を入れたいなと思い始めて、そこからはトントン拍子に話が進み今に至るという感じです。個人での契約にするかレーベルでの業務提携にするか、どちらにするかはまったく迷いませんでした。普通のアーティスト契約ではなく、自分にとってはこの選択肢しかなかったです。
赤西は2014年7月にGo Good Recordsを立ち上げ、2015年に中国の文化アワード「爱奇2016艺尖叫之夜」で「アジア人気アーティスト賞」「年度音楽大賞」を受賞。さらに中国・上海やマカオでライブを行うなど、日本のみならずアジア圏の国々で高い人気を得てきた。今回の業務提携をきっかけに、Go Good Recordsというレーベル自体もグローバルな広がりを見せていくことだろう。赤西本人以外のアーティストが所属する可能性もゼロではないそうだ。
自分の視野を広げるために
12月12日には業務提携後第1弾となるニューアルバム「Blessèd」がリリースされる。過去の取材で「重ねすぎずシンプルに作るように意識している」と語っていた赤西。シンプルかつ洗練されていてメロディアスな音楽、という彼のスタイルが1つの極みに達したのが今回のアルバムだ。
常に自分の音楽をいいものにしようと努力しています。毎回いいと思って出しているので、過去の作品も今の作品も好きです。今回のアルバムに関して言うと、全体的に少し大人な感じに仕上がったのではないかと思っています。
その言葉が示すように、収録曲「Blessèd」のポップネス、「Good or Bad」のファンクネス、「Shine」のグルーヴ感など、いい意味で落ち着いた雰囲気が全体に漂っている。これまで以上に音楽的な深みを手にしたアルバムなのだ。2016年6月にリリースされた前作「Audio Fashion」で8曲中7曲の作詞作曲、プロデュースを担当した赤西は、一方で当時「これからは自分の視野を広げるためにも、もっといろんなライターの方と一緒に曲を書いてみたいです」と語っていた。そして実際、今回彼は外部ライターを招いて楽曲を制作している。
今まで一緒に書いたことのないライターの方々と作業することも多くて、すごく新鮮で面白い体験でした。デモトラックを聴かせてもらう機会があって、それで自分がいいと思った人たちに「アルバム一緒に作ろうよ」と声をかけさせてもらったのがきっかけです。
収録曲のうちすでにライブで披露されている「Fill Me Up」「Yesterday」の2曲は、プロデューサーチームのStereotypesが提供した楽曲だ。赤西とStereotypesがコラボレーションするのは2012年1月に全米リリースされたシングル「Sun Burns Down」以来のことであり、ファンにとってはうれしいトピックだろう。ジャスティン・ビーバー、リアーナ、ブルーノ・マーズなどのプロデュースを手がけていることで有名なStereotypesとのひさびさの作業は、彼にとって新鮮だったようだ。
彼らとはちょくちょく連絡を取っていて、その流れで今回一緒にやることになりました。事前の打ち合わせも何もなかったですが、素晴らしいプロデューサーグループなので信頼していますし、常に刺激をもらっています。
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“想像の世界”へ
- 赤西仁「Blessèd」
- 2017年12月12日発売 / Go Good Records / Universal Music Japan
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初回限定盤A [CD+DVD]
3996円 / UPCH-29275 -
初回限定盤B [CD+DVD]
3996円 / UPCH-29276 -
JIP's限定盤
[CD+オリジナルVRゴーグル+VR視聴用コード]
5076円 / PRON-1018
- CD収録曲
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- Blessèd
- Fill Me Up
- One Addiction
- I Want You
- Feel
- Good or Bad
- Sun Kiss
- All About You
- Shine
- Yesterday
- Mrs. Right(通常盤Bonus Track)
- 初回限定盤A DVD収録内容
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- Fill Me Up [Music Video]
- Fill Me Up [Making Of Music Video]
- 初回限定盤B DVD収録内容
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- Yesterday [Lyric Video]
- JIN AKANISHI 2016/17 DIGEST
- JIP's限定盤 VR内容
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- 「Test Drive」「Aphrodisiac」from“JIN AKANISHI LIVE 2017 in YOYOGI ~Résumé~”
- 「Jindependence Day 2017 スペシャル生配信」ダイジェスト映像
JIN AKANISHI LIVE TOUR 2018 "Blessèd"
- 2018年2月8日(木)大阪府 オリックス劇場
- 2018年2月9日(金)大阪府 オリックス劇場
- 2018年2月11日(日・祝)三重県 四日市市文化会館 第1ホール
- 2018年2月16日(金)兵庫県 神戸国際会館 こくさいホール
- 2018年2月17日(土)滋賀県 滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール
- 2018年2月20日(火)埼玉県 さいたま市文化センター
- 2018年2月24日(土)石川県 本多の森ホール
- 2018年2月27日(火)神奈川県 相模女子大学グリーンホール
- 2018年3月2日(金)神奈川県 カルッツかわさき(川崎市スポーツ・文化総合センター)
- 2018年3月8日(木)愛知県 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
- 2018年3月11日(日)福岡県 福岡市民会館
- 2018年3月16日(金)東京都 府中の森芸術劇場 どりーむホール
- 2018年3月17日(土)静岡県 富士市文化会館ロゼシアター
- 2018年3月21日(水・祝)千葉県 森のホール21
- 2018年3月25日(日)宮城県 仙台サンプラザホール
- 赤西仁(アカニシジン)
- 1984年生まれ、東京都出身。2006年3月にKAT-TUNのメンバーとして、シングル「Real Face」でデビュー。俳優、タレント活動と並行して音楽活動に注力する。2010年夏にKAT-TUNを脱退し、ソロアーティストとしてのキャリアをスタート。同年にソロコンサートを日本とアメリカで開催し、12月にワーナーミュージック・グループと契約。翌年の全米デビューを発表した。2011年3月にソロシングル「Eternal」を国内でリリースしたのち、同年11月に全米デビューシングル「TEST DRIVE featuring JASON DERULO」を発表。2012年3月に全曲英語詞によるアルバム「JAPONICANA」をリリースし、アルバムを携えてのアメリカツアーを成功させている。2013年11月に全曲の作詞・作曲・プロデュースを手がけるアルバム「#JUSTJIN」を赤西仁名義でリリース。2014年7月4日には自主レーベル「Go Good Records」を設立し、8月6日に新レーベル第1弾シングル「Good Time」を発表した。2015年12月に中国の文化アワード「尖叫2016愛奇藝之夜」で「アジア人気アーティスト賞」と「年度音楽大賞」を受賞。2016年に山田孝之とユニット「JINTAKA」を結成し、話題を呼ぶ。2017年に自身が主宰するレーベルGo Good Recordsとユニバーサルミュージックの業務提携契約が成立し、12月にアルバム「Blessèd」をリリースする。