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MisiiN「YATTAAMAN」ジャケ写

MisiiN YATTAAMAN

ナチュラルな自分で生きていける世の中へ、Maika Loubtéとのタッグで伝えるメッセージ

文 / 矢島由佳子

Misiiとnagohoによる、MisiiN(ミシエヌ)。東京・表参道にあるアートギャラリー「NOSE ART GARAGE」を創作拠点とする2人は、音楽にとどまらず、アートディレクションや映像制作なども行う「アーティストデュオ」として活動している。映像演出も自ら手がけるMisiiNのライブを初めて観たとき、冒頭からどうしたって涙が込み上げてきた。最初に2人が強く抱き合って、そこから「目の前にいるあなたへ伝えたい」というパッションの塊のような音楽が投げ込まれるたび、身体が震えずにはいられなかったのだ。

MisiiNが掲げているテーマは「be the you」。自分を愛すことや自分の人生を生きていくことの大切さと難しさについて表現し続けている。7月10日リリース、MisiiNにとって8カ月ぶりとなる新曲「YATTAAMAN」も、「ナチュラルな自分」で生きていける世の中を一緒に作っていこうよ、と呼びかける1曲だ。「YATTAAMAN」というワードは、Misiiが落ち込んでいるときにnagohoが「ヤッター、ヤッター、ヤッターマン!」と声をかけて笑わせるという、2人の日常的なやりとりを作品に昇華したもの。

「泣いてもいいし、怒ってもいいし、誰かに何か言われても気にしなくていい。自分の中にいる自然体な自分を解き放とう」――そんなこと言われたって難しいよ、と思ってしまいそうなところ、MisiiNは曲の中で解決策まで一緒に探してくれて、自分を信じるために必要な心持ちを教えてくれる。そもそも2人は、「普通」や「タブー」を作ってきたのは私たち人間であることからも目を逸らさない。

サウンドプロデュースには、日本とフランスにルーツを持ち、電子音とエモーションを巧みに操るMaika Loubtéが参加。英語と日本語を混ぜ合わせた歌詞に、あなたとその先にある社会への問いとメッセージを強く込めながら「YATTAAMAN」というクスッと笑えるし音としても心地よい言葉をサビにチョイスする、MisiiNの2人のセンスに脱帽する。時代に必要な問いと指針をユーモラスかつ情熱あふれるクリエイティブで表現するMisiiNは、あなたが見えている世界をちょっとだけでも変えてくれるかもしれない。

MisiiN - YATTAAMAN (Official Music Video)

MisiiN「YATTAAMAN」
2024年7月10日(水)配信開始 / avex trax
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作詞:Misii、nagoho
作曲:Misii、nagoho、Maika Loubté
編曲:Maika Loubté、nagoho

MisiiN(ミシエヌ)

MisiiN

ボーカルとソングライティングを担当するMisii、トラックメイクとポエトリーラップを担当するnagohoによるアーティストデュオ。東京・表参道のアートギャラリー「NOSE ART GARAGE」を拠点に、“be the you”をコンセプトに掲げた活動を展開している。9月からは全国10会場を巡るツアー「MisiiN JAPAN TOUR 2024」を開催する。