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福田未来「またねがあれば」ジャケ写

福田未来 またねがあれば

澤田空海理の失恋ソングをドラマチックにカバー

文 / 小松香里

テイチクとエクシング・ミュージックエンタテイメントが共同で立ち上げたレーベル・Imgramox Musicがカバー曲シリーズ(歌ってみた企画)を展開中だ。新旧さまざまなボカロ曲を多様なジャンルのアーティストがカバーをするという企画だが、その中から福田未来がカバーした「またねがあれば」を紹介する。

福田未来は1994年生まれ。2014年、大手音楽事務所によるボーカルオーディションで専門学校在学中に約5,000人の中から選出され、THE HOOPERSとして活動をスタートさせた。2019年、幼い頃からの夢であったソロシンガーとしての活動を目指してグループを卒業。その後、2024年2月23日に開催された日韓共同プロジェクトのオーディション番組「トロット・ガールズ・ジャパン」で優勝し、初代女王“トロットビーナス”となった。人気音楽系YouTuberのコバソロ氏とのコラボ企画「コバソロ×未来」や、日韓の歌姫がバトルする韓国の番組「日韓歌王戦」でチョン・ユジンとカバー歌唱した五輪真弓「恋人よ」など、YouTubeに投稿された多数の出演動画がバズっている。

「またねがあれば」はシンガーソングライター・澤田空海理が2017年に発表した失恋ソング。別れた相手への断ち切れぬ思いをユーモアも交えながら切実に歌った楽曲で、関連動画の総再生回数は300万回を超える。流麗なピアノがフィーチャーされたミドルテンポバラードといったオリジナルのアレンジと比べ、エレクトロ×バンドサウンド×ボカロ調のトラックが特徴的な今回のカバー。福田は伸びやかな歌声の特性を十二分に生かしながら、ドラマチックに抑揚をつけ、情感たっぷりに歌唱する。後悔と未練で胸が引き裂かれそうな思いをあふれさせながら、そっと気持ちを吐き出すように「未だ好きだったんだ」と口にし、最後はきっぱりと「それじゃあね」と別れを告げる。楽曲に宿った思いを非常にストレートに歌に乗せたカバーだ。

福田未来「またねがあれば」MV

福田未来「またねがあれば」
2025年1月29日(水)配信開始 / Imgramox
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作詞・作曲・編曲:澤田空海理

福田未来(フクダミライ)

福田未来

1994年6月6日生まれ。2015年にTHE HOOPERSとしてデビュー。2019年にグループを卒業後、ソロ活動を行っている。日韓合同歌姫発掘オーディション「トロット・ガールズ・ジャパン2024」では初代女王“トロットビーナス”の座に輝いた。