映画ナタリー Power Push - 「シン・ゴジラ」配信記念特集

高見沢俊彦、ゴジラシリーズへの愛を語る

「シン・ゴジラ」はゴジラの集大成

──映像配信のいいところは何度でも好きなシーンを見返せるところだと思いますが、高見沢さんがぜひ見返したいというシーンは?

「シン・ゴジラ」より。©2016 TOHO CO.,LTD.

やっぱり先ほども話題に出た、ゴジラ怒り狂う!って感じのビームのシーンや、ヤシオリ作戦終了後の人々の反応とか。あとは外国の方が観たら「会議ばっかりの映画だな」と思うかもしれないけど、僕はその会議シーンがよかった。 専門用語がわからない部分も多少ありましたが、「どの役所に言ったんですか?」とか、いかにもお役所的感覚が垣間見れて面白かった(笑)。

──会議シーンが多いですが、テンポよく進んでいくからか退屈せずに観られますよね。

僕は今まで、ゴジラ映画はすべて観てきましたけど、観る前の期待感が、観終わったときは「ああ、そうか」とそれっきりな感じの脱力感に変化する場合が多かった。でも「シン・ゴジラ」は「もう1回観なきゃ!」と。無人在来線爆弾など何度観ても、ニンマリしてしまいますからね。

──庵野さんはたまたま思い付いたとお話されていました(参照:「シン・ゴジラ」長谷川博己が松尾諭に水ドン!庵野秀明は「島本くん観てる?」)。

あの場面では「宇宙大戦争」の音楽がかかっていましたよね。新旧取り混ぜた音楽と映像のリンクの仕方も素晴らしく、僕らの世代にはストライクでしたよ。伊福部昭さんの曲も流れるし、ゴジラの集大成がこの「シン・ゴジラ」だと思いました。日本人の日本人による日本人のための最高のゴジラ映画なんじゃないかな。

──では、高見沢さんにとって「シン・ゴジラ」はどのような作品でしょうか。

観た人間にいろいろ謎を投げかけて、それを解いてゆくような映画かな。RPGみたいな感じで、(劇中に描かれている物事の意味を)探していくみたいな。第2形態が蒲田くんと名付けられてSNSで盛り上がっているのも、今の時代にマッチしていて面白いなと思います。

「キンゴジ」に衝撃を受け、そこら中にゴジラの絵を描いた

──続いて旧作についてもお話を伺えればと思います。初めて観たゴジラ映画はどの作品だったのでしょうか?

「キングコング対ゴジラ」より。TM & ©1962 TOHO CO., LTD.

1962年の「キングコング対ゴジラ(以下キンゴジ)」で、小学校2年の頃でした。観たあとは、そこら中にゴジラの絵を描いていましたよ(笑)。その前年に「モスラ」を父親と観に行って、特撮映画にハマってしまいましたが、たぶん父親も特撮映画が好きだったんだと思います。それから東宝の「妖星ゴラス」「世界大戦争」「マタンゴ」「海底軍艦」など小学校の頃に全部観て、子供ながらに完全に特撮オタクでしたね。

──どんな場面が特に衝撃的でした?

ゴジラが熱線を吐くときに背びれが光るでしょ? ひと工夫あるところがカッコいいなあと子供ながらに感じました。とにかく恐竜好きの子供にはゴジラの造形は最高だったし、ストーリーも含めて、今観ても遜色ない怪獣映画でした。その次が「モスラ対ゴジラ」になるのかな。最初の2分間くらいが台風のシーンでしたが、あれも素晴らしい特撮技術で、さすが円谷英二さん!という感じがします。今観てもすごいオープニングだと思います。あのへんはすごく印象的でした。

──そのあたりからはずっとリアルタイムでご覧になっていたんですか?

観ていましたね。途中何本かは抜けてますが、昭和ゴジラで最後に映画館で観たのはジェットジャガーが出てたやつです(「ゴジラ対メガロ」)。友達の弟が観たいと言っていたらしく、「高見沢、お前ゴジラが好きなんだったら連れて行ってくれないか」と頼まれて「いいよ」って一緒に観たことがあります(笑)。あれは大学に上がる前の春休みくらいだったのかな。

──高見沢さんが思う、ゴジラシリーズの魅力とは?

「ゴジラ・モスラ・キングギドラ/大怪獣総攻撃」より。©2001 TOHO PICTURES, INC. TM & ©2001 TOHO CO., LTD.

「キンゴジ」や「モスラ対ゴジラ」あたりはストーリー性もしっかりしていて、丁寧に作られている感じがしましたね。平成ゴジラの中では「ゴジラ・モスラ・キングギドラ/大怪獣総攻撃」が好きです。ゴジラが邪悪の化身で、ギドラとモスラとバラゴンが護国聖獣という設定はワクワクしました。ただ併映が「とっとこハム太郎(「とっとこハム太郎・ハムハムランド大冒険」)」だったんですよね(笑)。

──「とっとこハム太郎」もご覧になったんですか?

もちろん! 忍耐強く観ましたが、あれはあれでなかなか面白かったですよ。

キングギドラはカッコいい

──先ほどもいろいろなライバル怪獣のお話をしていただきましたが、一番好きなライバルはどのキャラクターでしょう?

「ゴジラ・モスラ・キングギドラ/大怪獣総攻撃」より。©2001 TOHO PICTURES, INC. TM & ©2001 TOHO CO., LTD.

キングギドラかな。「三大怪獣 地球最大の決戦」がデビューでしたが、やはりキングギドラのインパクトはハンパない感じでしたね。バンドでもそうですが、レッド・ツェッペリンとかエアロスミスとか名前がカッコいいのは魅力的ですが、キングギドラのネーミングもそれに近いものを感じます。あと黒部峡谷に落ちた隕石から光って出てくる登場シーンもいい! ほかでは「ゴジラの逆襲」に出てくるアンギラスも好きですね。モノクロだけどすごくリアリティがありましたからね。

──では最後に、「シン・ゴジラ」で初めてゴジラの世界に出会った人に、旧作をオススメしていただければと思います。

「ゴジラ」より。TM & ©1954 TOHO CO., LTD.

昭和ゴジラでは「キンゴジ」と「三大怪獣 地球最大の決戦」。平成ゴジラでは護国聖獣伝記という設定が秀逸な「ゴジラ・モスラ・キングギドラ/大怪獣総攻撃」。あの白目ゴジラの圧倒的強さは観てて惚れ惚れしました。あとは「ゴジラVSデストロイア」。このゴジラ映画も泣けましたね。キャッチコピーが「ゴジラ死す」ですからね。ゴジラをずっと観てきた自分にとってはなんとも切ない終わり方でジーンときましたよ。それとやはり1954年の初代「ゴジラ」は外せません! 社会的にも意味がある作品だと思いますし、当時の時代背景も含め、考えさせられる映画です。それに初代「ゴジラ」は日本の特撮技術と怪獣映画の原点ですから、特撮マニアなら絶対に観なくてはいけない映画ですね。

「シン・ゴジラ」2017年3月22日(水)配信開始

「シン・ゴジラ」

ストーリー

東京湾アクアトンネルを走行中の車輌が、突然の浸水に巻き込まれる原因不明の事故が発生。首相官邸では閣僚たちによる緊急会議が開かれ「原因は地震や海底火山」という意見が多数を占める中、内閣官房副長官・矢口蘭堂だけが海中に棲む巨大生物による可能性を指摘する。その直後、海上に巨大不明生物の姿が露わになった。政府関係者が情報収集に追われる中、謎の巨大生物は船舶や橋梁を破壊しながら、呑川を遡上していく。環境省自然環境局野生生物課長補佐の尾頭ヒロミは、上陸の可能性を指摘するが、官邸側は記者会見を開きそれを否定。だがそのとき、巨大生物は蒲田に上陸し、建造物を次々と破壊しながら街を進んでいた。この事態を受けて、政府は緊急対策本部を設置し自衛隊に防衛出動命令を発動。米国国務省からは女性エージェントのカヨコ・アン・パタースンが派遣される。

スタッフ

総監督・脚本:庵野秀明
監督・特技監督:樋口真嗣

キャスト

長谷川博己、竹野内豊、石原さとみ、高良健吾、大杉漣、柄本明、余貴美子、市川実日子、國村隼、平泉成、松尾諭ほか

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高見沢俊彦(タカミザワトシヒコ)

1974年、シングル「夏しぐれ」でデビュー。THE ALFEEのリーダー、楽曲制作を担当。1983年の「メリーアン」以降、2016年5月リリースの最新シングル「今日のつづきが未来になる」まで、チャート誌ランキングで50作品連続ベスト10入りを果たしている。2015年、第57回日本レコード大賞 企画賞を受賞。4月からはTHE ALFEEの全国ツアー「Best Hit Alfee 2017 春フェスタ」を行う。