コミックナタリー Power Push - サブロウタ「citrus」×コダマナオコ「捏造トラップ-NTR-」

祝・コミック百合姫月刊化!アニメ化決定の2作家が対談

何度も描いては消し繊細な表情を作り上げる

──技術面については、作家さんごとに得意分野がありそうですよね。

「citurs」では、豊かな表情のアップ描写が多く登場する。

コダマ 私はサブロウタさんの技術面のお話が超気になります。先ほどもお話した、表情のアップ。泣きそうな顔にもいろいろな種類があって、それを描きわけているのが素晴らしいです。

サブロウタ ありがとうございます!

コダマ どの顔も臨場感がたっぷりで。

サブロウタ アップで顔を描くのが昔から好きで、小さく描けないんですよね(笑)。顔は何度も描いては消しを繰り返しています。レイヤーを3つくらいにわけて、この表情もいい、あの表情もいい、と候補を描いて、最後にひとつに絞って。いくつか描かないと気が済まないんです。

コダマ 柚子のヘアアレンジも都度変えていますよね。

──髪の毛の描き方も繊細です。

サブロウタ 描いていて手が疲れてきます(笑)。この髪型はこの角度だとどうなるだろう?と考えながら描かないといけないので大変ではありますが、楽しいです。私はコダマさんに、体の柔らかさを描く技術をぜひ教えてほしいです!

「捏造トラップ-NTR-」では、いわゆる“乳合わせ”の描写が多く登場。

──コダマさんの作品を見ていると、女の子の体を描くのが大好きだって伝わってきます。特に“乳合わせ”。

コダマ もう何度乳を合わせたことか(笑)。グニャっと弾力を描くのは楽しいですね。胸の谷間が見えているだけの画よりも押しつぶされているほうがエロさがアップすると思ってます。最近はお尻も好きだけどなかなか描く機会がなくて。昔から女体を描くのは好きで、顔のほうが不得手なんですよね。

サブロウタ 私と逆ですね(笑)。

百合ジャンルの転換点は萌え絵

──両作品ともエロ描写の多い百合だと思います。エロさを追求するためにしていることは何ですか。

「citrus」より、柚子が芽衣を誘うシーン。

コダマ 男性向けのがっつりなエロマンガを読んだり。

サブロウタ 私も。絵の見せ方がうまくてよく参考にしています。

──百合じゃなくて男女のものでも?

サブロウタ 分け隔てなく。迫力を出すためにどうやってコマをぶち抜くか、女の子の体の柔らかさをどう表現するかなども勉強になります。

コダマ 男性向けだと女の子2人と男の子1人で女の子同士がイチャイチャしてるシーンもあるので、そういうのは「おっ!」と思って見ちゃいます。死んだらヤバいですね、家に山ほどエロマンガがあるから。みんな燃やして! パソコンも壊して!

──(笑)。乳合わせは男性向けの作品で多いので、きっとそこも影響を受けてるんですね。

「捏造トラップ-NTR-」より、蛍が由真に迫るシーン。

コダマ 男性向けだとけっこうありますよね、乳合わせ。どういう風に組み合ったら乳合わせになるかもチェックしています。

──サブロウタさんがよく参考にするものは?

サブロウタ いろいろありますね。同人誌もあるし、一言にはいえないですけど、鳴子ハナハルさんみたいな線がパッキリした作家さんが好きです。もともとパッキリした線が好きだったんですけど、少女マンガを描くにあたりタッチを変えて。また戻そうとしています。

──男性が描く百合と、女性が描く百合に違いってあるのでしょうか。

コダマ 最近はもう垣根はないですよね。少女マンガっぽい絵柄だったら「女性かな」と思うこともありますが、すごく萌えっぽい絵を描く女性もいるし、判別はできない。

──最近は、というと昔はそうじゃなかった?

コダマ 絵柄の差は男性作家と女性作家であったような気がしますね。

サブロウタ 棲み分け感がありましたよね。女性が描くと少女マンガテイストで、男性が描くと成年マンガテイストがどこか漂っていて。でも萌え絵が入ったことでそれが薄くなり、ブレンドされていったような。

コダマ 転換点が萌え絵でしたよね。

──読者も男性が描いているか女性が描いているかは特に気にしていないイメージがあります。

「コミック百合姫」2017年1月号 / 2016年11月18日発売 / 842円 / 一迅社
「コミック百合姫」2017年1月号

ラインナップ

新連載
  • あおと響「明日、君に会えたら」
  • 梅原うめ「ロク+イチ暮らし」
  • 竹嶋えく「晴れの国のあっぱれ団!」
  • tMnR「たとえとどかぬ糸だとしても」
  • 西あすか「いつかみのれば」
  • Hitoto*「週末なにしにいこう?」
  • 広瀬まどか「みみみっくす!」
  • みかん氏「Now Loading…!」
  • 未幡「私の百合はお仕事です!」
  • 椋木ななつ「私に天使が舞い降りた!」
連載
  • なもり「ゆるゆり」
  • 伊藤ハチ「月が綺麗ですね」
  • サブロウタ「citrus」
  • 大沢やよい「2DK、Gペン、目覚まし時計」
  • 黄井ぴかち「デミライフ!」
  • くずしろ「犬神さんと猫山さん」
  • コダマナオコ「捏造トラップ-NTR-」
  • こるり「桃色トランス」
  • 源久也「かなえて!ゆりようせい」
  • めの「あとで姉妹ます。」
  • merryhachi「立花館 To Lie あんぐる」
  • 山田あこ「ちょこメイト」

ほか

サブロウタ「citrus(5)」 / 発売中 / 734円 / 一迅社
サブロウタ「citrus(5)」
734円
Kindle版 / 648円
あらすじ

ついに恋人同士になった柚子と芽衣。そんな中、柚子ファンの寧音が柚子を真似て茶髪にする事件が。寧音を庇う柚子に、はるみの姉で元生徒会長のみつ子は、ある提案を……!?

コダマナオコ「捏造トラップ-NTR-(3)」2016年11月18日発売 / 734円 / 一迅社
コダマナオコ「捏造トラップ-NTR-(3)」
あらすじ

武田と別れて傷心の由真は、寂しさを蛍にぶつけてしまう。そんな中、ふたりの情事をスマホで撮り、「マジで混ぜてくれんの?」と藤原は脅しをしかける。

疑惑を躱すために、藤原と部屋に籠った蛍に、何故か黒い感情が渦巻く由真。もやもやする気持ちの正体を確かめようとしても、蛍から返って来たのは「誰よりも親友」という言葉だけ。

蛍との間に距離を感じたまま、新学期を迎えた由真。ある夜、繁華街で蛍の姿を見かけて……!?

サブロウタ
サブロウタ

マガジンSPECIAL(講談社)にマンガが初掲載された後、別冊フレンド、good!アフタヌーン(ともに講談社)などでも活躍。2013年よりコミック百合姫(一迅社)にて「citrus」を連載中。

コダマナオコ
コダマナオコ

2006年に恋愛天国(竹書房)でデビュー。その後、コミックエール(芳文社)、ARIA(講談社)、芳文社の百合アンソロジー「つぼみ」などで活躍する。2012年よりコミック百合姫(一迅社)にて執筆を開始し、2014年より「捏造トラップ-NTR-」を連載中。