美味しいだけではない“ヤバい”食事シーン
──「たまごのおかゆ」のお話が出てきましたが、ドラマでは各話に登場する“おうちごはん”も見どころの1つです。劇中に登場した中で印象に残っている料理はどれでしょう。
田中 全部印象に残っているのですが、僕は味噌汁がすごく好きだからずっと第2話の味噌汁を楽しみにしていたんですよ。そしたらすごく野菜が入っている味噌汁で。こんなに野菜が入っている味噌汁を飲んだことがなかったので、最初は「どうなんだろう?」と思っていたのですが、めちゃくちゃ美味くて……! “THE 健康の味”がしました(笑)。これはぜひ皆さんに飲んでほしい。というか、飲んだほうがいいと思います!
多和田 味噌汁は本気だったもんね。ほかの料理も「美味い! 美味い!」ってめっちゃ美味しそうに食べているんですけど、味噌汁は「アァ……うめえ……」と言っていて、「この子、本当に21歳!?」と思いましたから(笑)。
田中 よう覚えてるな(笑)。
多和田 すごく覚えてるよ(笑)。僕も美味しいとは思いましたけど、洸希くんの反応を見て「本当に美味しくて好きなんだろうな」って思いました。
──唯純ではなく、田中さん本人が出てしまっていたということですね(笑)。
多和田 撮影の時はちゃんとかわいく言っていましたけど、裏では完全に洸希くんが出ていましたね(笑)。ちなみに僕が印象に残っている料理は、第4話中盤に登場する“きゅうりのピリ辛和え麺”です。きゅうりは輪切りや乱切りなど王道な切り方をするか、そのままかじりつくかしかしたことがなくて。きゅうりを麺みたいに食べるのは生まれて初めてだったので、すごく新鮮でした。
田中 あれも超美味かったです。中華っぽい味付けで。
多和田 ヘルシーですし、涼しげですし、夏に食べるのにピッタリだと思います。料理も美味しかったけど、このシーンは撮影も独特だったんですよ(笑)。
田中 唯純の妄想シーンなんですけど、なかなかヤバいです(笑)。
──唯純の妄想がヤバいということですか……?
多和田 天沢が「唯純くん、すっごく美味しいよ!」と言いながら食べているときに、上からきゅうりがぼとぼと落ちてくるという演出で(笑)。「この子、どういう想像してんねん!」と思いました(笑)。
田中 なかなかインパクトがありました(笑)。
多和田 僕は監督のセンスがすごく好きで、お芝居中にも関わらず普通に笑っちゃったのですが、映像でどんな風に編集されているか、楽しみです(笑)。
田中 あの撮影は楽しかったですね。
多和田 シーン自体がおもしろいので、「このシーンはヤバイ!」と皆さん盛り上がったのではないでしょうか(笑)。食卓にもきゅうりを置いていたのですが、その置き方は僕がこだわったので、配信などで見返す際はぜひ注目してほしいです!(笑)
幸福感が増す、ドラマオリジナルストーリー
──料理や食事のシーンだけではなく、ドラマにはオリジナルストーリーも入ってきます。ぜひ見どころをお聞かせください。
田中 原作以上に2人の距離が近づいたり、離れたり、交差したりしているストーリー展開になっていると思います。だからこそ、唯純と天沢の心情がより繊細に描かれていて、2人の人間性が鮮明に表現されているのではないかと。観ている皆さんはハラハラすると思うのですが、1つひとつのシーンが見どころになってくるので、「このとき、唯純はどういう心情なんだろう」と考えながら観てほしいなと思っています。
多和田 原作を読んでいる皆さんはもちろんラストの展開をご存知かと思うのですが、最後に天沢が唯純くんの気持ちに応えるシーンは自分の中でもめっちゃ印象に残っています。ようやく言ったかこいつってなる(笑)。
田中 うん(笑)。
多和田 唯純くんに「散々待たせやがって」と言われるのですが、本当にそうなんですよ(笑)。だけど今、洸希くんが言っていたみたいに、すれ違って離れてまた近寄って……とたくさん遠回りをしたからこそ、最後の告白シーンでより一層お互いが幸せを感じているのではないかと。唯純くんの友達である(中川)陽平と東海林(璃仁)なんかは「よかったな!」と言ってくれるだろうし、視聴者の皆さんも「めっちゃ救われた」「うれしい!」とハッピーな気持ちになると思います。ドラマ版は原作以上に終着点に行くまでの道のりが長かった分、「ふたりが結ばれてよかった!」となるはず。なので、楽しみにしていてほしいです。
田中 終わり方もすごくいいですよね。
多和田 いいよね。最終回のオリジナルストーリーとラストシーンは、ドラマならではの演出だと思うからすごく好きです。この先、ご飯を作ってもらったり、なんなら一緒に作ったりしながら、毎日一緒にご飯を食べるんだろうなと想像できる。視聴者の皆さんが彼らの“その先”を考えられる、“その先”が見たくなる終わり方だと思いました。オリジナルストーリーの紆余曲折を経ているから、最後のシーンは絶対に「じわぁ……」と温まると思います。
ドラマと原作を繰り返し楽しんでほしい
──「シュガド」の原作を読んでいる人もいれば、ドラマ版「シュガド」から入った方もいるかと思います。最後に、それぞれの視聴者の方へ向けてメッセージをお願いします。
田中 まず原作を読んでくださっている方へ。物語の展開は予想できるし、唯純と天沢さんの人間性を知っているじゃないですか。だけど、ドラマではオリジナルストーリーがあるから、2人の新しい一面を見られると思います。原作には描かれていない2人の心情、2人の物語の1つひとつを観てほしいです。
多和田 原作を知っていてドラマも観た方からすると、「こんなに物語が広がっているんだ」「こんなエピソードがあるんだ」とビックリするかもしれません。でも、ドラマならではのエピソードがあるから、より「唯純と天沢がしゃべっている! 動いている!」と「シュガド」の世界観や登場人物たちの広がりを感じていただけると思っています。だから、ドラマを観て「あのシーンを見たいな」と原作を読み返したとき、「原作では描かれていなかったけど、このときこういう表情をしていたかもな」とドラマの見え方が少し変わってくるところもあるかと思いますので、是非原作とドラマの両方とも繰り返し楽しんでほしいと思います。
田中 そして原作を読んでない方は、どんどん変化していく2人の心情に次の展開が気になっていくと思います。なので、ドキドキしたり、じわキュンしたりと、純粋に楽しんでいただけるのではないかなと。僕的な一番のじわキュンポイントは、唯純と天沢さんという不器用な2人が、不器用なりにお互いのために行動していくところ。なので、そこは原作を読んでいる方も読んでいない方にも一番注目して観てもらいたいです。僕たち演じる側もすごく楽しんでいい雰囲気の中で撮影できたので、視聴者の皆さんには観て癒されてもらえればと思います。
多和田 僕は映像化されている作品だと先に映像を観て、後から原作を読むことが好きなんですね。すごく想像が膨らむから。「こんなに作っているスタッフの皆さんすごい!」とも思います。だから、原作を読んでいない方はぜひ全話観終わった後に原作を読んでほしいです。「ここは原作の中で特に大事なシーンだから、ドラマであれだけ丁寧に描いていたんだな」「あのシーンは原作に描かれていないお話だったんだ」という楽しみ方ができる。なので、ドラマ、原作どちらもの面白さを楽しんでいただけたらうれしいです。
プロフィール
田中洸希(タナカコウキ)
2003年2月27日生まれ、東京都出身。スターダストプロモーションが手がけるユニット・SUPER★DRAGONに所属している。主な出演作ドラマ「そんな家族なら捨てちゃえば?」(倉敷光役)、ドラマ「港区男子のあざと人生ノート」(楠颯斗役)、映画「明日を綴る写真館」(林透留役)などがある。特技はビートボックス。
田中洸希 (@tanaka_koki_0227) | Instagram
多和田任益(タワダヒデヤ)
1993年11月5日生まれ、大阪府出身。主な出演作に「ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン」(手塚国光役)、スーパー戦隊シリーズ「手裏剣戦隊ニンニンジャー」(スターニンジャー / キンジ・タキガワ役)、「舞台 PSYCHO-PASS サイコパス Virtue and Vice」シリーズ(蘭具雪也役、光宗悟役、林崎仁哉役)などがある。
田中洸希衣装
ベスト:codegraphy(アンティローザ)
Tシャツ:古着屋RushOut
多和田任益衣装
ジャケット・カットソー・パンツ:Theory(リンク・セオリー・ジャパン)
靴:スタイリスト私物
問い合わせ先
アンティローザ:03-6431-9431
リンク・セオリー・ジャパン:03-6865-0206
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