コミックナタリー Power Push - パタリロ!

“人間には無理”だと思われていた「パタリロ!」が舞台化!魔夜峰央と加藤諒が耽美かつ華麗に逢瀬

1978年に花とゆめ(白泉社)にて開幕し、連載38年目を迎えた「パタリロ!」。マリネラ王国の国王・パタリロの活躍を描くこの怪作は、長い間“パタリロを演じられる人間がいないため、実写化は不可能”と思われてきた。しかし、今年6月に舞台化が発表され、7月にパタリロ役を加藤諒が演じることが明かされると、ファンからは喝采をもって迎えられた。

コミックナタリーでは、「翔んで埼玉」の再ヒットや「パタリロ!」舞台化で今改めて注目を集める魔夜と、個性的なキャラクターでドラマや舞台に引っ張りだこの加藤の対談を実施。100巻目前の原作マンガへの思いを軸に、その制作秘話や舞台化への期待を語り明かしてもらった。

取材・文 / 平松梨沙 写真 / 宮本昇
スタイリスト / 大石裕介(DerGLANZ) ヘアメイク / 田中沙季

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魔夜峰央×加藤諒 対談

加藤くんを完全に信頼してます(魔夜)

──いよいよ舞台「パタリロ!」の稽古が始まりました(この対談は11月初旬に行われた)。今日は脚本の読み合わせをしたそうですが、いかがでしたか?

加藤諒

加藤諒 現時点では反省ポイントが多いですね。もちろん事前に準備してはいたんですけど、通して読むとなかなかうまくいかなくて。「ダイヤモンド輸出機構」とか、「ジャック・バルバロッサ・バンコラン」とかスラスラ言えなかったところもありましたし。

──政府機関の長い名称や複雑な人名がたくさん出てきますものね。やはりパタリロが滔々としゃべりつづけるシーンが多い?

加藤 そうなんです、いっぱいしゃべるんですよ! でもマイナスからのスタートだったら後はプラスになっていくだけだ、と割り切って稽古をがんばりたいと気を引き締めたところです。

魔夜峰央

──ポジティブでよかったです!(笑) 魔夜先生も本日は読み合わせに立ち会われたんですよね。脚本の内容を見て、いかがでしょうか?

魔夜峰央 舞台に限らず、人間が動いて何かを作り上げる現場とはあまり縁がなかったので、私から口を出せることはないですよ。もうずぶの素人ですから、スタッフや役者のみなさんにすべておまかせしてます。加藤くんを完全に信頼してますから。

加藤 いやー、もう! がんばらないと!

青木玄徳くんのバンコランは、アニメと声がそっくり(加藤)

──ほかのキャストの皆さんは、どんな様子でした?

青木玄徳演じるバンコラン。 佐奈宏紀演じるマライヒ。

加藤 僕は青木玄徳くんのバンコランの声を聞いて「すごい!」と思いました。アニメと声がそっくりなんですよ。

魔夜 彼はすごかったね。やっぱりいい男って、声がいいんだよね。

加藤 佐奈くんも「マライヒ」でした。佐奈くん自身「声が低いから大丈夫かな」と以前の取材で言っていたんですが、それがしっくりくるというか。

──2.5次元舞台だと、キャラの声音は何よりも大事な要素のひとつですよね。先生はマライヒのことを「男の子の体を持った女の子」と考えているということでしたから、マライヒを男性が演じる、というのは、それだけで難しい面もあると思います。

魔夜 マライヒのマライヒらしさって、すごく微妙なニュアンスの上に成り立ってますからね。だからこそ、佐奈くんのがんばりには期待しています。

──個人的には、「魔夜峰央の世界観全てを表現することが出来るスペシャリストに与えられた称号」と説明されている魔夜メンズが、舞台で何をやるのかもすごく気になっているんですが。

加藤 魔夜メンズさんはなんでも演じてくださいます。タマネギ部隊さんもいろいろやってくれます。

魔夜 あの人たちは、本当に何役もやるよね。

「パタリロ!」のイラスト。

加藤 パタリロ世界を作りあげるには、いろいろなキャラが必要ですからね。

──加藤さんは脚本をご覧になって、役作りについて新たに考えたことはありましたか?

加藤 パタリロって想像以上にずっと声を張ってしゃべっているキャラクターなんですよ。なので、単調にならないように気を付けないといけないと思いました。ダーッとしゃべってはいるけれど、彼のしゃべりの中にも波があるはずなんです。それをちゃんと意識しながら、調節していけたらいいなということを感じました。

魔夜峰央「パタリロ!BEST GAG REMIX」2016年12月7日発売 / 白泉社 / 540円
魔夜峰央「パタリロ!BEST GAG REMIX」

名作ばかりの9エピソードをセレクトしたベスト版。ファンは必携、「初めて読む『パタリロ!』」としてもオススメの1冊です。

収録

「墓に咲くバラ」「パタリロの1日」「雪がやんだら」「タマネギ!」「忠誠の木」「FLY ME TO THE MOON」「グリフィンのエッチング」「速解術」「果てなき旅路」「特別企画『魔夜峰央ロングインタビュー』原作者の知られざる顏に吉田豪が迫る!」

舞台「パタリロ!」

舞台「パタリロ!」

期間:2016年12月8日(木)~25日(日)
会場:紀伊國屋ホール

脚本:池田鉄洋
演出:小林顕作

キャスト

パタリロ:加藤諒
マライヒ:佐奈宏紀
タマネギ部隊:細貝圭、金井成大、石田隼、吉本恒生
魔夜メンズ:佐藤銀平、吉川純広、三上陽永、柴一平、香取直登(※柴と香取はWキャスト)
バンコラン:青木玄徳

声の出演:鈴木砂羽、池田鉄洋、西ノ園達大、大堀こういち

魔夜峰央(マヤミネオ)
魔夜峰央

1953年3月4日生まれ、新潟県出身。1973年にデラックスマーガレット(集英社)でデビュー。1978年、花とゆめ(白泉社)にて代表作「パタリロ!」の連載を開始。テンポの良いギャグと、博識に裏打ちされたなんでもありの世界観で大ヒット作となる。「パタリロ西遊記」などスピンオフ作品も多数。現在も「パタリロ!」を無料コミックサイト花LaLa online(白泉社)にて連載中。

加藤諒(カトウリョウ)
加藤諒

1990年、静岡県生まれ。NHK大河ドラマ「真田丸」、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」や日本テレビ系ドラマ「ゆとりですがなにか」「怪盗 山猫」、フジテレビ系ドラマ「主に泣いてます」、映画「金メダル男」「デトロイト・メタル・シティ」といった数々の作品に出演。バラエティ番組でも個性あふれるキャラクターで人気を集めている。舞台俳優としても活躍しており、残酷歌劇「ライチ☆光クラブ」、ライブ・スペクタクル「NARUTO -ナルト-」などに出演。舞台「パタリロ!」パタリロ役で初座長を務める。

衣裳協力
長袖シャツ…BOHEMIANS
クロップドパンツ…BOHEMIANS
コート…BOHEMIANS
上記全て、
BOHEMIANS(03-5720-2460)
ボウタイ…kanekopopbowtie
上記1点、
kanekopopbowtie(050-5892-8138)
そのほかスタイリスト私物