ナタリー PowerPush - 映画「オー!ファーザー」
佐野史郎×河原雅彦×宮川大輔×村上淳 座談会 4人が語る岡田将生と父親の愛
藤井道人監督映画「オー!ファーザー」が5月24日より全国公開される。これは、伊坂幸太郎の同名小説を映画化した作品。豪華俳優陣とともに、張り巡らされた伏線や、それを回収するスリリングかつ巧妙なストーリーに注目が集まっている。
同作では岡田将生演じる高校生・由紀夫が、4人の父親と奇妙な同居生活を送っている。今回お笑いナタリーでは、この4人の父親を演じている佐野史郎、河原雅彦、宮川大輔、村上淳に、父親の愛、そして主演の岡田将生、若き監督などについて、大いに語ってもらった。
取材・文 / 粟村香織 撮影 / 砂川達則
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岡田将生演じる高校生の由紀夫は、母親以外に4人の父親と奇妙な同居生活を送っている。4人は性格も個性もバラバラだが、由紀夫を愛する気持ちは一緒。自分こそが本当の父親だと言い張り、煩わしいほどの愛情を由紀夫に注ぎ続けていた。そんなある日、由紀夫はとんでもない事件に巻き込まれてしまう。謎の武装集団に拉致された由紀夫を父親たちは救うことができるのか。
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悟（佐野史郎）
博学の大学教師。いつも沈着冷静でみんなのまとめ役。クイズ番組が大の得意で、由紀夫の勉強の面倒も見ている。
鷹（河原雅彦）
お調子者のギャンブラー。チャラチャラしてるが人当たりはよく、地元を取り仕切る裏社会のボスにも気に入られている。
勲（宮川大輔）
関西弁の体育教師。スポーツ万能でケンカも得意。さっぱりとした性格で、由紀夫には小さい頃からケンカの極意を教えてきた。
葵（村上淳）
元ホストのモテ男。料理が得意で、由紀夫一家の食事はすべて葵が頼り。どんな女性にも優しいフェミニスト。
もし4人の父親がいるとしたら
──それぞれ父親役を演じたみなさんですが、自分に由紀夫と同じ4人の父親がいるとしたらどの父親が好きですか？
村上 勲はいいですよね。
宮川 あ、ほんとですか。
村上 一番父親らしい。
佐野 体から入っていくのはいいですよね。
宮川 そうですねー。葵もいいと思いますね。料理作ってくれて。
河原 料理は大きいね。
村上 料理は大きいですね。
佐野 やっぱ料理だねー。何はなくとも、ちゃんとした食事しないと始まらないですもんね。物知らなくてもなんとか生きていけるかもしれないけど。
──でも佐野さんの役どころは、まさに物知りの役ですよね。
佐野 僕はただ奥さん殺しただけだから。
宮川 違います！ 違います！ 違います！
河原 今日取材で、ずっと「殺した殺した」って言ってるんですよ（笑）。
佐野 庭に埋めてるんです。
宮川 埋めてないです！ 殺してないです！
河原 ずーっとおっしゃってるんです。
佐野 ネタバレ厳禁だよ。
村上 気に入っちゃったみたい（笑）。今日はこれでいこうって。
佐野 もともとは俺が言い出したんじゃないけどね。
河原 佐野さんですよ！
村上 人のせいにしないでくださいよ（笑）。
佐野 原作者の伊坂さんも気がついてないこの物語の真実。
宮川 もういいですよ！ 話戻しましょう。
──では河原さんは？
河原 葵がやっぱりいいんじゃないですか。岡田くんに小粋なアドバイスしてたもんね。
宮川 アドバイスありましたね。勲はパンチね。
村上 パンチ教えたんだっけ？（笑）
宮川 パンチです（笑）。まあケンカの仕方ですね。
河原 鷹のギャンブルの中にもフィロソフィーというか人生哲学がありましたよね。
宮川 素晴らしいですね。
──自分が息子に教えるとしたらどんな哲学がいいですか？
宮川 年齢にもよると思うんですけど、僕はやっぱりパンチというか、ケンカというか。暴力は振るったらあかんと思いますけど、いざっていうときのために。
──大輔さんよくルミネtheよしもとの楽屋で後輩芸人さんにパンチしてますもんね。
宮川 いやいやいや！ あれはスキンシップ！ プロレスです。
村上 あーやっぱり。
──この現場でもそうなんですか？
宮川 やるわけないでしょ！
村上 ほら、僕なんて腕曲がっちゃってますもん。
宮川 いやそれ普通に曲がるとこ！ 関節！
- 映画「オー!ファーザー」2014年5月24日（土）より全国公開
- 監督・脚本：藤井道人
原作：伊坂幸太郎
キャスト：岡田将生 / 忽那汐里 / 佐野史郎 / 河原雅彦 / 宮川大輔 / 村上淳 / 柄本明
佐野史郎（サノシロウ）
1955年3月4日生まれ、島根県出身。
河原雅彦（カワハラマサヒコ）
1969年7月7日生まれ、福井県出身。
宮川大輔（ミヤガワダイスケ）
1972年9月16日生まれ、京都府出身。
村上淳（ムラカミジュン）
1973年7月23日生まれ、大阪府出身。
