「おぎやはぎを10倍楽しく見る」討論に本人も大満足

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昨日6月15日、東京・北沢タウンホールにて、「スラッシュパイル5周年特別興行第三弾『おぎやはぎを10倍楽しく見る方法』」が開催された。

「スラッシュパイル5周年特別興行第三弾『おぎやはぎを10倍楽しく見る方法』」MCの高須光聖(左)とおぎやはぎ。

「スラッシュパイル5周年特別興行第三弾『おぎやはぎを10倍楽しく見る方法』」MCの高須光聖(左)とおぎやはぎ。

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同ライブには、おぎやはぎを愛して止まない各界の研究者として、バカリズムのほか、上田誠(劇団ヨーロッパ企画主宰)、吉田豪、井上崇宏(KAMINOGE編集長)が集結。高須光聖による司会進行のもと、各人がおぎやはぎについてさまざまなテーマで徹底的に語り合い、「おぎやはぎはこうすればもっと良くなるのではないのか!?」というそれぞれの立場を活かした提案を行った。被験者のおぎやはぎは、各テーマで討論終了の合図が鳴るまでは彼らが交わす意見を黙って聞かなければならず、そのもどかしそうな表情も含めて観客が楽しむライブとなった。

オープニングでは、司会の高須が「自分自身、おぎやはぎとちゃんと話すのはほとんど初めてに近い。どうすればいいのか」と心配そうに語ると、上田も「初めまして」と及び腰でおぎやはぎに挨拶。さらに吉田も「ゴッドタンとかでお会いしていてラジオも聴いてますけど、プライベートは知らない」と続けるなど、バカリズムを除く全員がライブに対する不安を口にし、緊張感に包まれながらの幕開けとなった。

最初のテーマは「おぎやはぎの好きなところ」。上田は「とどのつまり、仲がいいところ」と語りはじめ、「生き馬の目を抜く芸能界の中で一種のユートピア」と続けると、ドリフターズにおける高木ブーを引き合いに出して客席を沸かせる。吉田は「ラジオを聴いていると、下世話な話でも、“あくまでも雑誌で見ただけ”というスタンスで話をするところがいい」と、ゴシップネタとの距離感の取り方を褒め、井上は「ボーイズラブ的なところ」が好きだと語った。また、高須は「品の良さがある。シティボーイズの斉木さんやきたろうさんのよう」と述べ、バカリズムは「人生の先輩感がある。実は同期なのに、最初から先輩みたいだった」と、おぎやはぎが所属する事務所プロダクション人力舎で築き上げた独特の立ち位置を説明した。

さらに研究者たちの口からは「みんなに愛される」「ゆるやかなカリスマ感がある」といった褒め言葉が次々に挙がり、高須は「おぎやはぎに嫌われたら最後っていう感じがある」と笑わせた。また、上田は「サラリーマン経験が芸風に現れている」と語り、「2人がやっていることはサラリーマンの無礼講に見える」と発言。これには皆が賛同し、高須からも「酔拳みたいな戦い方」という意見まで飛び出した。

テーマ終了の合図が鳴ると、黙って聞いていたおぎやはぎがいよいよ喋る番に。矢作は「無礼講ってすごいいい表現」と喜び、「人力舎に入ったとき、芸人って人として常識がないんだなって思って。でも常識がないとダメだっていうことをずっと言ってたら、いつの間にか“矢作さん”って呼ばれるようになった」と“先輩感”が出ている理由を自己分析した。

大きく盛り上がったのは「おぎやはぎの芸能界の競合は誰?」というテーマ。「大物に臆せず入り込めるところが元K-1プロデューサーの谷川貞治さんに似ている」と井上が語ると、「文系じゃないメガネの2人組ということで、宗兄弟しかいない」と吉田豪が笑わせる。バカリズムは「オネエ系タレント全般」と語り、「1つのジャンルとして確立している」と2人を絶賛した。

また、上田は競合として「SMAP」を挙げ、「SMAPというのはメディア。その皿に乗せることでいろんな流行が世の中に流通する。実はおぎやはぎもお皿で、どんな大物や企画と絡んでも、都会的でスタイリッシュなものになる」と説明したほか、「ものすごく音楽性は高いのにサラリーマンの宴会芸みたいなことをやっていた、再結成前のユニコーンにも似ている」と、別の視点も示した。これには思わず小木も黙っていられず身を乗り出し、「みんな上田さんみたいなことを言ってほしい!」と大喜び。

ここで合図が鳴り、おぎやはぎタイムに。高須から、「おぎやはぎはいろんな大物と絡むのがうまい。さんまさん、ダウンタウン、とんねるずと、いろんな人たちとやってきて、一番やりやすいのは誰?」と唐突に質問された矢作は、「関西の(人の)ほうがやりやすいです」と即答。その理由について「何をやっても全部拾ってくれて、全部笑いに変えてくれるから」と語り、「とんねるずはそういうの一切やらないから!」と笑わせた。「これは悪口じゃなくて、とんねるずは『全部自分でケツを拭きなさい』っていう人たちだから。最初は僕ら、さんまさんとか、ダウンダウンさんのほうが先に絡んでいて、何もしなくても面白くしてくれたんです。そういう感じでとんねるずと初めて一緒に仕事して、ほんとにふんどしを締め直しました」と続けると、会場は拍手喝采。拍手が鳴り止むと、「とんねるずと絡んでる芸人は腕があります!」と、矢作はその場をきれいにまとめ上げた。

このほか「印象に残るおぎやはぎのあの姿・あのセリフ」「おぎやはぎが絶対にしてはいけないこと」「芸人・矢作さんが結婚する相手は芸能人なら誰?」といった話題で討論が盛り上がる中、最後に掲げられたのは「おぎやはぎはこうすればもっと良くなる!」というテーマ。全員がそれぞれの立場から真剣におぎやはぎに助言することになった。

上田は「トレンディドラマ主演」を、井上は「殺気を身につける」ことを2人にオススメ。続く吉田は「ラジオを聴いているクソガールとセックス」と語ると、ラジオリスナーを多く含む客席も大きく沸いた。また、高須が「(吉田の提案と)ちょっとかぶるけど…」と、男性との性交を矢作に勧めると、矢作は小木からもよく「バイセクシャルと出会ってほしい」と言われていることを明かす。小木はかねてから両性愛の人は天才だと思い込んでいるフシがあり、「相方がバイセクシャル」というステータスを手に入れたがっているのだという。矢作は「すごい天才が現れたとき、『男行けるのかな?』って聞いてくる」と笑わせた。

また、バカリズムは「副業」をおぎやはぎに提案。「大橋巨泉さんみたいにセミリタイアして、たまに日本に帰ってくるような生活をしてほしい」と語ると、矢作も「実はソフトバンクって俺の会社なんだよね、とか言いたい(笑)。海外に住めるしね。事業立ち上げよう」と、まんざらでもない様子だった。

各界を代表する研究者がおぎやはぎのことを真剣に考え、直接その思いをぶつける今回のライブ。最後に小木は「自分で気付かないことを言ってくれたのでよかった。こういうのって恥ずかしいのかなって思ったんです。でもけっこう普通に聞けるもんですね(笑)。しょっちゅうやってほしい」と感想を語り、矢作は「今後生きていくうえで参考になりました。勉強になったし、うれしいです」と笑顔で締めくくった。

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ニコ @har_tetra

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