本書は、幻冬舎のPR誌「星星峡」で鳥居が1年間にわたって連載した「四月一日」が改題してまとめられた連作小説。書籍化に伴い、新たに書き下ろし部分が加えられた。2009年に発売された鳥居初の小説集「夜にはずっと深い夜を」(幻冬舎)で話題を呼んだ巧みな伏線、仕掛け、言葉遊びが、本書ではさらに進化。「ありえたかもしれないもう1つの人生」が、鳥居ならではの筆致で描かれている。
主人公は4月1日に生まれた双子の姉妹・ときえとよしえ。嘘をついてばかりの彼女たちの一生が、よしえと交換日誌をする小学校の担任教師、初めて心を許した大学の先輩、幼なじみなど、彼女たちに関わってしまった人々とともに語られる。ホラー、ミステリー、コメディなどの要素を含みながら、どこか鳥居の人生をも彷彿させるように、痛快かつはかなく綴られる物語。鳥居ファンのみならず、ぜひご一読を。
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