フルアルバムは重みが違う

──まずは初のフルアルバム完成おめでとうございます。

一同　ありがとうございます！

──今の率直な気持ちから聞かせてください。

MONCH（Vo）　やっとか！っていう感じですね。

ユーズ（Vo）　うん、本当にそう。

MONCH　ミニアルバムは2枚出しましたけど、やっぱり重みが違いますよね。

RYLL（Trackmaker）　逆になぜこんなに時間がかかったのか……。

ユーズ　その疑問もあるね（笑）。

MONCH　アルバムを作る大変さを非常に感じたので、何枚も出してるアーティストさんってすごいなと、改めて思いましたね。

ユーズ　すごいよね、10枚目のアルバムとか全然想像できないもん。

本当につかめない人だなって思った

──前回のインタビューではユーズさんに結成から13年の歩みを伺ったんですが、今日は3人揃って、改めて今までの苦労や思い出を振り返りたいと思っています。

MONCH　前回の記事、ヒドかったね（笑）。なんでもかんでも話しすぎでしょ。

ユーズ　結構言われましたよ、「ずいぶん踏み込んだね！」って。スガシカオさんにも「しゃべり過ぎじゃない？」って言われちゃいました。

MONCH　いきなり「深酒」とか出てきて、マジかよって思ったわ。

──MONCHさんは、最初にユーズさんに会ったときの印象は覚えていますか？

MONCH　一緒にクラブに行く車中で会ったんですよ。本当につかめない人だなって思った記憶があります。

ユーズ　え、そうなの？

MONCH　だって全然しゃべらないんだもん。なのに、帰りにいきなりデモを渡されて。しかもCDとかMDじゃなくて、テープですよ！

──カセットテープ？

MONCH　そう！ 鉛筆をさして巻き戻すやつ！ でも、その曲がめちゃくちゃよかったんです。手作りのケースにアドレスと電話番号が書いてあったから、すぐメールして。

ユーズ　あれ、メールあったっけ？

RYLL　え、ポケベル？

ユーズ　そんな昔じゃないわ！ メールあったよ！（笑）

MONCH　当時からユーズはリズムマシーンを持ってて、「私やってるんだよね！」みたいな高飛車な感じで。

ユーズ　そんなじゃないよー！

MONCH　でもそれがカッコよく見えたんです。自分で作って自分で歌う人は当時あまりいなかったから、衝撃的でしたね。

──当時はユーズさんが作って2人で歌ってたんですよね？

ユーズ　そうですね。でも前回も言いましたけど、曲は全然なかった。

MONCH　2曲で1年やってましたね。ドヤ顔して。

ユーズ　ライブは毎回10分で終わる。「もうちょっとやりなよ」って言ってもらったこともあったけど、「曲ないから無理です」ってね。

RYLL　作れよっ！（笑）

何回会っても「はじめまして」

──RYLLさんとはどこで？

ユーズ　大学でライブをしたとき、観に来てくれた学生さんだったんです。

RYLL　と、ユーズは思ってるけど、本当はその前に何度も会ってるんですよ。

──え、ユーズさんは覚えてないんですか？

ユーズ　うーん……。

MONCH　すぐ人を忘れるヤツなんです。

RYLL　何回会っても「はじめまして」って言われました。

──本当の初対面はいつだったんですか？

RYLL　クラブですね。僕はユーズのトラックにずっと憧れてて「どうやって作ってるんですか？」って聞きに行ったりして。

ユーズ　あー！ クラブはお酒飲んでるからさ、新しく会った人は覚えられないんだよねー。

MONCH　酒のせいにすんなや（笑）。

──まあお酒の話は前回もいろいろ伺ったので……。

RYLL　はい、やめましょうお酒の話。