ナタリー PowerPush - 星野源

初体験づくし!2012年10大ニュース

初の日比谷野外大音楽堂公演、主演舞台への挑戦、アニメ作品への声の出演など、2012年は表現者としてさまざまな活躍をみせた星野源。今回ナタリーは、年末を飾るニューシングル「知らない」のリリースにあわせて彼に今年の10大ニュースをピックアップしてもらった。表現者・星野源はどんな1年を過ごしたのか、過去のナタリーのニュースとあわせて確かめてほしい。

取材・文 / 中野明子 撮影 / 佐藤類

1. ツアー「エピソード2以降」開催!謎の脇腹の痛みで苦悶

インタビュー写真

──今回は星野さんの2012年10大ニュースについて訊いていければと思います。時系列順にニュースを挙げてもらいましたが、まずは今年始めに行われた全国ツアーで印象的だったことは?

ツアーの思い出と言えば、一番はツアー中に起きた脇腹の痛みですね(笑)。シングル「夢の外へ」の初回限定盤DVDに痛みと戦っている様子が面白げに収録されてますけど、実は深刻だったんです。胃の後ろのあたりというか、腎臓のあたりというか。簡単に説明すると指を反対側に思いっきり曲げたときのようなすごい痛みで。あとで人に聞いたら、それは胃に穴が空いたんじゃないの?と言われまして。というわけでいきなり地獄を見ました。

2. 「フィルム」が初映画主題歌に&ゾンビPVを撮った

映画主題歌ってストーリーを完全に無視して作るものでもないし、かといってストーリーをなぞるような曲もイヤだなあっていろいろ悩んで。でも映画主題歌っていうテーマをもらって、それを元に自分の作品を作るのは楽しかったですね。

──お題を与えられて曲を作るのは好きですか?

好きです。作ってて楽しい気持ちになるんです。逆に自然と曲が生まれる場合って、つらいときが多いんですよ。つらさを乗り越えるために曲を作るというか。普通の人だったらお酒飲んでガーッて忘れるみたいな作業と一緒で、僕は嫌なことがあったら、居酒屋に足を運ぶような感じで曲を作るんです。

──「フィルム」のPVは星野さんの大好きなゾンビがたくさん出てきますね。なんでゾンビに惹かれるんですか?

怖いんだけど憎めないし、どこか滑稽なんですよね。ゾンビっていろんなものを象徴してると思うんです。わけがわからない怖さというか。なんでこっちに向かってくるのかわからないし、逃れられないし、なんか病気とか天災に近い。そういう存在って、人間が与えられる試練の象徴な気がして面白いなと。でもゾンビはなんか可愛いから好き(笑)。

──3月には舞台「テキサス -TEXAS-」に出演しました。数多くの舞台に出演してる星野さんが考える舞台の面白さってなんですか?

お客さんから観て、目の前で人が嘘をついてるってことじゃないですかね。映画とかドラマだと映像で本物っぽく見せることができるけど、演劇はバレバレで、それを観客がわかってる上で楽しむものだから。目の前で虚構を演じ切るってのはハードルが高いと思うんですけど、だからこそ映画やドラマに比べて、ハマれた場合どれよりも深い感動があるものだと思います。

──役に入る感覚というか、その嘘が本当になる瞬間ってあるんですか?

インタビュー写真

役に入るっていう感覚とはちょっと違うかもしれないけど、演技していることを忘れる瞬間はありますよ。セリフ次なんだっけとか、次はこう動いてとか、何も考えないで無心でやれる瞬間があって。そういう瞬間は、演技が嘘ではなくなってると思う。音楽も似たようなことがあるんですよね、次のコードなんだっけとか、次の歌詞なんだっけとか考えずにどんどん自由にやれちゃうときがあって。意識的に表現することから解放されるときというのがある。その瞬間がすごく面白いんです。

──逆に舞台の怖さってなんですか?

お客さんによって変わっちゃうことですね。自分がどれだけがんばっても、お客さんと合わないとダメなんで。ライブはMCがあるからアドリブで変えて行けるけど、芝居は全部決まってるから。流れを変えることができなくて、怖い。

──ちなみに初主演舞台はつつがなく終わったのでしょうか。

いや、それが千秋楽の最終公演直後に高熱が出て。急性大腸炎でした(笑)。だから舞台終わった開放感なんて味わえるわけもなく……。疲れとストレスが原因だったみたいです。初主演舞台の思い出とか訊かれたら「うんこ」ですよね。お腹壊しちゃったし。でも自分の体を褒めてあげたくなりましたね。「俺の体よ、よくがんばった」って。

ニューシングル「知らない」/ 2012年11月28日発売 / SPEEDSTAR RECORDS

ニューシングル「知らない」
初回限定盤[CD+DVD] / 1890円 / VIZL-510
通常盤[CD] / 1155円 / VICL-36744
収録曲
  1. 知らない
  2. ダンサー
  3. 季節
  4. おもかげ(House ver.)
初回限定盤 DVD収録内容
  1. 「ビデオのストレンジャー」(監督:山岸聖太)
  2. Music Video「知らない」(監督:山口保幸
  3. Live「星野源の日比谷野外大音楽堂ワンマンライブ」
  4. レコーディング&Music Videoメイキングなど
星野源 (ほしのげん)

1981年1月28日埼玉県生まれのシンガーソングライター、俳優。代表的な出演作はテレビドラマ「11人もいる!」「ゲゲゲの女房」など。2000年には自身が中心となりインストバンドSAKEROCKを結成。2005年に自主制作CD-Rで初のソロ作品「ばかのうた」を制作し、2007年にはこの作品をベースにしたCDフォトブック「ばらばら」を発売。2010年に1stアルバム「ばかのうた」をリリースする。翌2011年には2ndフルアルバム「エピソード」を発表し好評を博す。2012年2月には3rdシングル「フィルム」を、同年7月に資生堂「アネッサ」のCMソング「夢の外へ」を発表。さらに11月に2012年を締めくくる壮大なバラードシングル「知らない」をリリースした。J-WAVE「RADIPEDIA」では月曜日のナビゲーターを担当中。