音楽ナタリー Power Push - 「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」水島精二×川本真琴×ZAQ

奇才&新鋭、2人の女性SSWと語る“超人”と“正義”と“正義の味方”

テレビアニメ「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」が10月からTOKYO MXほかでオンエアされる。今作は水島精二が監督を、會川昇が脚本を、ボンズが制作を手がけるオリジナルアニメーション。“もうひとつの日本”の“神化”という架空の時代を舞台にしたどこか懐かしさを感じる世界に、改造人間、魔法使い、宇宙人、妖怪、ロボットなど無数の“超人”が暮らすストーリーがポップなデザインで描かれている。

今回音楽ナタリーでは、オープニングテーマを手がけるZAQ、第1話の挿入歌を歌唱する川本真琴、そして水島監督の鼎談を実施。水島監督が2人をオファーした理由とは?

取材 / 成松哲 文 / 石橋果奈 撮影 / 上山陽介

 
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人間ドラマというか“超人ドラマ&アクション”

──まず「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」ってどんなお話なんだろう?というところから聞かせてください。

左から川本真琴、水島精二、ZAQ。

水島精二 「コンクリート・レボルティオ」の舞台になるのは超人や特殊な力を持った人がたくさんいる社会で。そういう社会で超人や能力を持ってる人間が勝手気ままに活動しているといろいろ問題が起きてくるからってことで、「コンクリート・レボルティオ」の世界には超人課というお役所が能力者を保護、管理するっていう仕組みがあるんです。で、主人公はその超人課に所属していて保護されるべき、管理されるべき人々に日々出会い、いろいろな関係性を築くことで物語が進んでいくっていう。

──すごくざっくりとした分類で恐縮なんですけど、いわゆる人間ドラマみたいな感じですか?

水島 人間ドラマであり、アクションもありって感じですね。そもそもこの世界において超人課という組織とはどういうものなのか?みたいなことがお話の幹になっていて。その組織の中で主人公たちは何を選択していくのかを見せる人間ドラマというか、“超人ドラマ”であり、超人同士の戦闘もあり。そんな物語になってます。

──なるほど。当然その物語の骨子が決まったあとの話だと思うんですけど、主題歌や劇中歌ってどうやって決めるものなんですか?

水島 まず「こういう方向性の音楽を使いたい」っていうのをスタッフ間で話すんですね。例えば「ロックがいい」とか「打ち込み系にしたい」とかって。そのあと作品に参加していただくレコード会社が決まったら具体的にアーティストを絞り込む感じです。今回であれば最初にスタッフ間で「打ち込み系がいいね」って話があったんですよ。

──そしてZAQさんに白羽の矢を立てた。

水島 そうですね。ランティスさんと組むことが決まったとき、双方で「ZAQさんがいいんじゃない?」って話になったんです。僕は彼女のファンなのでかねてから「機会があればZAQさんとやりたいな」と思っていたら、ランティスさんからも「水島さん、ZAQのファンだし、しかもこの企画にZAQの音は合うんじゃない?」って言っていただけて。ZAQさんの曲って音の情報の密度が高いんですよ。基本的にデジタルで作っているけど、生音の入れ方とかうまいし、あとひと筋縄ではいかないメロディ。「歌えないよ! これ!」みたいな(笑)。僕、ああいうトリッキーなのが好きなんです。

ZAQ (背筋を伸ばして)恐縮です!

──はははは(笑)。恐縮しきりのZAQさんにとって今回のオファーってどういうものでした?

ZAQ これまで私が主題歌で携わらせてもらったアニメはだいたい原作がある作品ばかりだったので、原作を読むことでストーリーやキャラクターをイメージして作詞、作曲することができたんです。でも「コンクリート・レボルティオ」はオリジナルアニメだから、基本的には主観で曲を書くことになるっていうところがすごく難しくて。自分のこの物語の解釈は正しいのかな?って考え込むところから曲作りを始めました(笑)。

「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」

テレビアニメ「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」10月より放送開始

“神化”という架空の元号をもつ“もうひとつの日本”を舞台にしたSFアニメ。

戦後20余年、高度経済成長まっただ中の“神化・日本”は宇宙人、妖怪、ファンタジー世界の生命体、サイボーグなど、さまざまな“超人”と呼ばれる存在がときに日常を謳歌し、またときには素性を隠しながら敵対勢力との暗闘を繰り返す世界。その“超人”世界の秩序安寧のために組織された厚生省の外郭団体・超過人口審議研究所、通称“超人課”に所属する人吉爾朗(ひとよしじろう)の活躍を、「鋼の錬金術師」シリーズなどで知られる監督・水島精二、脚本・會川昇のタッグが描く。

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ZAQニューシングル「カタラレズトモ」 / 2015年10月21日発売 / Lantis
アーティスト盤 [CD+DVD] / 1944円 / LACM-14396
アニメ盤 [CD] / 1404円 / LACM-14397
川本真琴withゴロニャンず「ミュージック・ピンク」 / [アナログ] 2014年12月15日発売 / 1080円 / RHNS-702 / 雷音レコード / なりすレコード
川本真琴withゴロニャンず「ミュージック・ピンク」
水島精二(ミズシマセイジ)

1966年、東京都生まれのアニメーション監督。1998年の監督デビュー以来「シャーマンキング」、「鋼の錬金術師」シリーズ、「大江戸ロケット」、「機動戦士ガンダム00」シリーズなど、人気作・話題作を数多く手がける。そして2015年10月、「鋼の錬金術師」シリーズでもタッグを組んだ脚本家・會川昇とともに制作したオリジナルアニメ「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」がオンエアされる。またアニメ音楽誌「リスアニ!」で連載を持ち、アニメソング系DJとしてクラブイベントに出演するなど、音楽マニアとしての横顔も。

ZAQ(ザック)

ZAQ

3歳の頃からピアノを始め、音楽大学のピアノ科を卒業。音大在学中にテレビから流れてきたアニソンがきっかけでアニソンシンガーを目指す。2011年に行われた動画サイトのコンテストではファイナリストに選ばれた。そして2012年にテレビアニメ「未来日記」のキャラクターソングの作詞、作曲、編曲を行いクリエイターとしてデビュー。同年10月、テレビアニメ「中二病でも恋がしたい!」のオープニング主題歌「Sparkling Daydream」でアーティストデビューを果たす。2014年には1stアルバム「NOISY Lab.」を発売。そして2015年10月にテレビアニメ「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」のオープニングテーマを収録したシングル「カタラレズトモ」をリリースする。

川本真琴(カワモトマコト)

川本真琴

1974年生まれ、福井県出身。1996年に岡村靖幸プロデュースのシングル「愛の才能」でソニーレコードよりメジャーデビュー。テレビアニメ「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」のオープニングテーマ「1/2」が収録された1997年リリースの1stアルバム「川本真琴」はミリオンセラーを記録した。その後2002年にプライベートオフィスを設立。近年はmabanua、神聖かまってちゃんらとのコラボレーション作品を発表したり、ぱいぱいでか美、峯岸みなみ(AKB48)といったアーティストに楽曲提供をしたりと活動の幅を広げている。また2014年には三沢洋紀(岡林ロックンロール・センター、真夜中ミュージック、ラブクライほか)、植野隆司(テニスコーツ)、池上加奈恵(はこモーフ、真っ黒毛ボックス)、澤部渡(スカート)らとともにバンド・川本真琴withゴロニャンずを結成し、アナログ7inch盤「ミュージック・ピンク」を発売した。