──「Synchronism」のパフォーマンスでは、曲が終わった直後にユースケさんがガッツポーズをしている姿も印象的でした。どうしてあそこでガッツポーズが出たのですか？

ユーキ　ああ、してた！ ユースケ全公演してました。

ユースケ　そうですね……実は「Groovin'」公演の初日に、僕、足が動かなくなっちゃったんですよ。その日、今までに感じたことがない緊張がずっと続く感覚があったんですけど、「バッタマン」終わりで袖にはけたら急に足の感覚が“ピーン”ってどこかにいっちゃって。それ以降、感覚がないまま踊ったのがすごく怖かった。だから毎公演、最後の「Synchronism」が終わると「やりきった！」って安心する感じがありました。ガッツポーズはそういう気持ちから出たものかなって思います。「Shout」公演はやりやすかったんですけど、「Groovin'」公演は圧迫されているような感覚がずっとあったんですよね……。

──その“圧迫感”は、どんなところから来るものだったんでしょう。

ユースケ　“ちょっと大人な超特急”っていう「Groovin'」公演のテーマを聞いたとき、「自分がわちゃわちゃしすぎると雰囲気が壊れてしまうな」って思って。だからきっと、自分を抑えていたんでしょうね。「大人になろう、大人になろう、大人にならなきゃ！ あ、足が動かない？」って。すごくいろいろ気にしてました（笑）。でも最後は楽しく乗り越えられたと思う。8号車さんとも、自分ともシンクロできたと思うから、よかったです。

──そうだったんですね。皆さんはどうですか？ この公演を通して、“ちょっと大人”になれた感じはありますか？

カイ　成長かどうかはわからないけど、バンドを率いてできたことで経験値が増えて、新しいライブへのイメージがしやすくなったと思います。例えばフェスに出演するとなったら「このフェスはこういう雰囲気だから、このセットリストでいこう」とか全員で話したりするんですけど、お客さんの雰囲気を想定することがうまくなった気がします。自分たちでセットリストを組むときの糧にもなってるなって。

ユーキ　あとは単純に幅が広がったよね。これまで縦方向に超特急が進んできたとしたら、横方向にも広がったというか。

──これまでの自分たちの曲の表現を、アレンジして広げていく作業でしたもんね。

ユーキ　そう、そうですね。

──ユーキさんはアンコールが終わったあと、目にいっぱい涙を溜めていましたね。最後にそのときの思いを教えてもらえますか？

ユーキ　「Synchronism」ツアーは「Groovin'」と「Shout」の同時進行だったりとか、メンバーの苦労……さっき言ったようにコーイチの声だったりユースケの話だったりだとか、いろんなことが初日から最終日まであって。大変でもあったけど、あの日は8号車の皆さんと僕らで一緒にライブを形作れたっていう感覚がはっきりと感じられたんです。みんなと“シンクロ”できたなって。だから「本当に超特急をやっててよかったな」って思ったし……「今の時点での最高の景色を見られたな」って思って、僕は感極まりました。そうして、終わってからは「もっと絆を深めて、メンバーと8号車がもっと同じ目線に立って、同じ景色を目指せる関係になりたい」って思いましたね。

──そうだったんですね。ありがとうございます。ちなみに皆さん、自分が「大人になったな」って感じる瞬間はあったりしますか？

カイ　僕、カフェでコーヒーだけ頼むようになった！ 今まではケーキとかサンドイッチとかを絶対一緒に頼んでたんですけど……今はブラックだけ。超大人じゃない？（笑）

タクヤ　僕は家族と食事に行ったときに食事代を全部出すようになったことかなあ。

リョウガ　何それカッコいい！ タカシはどう？

タカシ　部屋で洋楽をBGMにして過ごすときが多くなったことですね。

一同　あはははは！（笑）

カイ　それさ、カッコつけてる中学生じゃん！

タカシ　だって洋楽は大人っていうイメージなんやもん。

タクヤ　かわいいー！

タカシ　洋楽をかけてくれるスマホアプリがあって、それを使ってる。

コーイチ　ちょっと大人トーク楽しいな？（笑）

──聴いている中で、お気に入りは見つかりました？

タカシ　流してるだけなので、ちょっとわからないです。

一同　あはははは！（笑）

タカシ　僕は雰囲気命なんで。

コーイチ　マジ大人！

カイ　面白いなあ（笑）。