一郎くんってたまにイメージにあわないこと言うよね（大根）

──山口さんは「バクマン。」の中で思い入れのあるキャラクターはいますか？ 大根さんは映画ナタリーのインタビューで、新妻エイジを挙げてらっしゃいましたが（参照：映画「バクマン。」特集 大根仁×佐藤健×神木隆之介）。

大根　え、そうだっけ？ あんな天才？ 共感したキャラクターなら、中井（巧朗）なんだけどね（笑）。

山口　（笑）。僕は思い入れというか共感したキャラクターとなると秋人かな。書くという生みの苦しみを味わってるから。

大根　作詞で苦労する自分と重なった？

山口　はい。ものすごく（笑）。あと、日本の今のバンドシーンだったら、この人はこのバンドだ、この人はあのアーティストかなとか当てはめて考えてましたね。具体的には言えませんけど（笑）。

──ナタリーの「バクマン。」特集では、登場される方に好きな「ジャンプ」作品を聞いているんですが、山口さんの記憶に残ってる「ジャンプ」作品ってありますか？

山口　僕は「ろくでなしBLUES」ですね。学生時代は「ジャンプ」を買ったらまず「ろくでなしBLUES」のページを開くみたいな。

大根　意外だなあ。一郎くんってたまにイメージにあわないこと言うよね。伊丹十三の「スーパーの女」が好きとかさ。そういうところが面白いんだけど。でも別に「ろくでなしBLUES」に影響は受けてないでしょ？

山口　受けてたらヤンキーになってますね。男気みたいなものは学んだ気はしますけど、それ以外は……。

大根　はははは（笑）。

今度僕らのイベントにDJで出てもらおうかな（山口）

──本作は、サカナクションが音楽を担当したことで、映画ファン以外の人も興味を持つ映画だと思います。

大根　そうですね。邦画を観ない層にも届ける作品作りというのは、「モテキ」を作ってた頃から一貫して自分がやるべきことかなって思ってるんで。サカナクションが音楽をやってるからっていうきっかけで映画を観てもらうのは、監督としてとてもうれしいですよ。どんな形であっても自由に楽しんでもらえれば。

──今回の映画を機に、大根さんとサカナクションのコラボレーションがまた違う形でも実現するんじゃないかと期待してしまうのですが……。

山口　まずは、今度僕らのイベントにDJで出てもらおうかなと思って。

大根　やんないよ（笑）。まあ、映画に直接絡みはないんだけど、この前主題歌「新宝島」のカラオケビデオを作りまして。

山口　あれはホントに最高でした。昭和風のカラオケビデオで、僕もバーテンダーとして演技してます。こちらも映画とあわせて楽しんでもらいたいですね。