「かるたジャン100」|“最小限”の少年ジャンプ読書ガイドにもなる 創刊50年の歴史辿るかるた

セレクトされたタイトルを一挙に紹介

「100+α」のタイトルが収録されている「かるたジャン100」。ここでは少年ジャンプが創刊された1968年からを約10年ずつに区切り、かるた化された全作品をリストで公開するとともに、一部タイトルの札をピックアップして紹介していく。

1968年~1979年

1960~70年代のジャンプって?

1968年7月11日に毎月第2、第4木曜日刊行の隔週誌として創刊された少年ジャンプ。翌年10月には週刊化され永井豪、本宮ひろ志を筆頭に人気作家を続々輩出し、1970年には創刊からわずか2年足らずで発行部数100万部を突破する。

かるた化タイトル

永井豪「ハレンチ学園」、本宮ひろ志「男一匹ガキ大将」、とりいかずよし「トイレット博士」、吉沢やすみ「ど根性ガエル」、梶原一騎・井上コオ「侍ジャイアンツ」、山川惣治・川崎のぼる「荒野の少年イサム」、遠崎史朗・中島徳博「アストロ球団」、中沢啓治「はだしのゲン」、ちばあきお「プレイボール」、牛次郎・ビッグ錠「包丁人味平」、諸星大二郎「妖怪ハンター」、池沢さとし「サーキットの狼」、武論尊・平松伸二「ドーベルマン刑事」、小林よしのり「東大一直線」、秋本治「こちら葛飾区亀有公園前派出所」、車田正美「リングにかけろ」、江口寿史「すすめ!!パイレーツ」、寺沢武一「コブラ」、ゆでたまご「キン肉マン」

  • 「侍ジャイアンツ」の取り札。
  • 「侍ジャイアンツ」の読み札。
  • 「リングにかけろ」の取り札。
  • 「リングにかけろ」の読み札。
  • 「コブラ」の取り札。
  • 「コブラ」の読み札。
  • 「キン肉マン」の取り札。
  • 「キン肉マン」の読み札。
Pick Up
「こちら葛飾区亀有公園前派出所」
「入試 就職 結婚 みんなギャンブルみたいなもんだろ! 人生すべて博打だぞ」(発言者:両津勘吉)
  • 「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の取り札。
  • 「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の読み札。

2016年、40年の連載に幕を下ろした「こち亀」。交番の近くにオープンした場外馬券売り場に行きたいものの、周囲の目を気にしていた両さんは、近所の子供に馬券を買わせることを思いつく。その様子を麗子に見とがめられた際に発したのがこちらの一言だ。両さんの人生哲学が詰まったセリフだが、麗子や中川にはあっさりその人生観を否定されてしまう。

1980年~1989年

1980年代のジャンプって?

1980年代に突入する頃には発行部数が300万部近くに。その後「Dr.スランプ」「キン肉マン」「キャプテン翼」など連載作が次々とアニメ化。「キン肉マン」の「キン消し」をはじめとした大ヒットグッズも生まれ、ジャンプの名はさらに多くの人に知られていく。なお1984年にはジャンプ最大発行部数653万部への原動力のひとつとなった「DRAGON BALL」がスタートした。

かるた化タイトル

鳥山明「Dr.スランプ」、高橋陽一「キャプテン翼」、北条司「キャッツ♥アイ」、江口寿史「ストップ!! ひばりくん!」、新沢基栄「ハイスクール!奇面組」、次原隆二「よろしくメカドック」、桂正和「ウイングマン」、武論尊・原哲夫「北斗の拳」、高橋よしひろ「銀牙ー流れ星 銀ー」、まつもと泉「きまぐれオレンジ☆ロード」、鳥山明「DRAGON BALL」、北条司「シティハンター」、えんどコイチ「ついでにとんちんかん」、宮下あきら「魁!!男塾」、車田正美「聖闘士星矢」、こせきこうじ「県立海空高校野球部員山下たろーくん」、荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」、佐藤正「燃える!お兄さん」、にわのまこと「THE MOMOTAROH」、萩原一至「BASTARD!!―暗黒の破壊神―」、徳弘正也「ジャングルの王者ターちゃん♡」、森田まさのり「ろくでなしBLUES」、江川達也「まじかる☆タルるートくん」、三条陸・稲田浩司・堀井雄二「DRAGON QUEST―ダイの大冒険―」、桂正和「電影少女」

  • 「キャプテン翼」の取り札。
  • 「キャプテン翼」の読み札。
  • 「ジョジョの奇妙な冒険」の取り札。
  • 「ジョジョの奇妙な冒険」の読み札。
  • 「BASTARD!!―暗黒の破壊神―」の取り札。
  • 「BASTARD!!―暗黒の破壊神―」の読み札。
  • 「DRAGON QUEST―ダイの大冒険―」の取り札。
  • 「DRAGON QUEST―ダイの大冒険―」の読み札。
Pick Up
「DRAGON BALL」
「クリリンのことかーっ!!!!!」(発言者:孫悟空)
  • 「DRAGON BALL」の取り札。
  • 「DRAGON BALL」の読み札。

新作アニメ「ドラゴンボール超」やゲーム、グッズなどで今もなお人気を博す「DRAGON BALL」。幼い頃からの親友・クリリンの死をフリーザに侮辱された悟空は、怒りとともに本セリフを放った。なおこの一言が登場したエピソードが掲載された週刊少年ジャンプ1991年21・22合併号では、無作為抽出で選ばれた1000通をもとに集計される同誌の読者アンケートで「DRAGON BALL」が815票を獲得し、同誌のアンケート史上最大得票を記録している。

1990年~1999年

1990年代のジャンプって?

「DRAGON BALL」「SLAM DUNK」「幽☆遊☆白書」を中心に人気を集め、1995年3・4合併号では最大発行部数となる653万部を記録。1997年には「ONE PIECE」、1999年には「NARUTO-ナルト-」とその後のジャンプを牽引するタイトルがスタートしている。なお現在も続く年末恒例のイベント・ジャンプフェスタが初めて開催されたのは1999年。

かるた化タイトル

井上雄彦「SLAM DUNK」、漫☆画太郎「珍遊記ー太郎とゆかいな仲間たちー」、冨樫義博「幽☆遊☆白書」、光原伸「アウターゾーン」、あんど慶周「究極!!変態仮面」、梅澤春人「BØY―ボーイ―」、ガモウひろし「とっても!ラッキーマン」、桐山光侍「NINKŪ-忍空-」、真倉翔・岡野剛「地獄先生ぬ~べ~」、和月伸宏「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」、つの丸「みどりのマキバオー」、うすた京介「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」、藤崎竜「封神演義」、高橋和希「遊☆戯☆王」、小栗かずまた「花さか天使テンテンくん」、島袋光年「世紀末リーダー伝たけし!」、尾田栄一郎「ONE PIECE」、かずはじめ「明稜帝梧桐勢十郎」、森田まさのり「ROOKIES」、樋口大輔「ホイッスル!」、冨樫義博「HUNTER×HUNTER」、鈴木央「ライジング インパクト」、ほったゆみ・小畑健「ヒカルの碁」、許斐剛「テニスの王子様」、岸本斉史「NARUTO-ナルト-」

  • 「SLAM DUNK」の取り札。
  • 「SLAM DUNK」の読み札。
  • 「幽☆遊☆白書」の取り札。
  • 「幽☆遊☆白書」の読み札。
  • 「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」の取り札。
  • 「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」の読み札。
  • 「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」の取り札。
  • 「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」の読み札。
  • 「封神演義」の取り札。
  • 「封神演義」の読み札。
  • 「遊☆戯☆王」の取り札。
  • 「遊☆戯☆王」の読み札。
  • 「テニスの王子様」の取り札。
  • 「テニスの王子様」の読み札。
  • 「NARUTO-ナルト-」の取り札。
  • 「NARUTO-ナルト-」の読み札。
Pick Up
「ONE PIECE」
「“海賊王”に!!! おれはなるっ!!!!」(発言者:モンキー・D・ルフィ)
  • 「ONE PIECE」の取り札。
  • 「ONE PIECE」の読み札。

3億冊以上を発行し、2015年に「最も多く発行された単一作者によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録に認定されるなど、週刊少年ジャンプを代表する作品である「ONE PIECE」。2017年に連載20周年を迎えハリウッドドラマ化も発表された本作からは、ルフィが自身の夢について声高らかに宣言したシーンがかるた化されている。

2000年~2009年

2000年代のジャンプって?

2002年は同誌の北米版のSHONEN JUMPの刊行がスタート。2005年には「ONE PIECE」と「こちら葛飾区亀有公園前派出所」が累計発行部数1億冊を突破している。なお「ONE PIECE」はその後2010年に2億冊、2013年に3億冊に到達した。このほか2009年には少年ジャンプ作品を扱うテレビ番組「サキよみ ジャンBANG!」もスタートしている。

かるた化タイトル

矢吹健太朗「BLACK CAT」、うすた京介「ピューと吹く!ジャガー」、澤井啓夫「ボボボーボ・ボーボボ」、鈴木信也「Mr.FULLSWING」、河下水希「いちご100%」、稲垣理一郎・村田雄介「アイシールド21」、大場つぐみ・小畑健「DEATH NOTE」、空知英秋「銀魂」、天野明「家庭教師ヒットマンREBORN!」、星野桂「D.Gray-man」、松井優征「魔人探偵脳噛ネウロ」、長谷見沙貴・矢吹健太朗「To Loveる-とらぶる-」、篠原健太「SKET DANCE」、椎橋寛「ぬらりひょんの孫」、島袋光年「トリコ」、大場つぐみ・小畑健「バクマン。」、藤巻忠俊「黒子のバスケ」、西尾維新・暁月あきら「めだかボックス」

  • 「アイシールド21」の取り札。
  • 「アイシールド21」の読み札。
  • 「銀魂」の取り札。
  • 「銀魂」の読み札。
  • 「To Loveる-とらぶる-」の取り札。
  • 「To Loveる-とらぶる-」の読み札。
  • 「黒子のバスケ」の取り札。
  • 「黒子のバスケ」の読み札。
Pick Up
「DEATH NOTE」
「計画通り」(発言者:夜神月)
  • 「DEATH NOTE」の取り札。
  • 「DEATH NOTE」の読み札。

「DEATH NOTE」では天才たちの頭脳戦が緻密な描写で描かれ、連載終了後に小説、映画、アニメ、ミュージカル、ドラマ化と様々なメディアミックスが敢行された。2017年にはNetflixオリジナル映画も配信されている。月が「計画通り」とほくそ笑むシーンこのシーンは、その邪悪な表情も相まって読者に大きなインパクトを与えた。

2010年~2017年

2010年代のジャンプって?

スマートフォンやタブレットの普及による電子書籍利用者の増加にともない、ジャンプも2014年9月より電子版の配信をスタート。またマンガ誌アプリ・少年ジャンプ+も同年に創刊されている。新たな試みの一方で「NARUTO-ナルト-」「BLEACH」「こちら葛飾区亀有公園前派出所」など長年同誌を支えてきた長期連載が次々と完結した。また2018年の創刊50周年に合わせ、六本木ヒルズにて「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展」の第1弾が2017年7月にスタートしている。

かるた化タイトル

古味直志「ニセコイ」、古舘春一「ハイキュー!!」、麻生周一「斉木楠雄のΨ難」、松井優征「暗殺教室」、附田祐斗・佐伯俊・森崎友紀「食戟のソーマ」、葦原大介「ワールドトリガー」、仲間りょう「磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~」、川田「火ノ丸相撲」、堀越耕平「僕のヒーローアカデミア」、田畠裕基「ブラッククローバー」、ミウラタダヒロ「ゆらぎ荘の幽奈さん」、吾峠呼世晴「鬼滅の刃」、白井カイウ・出水ぽすか「約束のネバーランド」

  • 「暗殺教室」の取り札。
  • 「暗殺教室」の読み札。
  • 「僕のヒーローアカデミア」の取り札。
  • 「僕のヒーローアカデミア」の読み札。
  • 「ブラッククローバー」の取り札。
  • 「ブラッククローバー」の読み札。
  • 「約束のネバーランド」の取り札。
  • 「約束のネバーランド」の読み札。
Pick Up
「ハイキュー!!」
「おれはどこにだってとぶ!! どんな球(ボール)だって打つ!! だからオレにトス、持って来い!!!」(発言者:日向翔陽)
  • 「ハイキュー!!」の取り札。
  • 「ハイキュー!!」の読み札。

2012年より連載中の「ハイキュー!!」はテレビアニメ化、劇場映画化、ゲーム化、舞台化などさまざまなメディアミックス展開が行われており、週刊少年ジャンプの人気を目下牽引中。連載初期に日向が影山に対して投げかけたこのセリフから、凸凹なコンビの成長が始まる。

「かるたジャン100」
「かるたジャン100」

2017年10月10日発売
集英社
3218円

Amazon.co.jp

週刊少年ジャンプが2018年に創刊50周年を迎えることを記念して制作された「かるたジャン100」では、同誌50年の歴史からセレクトした、100を超える連載作の名セリフや名シーンを1作品につき1枚ずつかるた化。読み札104枚、取り札104枚の計208枚に加え、各作品1ページの解説を収録した116Pの小冊子も付属している。