お笑いナタリー Power Push - ワタナベコメディスクール

ワタナベコメディスクール特待生のハライチが語る お笑い好きの少年が「M-1」ファイナリストになるまで

今でも守っている教えは「きれいな靴履け」

──実際にお笑いを始めようと動き出すのは高校卒業後ですよね。

澤部 中学卒業のときに、コクシくんが「高校卒業したらお笑いやろう」って誘ってきたんですけど、結局、当のコクシくんが「俺はやっぱり大学に行く」って言って2人でやることになりました。それでインターネットカフェみたいなところへ行って養成所を2人で調べ始めたんです。

──数ある養成所の中からワタナベコメディスクールを選んだ決め手は?

左から澤部佑、岩井勇気。

澤部 即決だったよね。

岩井 うん。

澤部 まずは、できたばっかりで先輩が少ないから楽だろうなって思って。次に1クラスの人数が20人くらいと少数だったので、これなら出てこられそうだぞ、と。何百人といるところで勝ち残れる自信はなかったんですよね。

──「お笑いメジャーリーグ」というオーディションで優勝して特待生という形で入学されたわけですが、「お笑いメジャーリーグ」には何組くらいが出場していたんですか?

澤部 2万8000くらい……?

岩井 そんなにいたっけ(笑)。

澤部 あはははは。実際、2~300くらいですね。

──それでも相当すごいですよ。

澤部 当時、予選は高校生の部と一般の部と分かれていて、僕たちは高校生の部を勝ち上がっていって、決勝で一般の部と一緒にネタ見せをしました。

──優勝したコンビということで講師やほかの生徒さんからも期待されていたんじゃないですか?

澤部 でもスクールではずっとビビってました。最初の自己紹介のときに、ブラジャーつけてきてる男とかいて……かましてくる奴がやっぱりいるんですよ(笑)。そういうの見せられると、僕らは高校卒業したてで一番年下でもあったからすごく萎縮しちゃって。さらにグランプリ獲ってるっていうのが広まってるから、視線が怖くてはじめは居づらくて。

岩井 余裕がなかったですね。

──「ほかの人のネタに一切笑わなかった」っていう養成所時代のエピソードを芸人さんはよくお話しされますよね。

岩井 うちはそこまでピリピリした雰囲気ではなかったです。

澤部 “友達のお兄ちゃん”みたいな感じでした。うちのクラスは若いメンバーが集まっていて、歳が近いから仲がよくて。ほかのクラスと合同授業やライブで一緒になったときはちょっと緊張感ありました。

──スクールではどんな授業を。

岩井勇気

岩井 ダンス、演技、ネタ見せ、座学(講義)ですね。

澤部 一番でかいのはネタ見せでした。「M-1」に持っていくネタも見てもらいましたし。とはいえみんなの前でやるのはやっぱり緊張しちゃって、僕らはそんなに積極的ではなかったです。

──当時教わったことで、今も変わらず守っていることってありますか?

澤部 「声出す」っていうのはありますね。今でも「声出しときゃなんとかなる」って思ってるところもあるので。

岩井 僕は「きれいな靴履け」って言われたのはずっと守ってます。

澤部 あはははは。

岩井 あと「首がざっくりしたやつは衣装にするな」。それは今も意識してます。

──ハライチのお2人は2期生で、橋本まさをさんやフォーリンラブのバービーさんと同期ですよね。

澤部 橋本まさをは一緒に「お笑いメジャーリーグ」に出場していて、印象はまさにクラスの人気者って感じ。明るくて堂々とピンでネタをやっていて、すごいなって思いましたね。バービーは入学してから同じクラスで。本気でザキヤマさん(アンタッチャブル山崎)の妹さんだと思っていました。「とんでもないサラブレッドと同じクラスになっちゃってる」って。「でも名前が山崎じゃないぞ?」みたいな。

岩井 でも実際、妹みたいですよ。

澤部 違うよ(笑)。もともとバービーは作家志望で入学したんだけど、徐々に演者としてやるようになって。顔も面白いし、多少は意識してましたね。

がんばったらその分結果が出る場所

──卒業後の主な活動は?

澤部佑

澤部 事務所ライブですね。ウケたスベったで一喜一憂して。2~3年はそんな感じでした。投票制のライブもあったんですけど、ずっと成績は悪かったですね。自信喪失しまくってました。

──そんな下積み時代を経て、スクール卒業から3年後の2009年には初めて「M-1グランプリ」決勝進出を果たしました。

澤部 その前の年に準決勝まで行っていて、本気で狙っていたので狙い通りというか。「よし、行けたぞ」と。「この1年、間違ってなかったな」って自信になりました。

岩井 お笑いやってて、普段そんなにガッとうれしいことってないじゃないですか。賞レースで結果が出るっていうのはわかりやすくテンションが上がりますよね。

──では最後に、これからお笑いを始めてみようと思っている人にメッセージをお願いします。

澤部 ワタナベコメディスクールは、ほかの事務所さんの養成所に比べると歴史も浅かったりしますが、少人数なので濃い授業は受けられると思います。辞めそうな奴がいたら「もうちょっとがんばろうよ」とか、仲間感が非常に強い感じ。今は他事務所とのバトルライブとかもあって、僕らのときよりも場数を踏める機会が増えているのもいいですよね。

岩井 そこまでピリピリしてないっていうのと、面白いのに理不尽に売れない、ってことがあまりないところだと思います。がんばったらその分結果が出る場所です。

──ありがとうございました。

左から岩井勇気、澤部佑。

ワタナベコメディスクール

2016年 第24期 4月生申込受付期間
第2回申込書受付期間:2015年12月1日(火)~2016年1月29日(金)
最終申込書受付期間:2016年 2月1日(月)~定員になり次第終了
資料請求・問合せ
0120-30-0151 10:00~21:00(年末年始を除く)
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お笑いメジャーリーグ

募集対象
芸能事務所などに所属していない、15歳(中学卒業)から35歳の男女
審査内容
漫才、コント、特技、トークなど
※制限時間3分
日程
<東京開催>
2016年1月9日(土)15:00~
2016年1月11日(月・祝)10:00~
2016年1月16日(土)10:00~
2016年1月16日(土)15:00~
<地方開催>
2016年1月23日(土)10:00~(札幌)
2016年1月24日(日)10:00~(札幌)
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ハライチ
ハライチ

/ 岩井勇気(イワイユウキ)
1986年7月31日生まれ、埼玉県出身。

/ 澤部佑(サワベユウ)
1986年5月19日生まれ、埼玉県出身。

ワタナベエンターテインメント所属。幼稚園からの幼なじみでコンビ結成。2005年、「お笑いメジャーリーグ」で優勝し特待生としてワタナベコメディスクールに入学。「M-1グランプリ2009」で決勝進出を果たしたのをきっかけに活躍の場を広げる。2010年、2015年にも「M-1グランプリ」ファイナリストに選出。現在「デブッタンテ」(TBSラジオ)などにレギュラー出演中。