余すところない千鳥のロケ
──各お店に現れるというゲストがやはり気になります。ヒントを少しいただけませんか?
ノブ 2軒目の「珈琲家族」にはミュージシャンの人が入ってきて、ちょっと絡ませてもらいました。常連らしいです。
──どんな方なんですか、大悟さん?
大悟 いや、僕は会えていないんですよ。残念ながら。
──そうなんですね。
ノブ 3軒目の「シーザー」には大喜利が好きだけど全然思い浮かばない奴がたばこ吸いに来てました。
──芸人さん?
ノブ そうです。後輩だったかな?
大悟 先輩や(笑)。
──これまた大悟さんはお会いできてない?
大悟 お会いできなかったですね。会えていたら一緒に大喜利をやってみたかったです。
──先ほど「たばこ企画はスピンオフに回りがち」というお話がありましたが、地上波とスピンオフで意識は変えていますか?
ノブ それはあんまりないですね。「テレビ千鳥」は26時台からスタートして24時台になって、この秋から22時台になりましたけど、まだパンティとかが平気で出ている番組なので深夜もプライムタイムもスピンオフも、何も変わらないです。スタッフの感覚もちょっとおかしいというか。テラサで配信するコンテンツって尺は決まっていないらしいんですけど、喫茶店3軒回って、まあ地上波の1本分くらいは撮れたかなと思っていたんですよ。そしたらさっきチラッと(総合演出の)加地(倫三)さんとチーフディレクターの山本(雅一)くんがしゃべってるのが聞こえてきて「1時間は撮れてます」って言ってて。いやいや、撮れてないよ!(笑) 全然撮れてないのに、「1軒20分くらいいけたんで、3本分くらい撮れましたね」って恐ろしいこと言ってたので、まさかの全使いがあるかも……。楽しみです、僕も。
──普段から千鳥のお二人は落とすところがないくらいのロケをされている?
ノブ いやいや、あるんですあるんです! 全然あるんですけど、今回のはフルでお送りするらしいです(笑)。そういう意味で、スピンオフにはむちゃくちゃやっているところまで出ちゃっているかもしれないですね。
おかしなことをしているつもりは一切ない
──地上波放送がプライムタイムに上がる直前、番組ポスターを撮影していましたよね。今日ここテレビ朝日へ来るとき、社屋に掲出されているのをしっかり確認できました。
ノブ そうなんですよ。毎回あそこ、タクシーで行くと本当に貼られてるから恥ずかしいんです。しかも玄関の真上で。どう考えても今あの場所は(ドラマ「24 JAPAN」主演の)唐沢寿明さんがいるべきなのに。悪ノリにテレ朝さんが付き合ってくれてます。
──あのポスターの反響は?
ノブ テレ朝で会うタレントさんに「本当に貼ってあるんですね」ってけっこう言われます。あと、本当にどうかしてるなって思ったのが、うちの嫁が子供と一緒に写真撮りに来ました。
──地上波放送ではプライム帯一発目に河原で石を拾う企画「丸い石を探したいんじゃ!!」を届けました。これまでと変わらない姿勢に視聴者は安心したと思います。
ノブ 僕自身も深夜時代と変わらないことをできているなと思っていたんですが、家のテレビで観ていて、パンティをかぶった大悟がたばこ吸って、大物スポンサーの名前が画面に映ったときは「大丈夫か、これ?」と思いました(笑)。
──河原で石を拾う企画だけで30分成立させられる番組なんて、ほかに思い当たりません。唯一無二の番組に仕上がっているのはどうしてだと思いますか?
大悟 みんながけっこうそうやって言うんですけど、こっちは別に何も……普通です。逆にほかの番組がやらなくなって、僕らが残っちゃっただけだと思いますよ。そんなにおかしなことをしているつもりは一切ないです。ただ、僕もスタッフもこんな感覚なので止めるのはノブしかいないはずなんですが、今回の「喫茶店探訪」を収録しているときに、一番はじめにノブが「これ地上波でいけるんちゃう?」って言ってました。実はこいつもガバガバなんです。
ノブ あはははは!(笑) ちょっと1軒目のインパクトが強すぎて。面白かったんで、いけるんちゃうかなって一瞬思っちゃって。
大悟 全員がガバガバなんで、もう直らないです。それこそほんまに怒られて、「やめなさい!」って言われるまではやると思います。
──この番組の「○○選手権」企画に参加することが多い麒麟・川島さんが以前、別のインタビューで「『テレビ千鳥』では一生懸命やって、スベりたい」とおっしゃっていました。キャリアも実力もある芸人さんがスベる覚悟で収録に臨んでいるという点でも、やはり稀有な番組だと思います。
大悟 川島さんはほかの番組での立ち振る舞いが完璧すぎるので、疲れていると思うんです。だから僕はこの番組でマッサージをしてあげている感覚。「完璧な芸人、麒麟・川島もこんなことになるんだよ」と。そういう息抜きを作ってあげている意味もありますし、麒麟・川島がスベっているところがすごく好きなんです、僕が。
ノブ やっぱり好きなんや(笑)。