「テレビ千鳥」|深夜もプライムもスピンオフも、何も変わらない TELASA限定スピンオフ「今でも吸える喫茶店探訪!!」配信

千鳥が自由にやりたいことを実践している冠ロケバラエティ「テレビ千鳥」(テレビ朝日系)。この秋プライムタイム進出を果たし、テイストを変えることなくますます多くのファンを獲得している。

そんな番組から、配信スピンオフ“テレビ千鳥チャンネル”として新企画「今でも吸える喫茶店探訪!!」が登場。定額制動画配信サービスTELASA(テラサ)での配信決定にあわせ、お笑いナタリーでは千鳥にインタビューを実施した。今ではめっきり見なくなった「たばこを吸いながらのロケ」を振り返ってもらいながら、深夜時代からの視聴者を離さず、新しい層も取り込んでいく番組の魅力を紐解く。

取材・文 / 狩野有理 撮影 / 森好弘

テレビ千鳥チャンネル「今でも吸える喫茶店探訪!!」はTELASAでチェック!

「今でも吸える喫茶店探訪!!」の配信は11月15日(日)22:55から。

本当に令和のテレビ? たばこを吸いながらロケ

──今回TELASA(テラサ)で配信されるスピンオフ企画は「今でも吸える喫茶店探訪!!」。まずこの企画の説明を大悟さんからお願いします。

大悟 今、日本にはたばこを吸える場所がどんどん少なくなってきていて、僕ら喫煙者にとっては喫茶店が最後の居場所だったんですが、たばこを吸える喫茶店すらもう数が限られてきている。僕自身、仕事と仕事の合間の時間を過ごす喫煙OKの喫茶店がなくて困っていたので、そんな僕たちに必要な喫茶店を探して「残っていてくれてありがとう」と感謝を伝え、応援しようという企画ですね。

──日頃からたばこが吸える喫茶店を愛用している大悟さんだからこそ生まれた企画ですね。

大悟 テレビ局の近くとか、仕事でよく行く街には1軒ずつ持っておくようにしているんですが、TBSとテレ朝のアーク(放送センター)に行くときにいい喫茶店を見つけられていなかったので今回番組に探してもらいました。たばこを吸っている人からすれば「アド街ック天国」(テレビ東京)のような、本当に有益な情報番組です。

──ノブさんはこの企画内容を聞いてどう思いました?

ノブ 「テレビ千鳥」ではこうやってネット配信のスピンオフ企画を何度かやらせてもらっているんですが、毎回たばこ企画なんですよね(笑)。いつもみんなで企画の会議をしていて、そのときにすっごいたばこの案が出てくるんです。で、「それは地上波ではわかる人少ないかな……」ってときにだいたい配信に回ります。

千鳥

──以前大悟さんが「ガマンたばこ」に挑戦した際は、「芸人人生で一番大変なロケだった」とおっしゃっていました。今回は「吸える」場所を訪れるので、「ガマンたばこ」とは違ったリラックスした大悟さんを見られそうですね。

大悟 普段の僕、そのままですね。ノンストレスでした。たばこを吸いながらロケをやっていたんで。

──令和の時代にタレントさんがたばこを吸いながらロケをしている映像を見られるなんてことがあるんですね。

大悟 ありましたね。僕が映っている映像のほとんどが吸ってる場面なんじゃないかな。

たばこ吸う人の手助け以外、誰の役にも立ってない

──具体的にはどんなロケだったんですか?

ノブ 3軒の喫茶店を訪ねて、そのお店の特徴とかをしゃべるんですが、途中で大悟が「たばこが切れた」とか「トイレに行きたくなった」とか言って出ていくんですよ。そうすると入れ替わりで大悟に似た変なキャラのゲストが来るっていう……まあバカバカしいやつです(笑)。

──「テレビ千鳥」ではたばこが登場するシーンが多々ありますが、禁煙を続けているノブさんにとってはつらい場面もあるのでは?

ノブ ありましたね。もう全然やめられているし、普段も「吸いたい」なんてまったく思わないんですけど、喫茶店で、そこに灰皿があってアイスコーヒーがあって……っていうシチュエーションでたばこを吸っていたときをめちゃくちゃ思い出しました。「たばこってこんなんやったなー!」って。最後はノリに任せて1本吸ってやろうかって思うくらい、たばこへの欲が復活しましたね。今回の喫茶店にはそういう魔力がありました。

──私の知り合いも禁煙していたんですが、以前の「ガマンたばこ」を観てすぐまた吸いはじめたそうです。

ノブ それはよくないですね! 視聴者に禁煙失敗させてる(笑)。

──反対に私はたばこを吸ったことがありません。私のような非喫煙者の人もちゃんと楽しめる企画になっているんですよね?

「今でも吸える喫茶店探訪!!」

大悟 いや、全然なってないです。

ノブ 断言してるやん(笑)。

大悟 なんのこっちゃ理解できないと思います。僕みたいなたばこを吸う人が喫煙所を失って困っているという現状がある。その手助け以外、誰の役にも立ってないです。

ノブ 一部の人だけが喜ぶ企画です。

大悟 でもその一部がめちゃくちゃ喜ぶと思うけどな。ほかの人たちは、なんとでも思ってください(笑)。

──ターゲットを極端に絞った企画なんですね(笑)。とはいえ「ガマンたばこ」も存分に笑わせていただいたので、今回も期待しています。

ノブ 喫茶店自体のパンチのすごさはたばこを吸っていない人でも面白いと思いますね。1軒目に行った、この道40年くらいのおじちゃんがやっている「メモリー赤坂」というお店が全席喫煙OKだったんですけど、店内でほぼ目が開けられなかった。

大悟 ふふふふ(笑)。吸ってない人はな!

ノブ ずっと涙が出てくる状態で。そこで出てきたのが、焼酎にコーヒー豆を漬けた、もう何十年前から置いてるかわからないお酒。それ1口なめただけで、そっから僕記憶がぶっ飛んでるんですよ。後半は朦朧としながらロケしてました。今のカフェにはない光景と味わい深いものは楽しめると思います。

大悟 こういうお店に行くと自分はまだまだ赤子だなっていうのを痛感します。僕なんて所詮、たばこ吸って20年くらいですから。40年の歴史ある喫茶店の壁に染み付いているたばこ愛を目の当たりにすると、“たばこ吸ってる代表”みたいな顔してたのが申し訳なくなってきて。たばこはこのお店にこんなに愛されてきたんだなって思いましたね。

ノブ 僕は「なんでこんな企画してんねん!」とか、「誰が見んねん!」とか言ってるんですけど、こういう落ち着ける場所があるのは本当にいいなあと思います。