タイタンの学校ってどんな学校?|まんじゅう大帝国が後輩たちと授業体験

菅賢治氏による特別講義に潜入

この日は「好きなものを人に伝える」というテーマで、生徒たちが1分程度のスピーチを披露。菅氏はこの講義の目的を「僕自分が関わったタレントさんとのエピソードや、その当時の時代背景を踏まえたテレビの歴史をあまり堅苦しくなく伝えたいと思って始めた」と語り、また自身の日本テレビ勤務時代の経験からさまざまな失敗を乗り越えるためのヒントを一般コースの生徒たちにも提示する。

生徒から出た話題は美容、バイク、麻雀などさまざま。それらの題材に対して、菅氏が明石家さんまやダウンタウン、爆笑問題らの逸話を交えてトークを広げていく。ときおり質問も飛び、「コンプライアンス遵守が叫ばれる昨今、博打とどう付き合うべきか」「マンネリ化してしまう企画とお約束として定着する企画の違いは?」といった疑問に、かつてのテレビ業界と比べながら回答。終始和やかな雰囲気で講義は展開されていた。

菅賢治氏の思う、求められる芸人像

芸人コースの人には「目指せ爆笑問題」でがんばってほしいですね。30年間ずっとネタをやり続けて、それでいてMCもできて、俳優さん声優さん、作家さんとしても活躍されている。せっかく芸人になるんだったら、彼らのようにちゃんとお金を儲けてほしいなと思います。僕がこの講義でできることといえば、例えば「さんま御殿」のひな壇に座るゲストをどういう気持ちでブッキングしているか、という制作側の視点を伝えること。またこれまでに接してきたレジェンドの芸人さんたちのエピソードも紹介するので、ヒントにしてもらえたらいいなと思っています。

今の芸人さんって若手のときから器用というか、完成形ですよね。テレビでもYouTubeでも、先輩たちの芸が見られるから。でも完成しているとつまらないという部分もある。粗っぽいけどなんか面白いぞと感じさせる人がこれから求められるんじゃないでしょうか。もちろんネタは各々で磨きながら、人間としての引き出しを増やしていってほしいですね。

菅賢治氏

生徒に聞いた、タイタンの学校らしさ

笠生さん(23歳)

笠生さん(23歳)

菅さんは「絶対にこうしろ」ということは言いません。正解、不正解はないから、自分たちがやりたいことを自由にやってみればいいというスタンスでアドバイスしてくださるので、自分たちで模索していかなきゃいけないんだなと感じます。タイタンの学校は、もともとのイメージどおりに居心地がいいです。大学に行きながら別の養成所に通っていたことがあって、その比較にはなるのですが、ここはすごくのびのびやらせてくれます。少数というところもよくて、発言のチャンスも多いですし、スタッフさんとの距離がめちゃくちゃ近い。僕は一方的に親友という感覚で接していますが、怒られることはありません(笑)。

土岡さん(27歳 / 春とヒコーキ)

土岡さん(27歳 / 春とヒコーキ)

2年間フリーで活動していて、事務所所属を目指すために養成所に入ろうという話になったのですが、ほかの学校だとイチから学ぶことになる。今までの活動歴もあったので、どうしようと迷っていたときにタイタンの学校を知り、お笑い以外の教養や知識を得て人間として厚くなって、それが結果お笑いに生かせるんじゃないかなと思って決めました。菅さんやテリー伊藤さんといった成功しているテレビ業界の方々から若手スタッフだった頃の苦労を聞けるのは刺激になりますし、養成所のライブでがんばって上位に入るとタイタンのライブに呼んでもらえることも。早いうちから先輩たちと交流できるのは貴重な機会だと思います。

ほかにはこんなカリキュラムが

芸人基礎(芸人コースのみ)

活躍中の放送作家を講師に迎え、ネタ実技、演技、ダンス、業界研究など、芸人になる上で必要な基礎を育成。ネタ見せを実施し具体的なアドバイスも。

ライブ(芸人コースのみ)

年10回の定期ライブが用意されていて、現役の所属芸人たちと同じ舞台に立つこともできる。

表現基礎力育成

発声や身体の使い方、演出、文章構成など、表現の基礎を教える。辻仁成による実践型表現プログラムではプロの演出家と共にアプローチ方法を指導。

デジタルコンテンツの企画・制作

「ウエストランドのぶちラジ」「感電パラレル」といったタイタン独自のデジタルコンテンツを例に、動画撮影・編集・公開までの過程を教える。また企画の立案方法、プレゼン方法なども実践を交えてグループワークで行っていく。

就業支援

エンターテイメント業界にまつわる職業の現状を学び、興味のある職業への就業サポートが受けられる。

体育/文化芸術

日々の身体トレーニング、メンテナンスの方法を専門家が指導。また芸術の分野では日本古来の文化芸術に触れ、エンタテインメントへの理解を深める。


2019年12月16日更新