笑福亭鶴瓶の「無学 鶴の間」|鶴瓶がシークレットゲストと共に送る生配信番組を徹底レポート。第23回ゲストは石原良純。 (21/24)

「無学 鶴の間」第19回レポート

笑福亭鶴瓶×田中健(2023年12月9日配信)

ユニークな日常を楽しそうに語る

「俺ね、『家族に乾杯』でいろんなところ行ってますやんか。どこが一番ええって訊かれたら、福岡の八女というところね。ここの町の人たちが、ほんまにええ人たちなんよ」

そんなことを言い出したのは、今から呼ぶゲストこそ、鶴瓶曰く「ほんまにええ人」で、その人が、鶴瓶の印象に残るほどに「ええ人たち」が暮らす町、八女の出身だと知って、鶴瓶自身が深く納得したからだった。

笑福亭鶴瓶

笑福亭鶴瓶

「今回は音楽です。音楽ですけども、俳優です」。そう紹介されて登場したのは、数々のドラマや映画で活躍する俳優であり、ケーナ奏者としても知られる田中健。歳は鶴瓶より1つ上だというが、その若々しい姿に観客が沸いた。

田中の凛々しい顔を見ながら、「ずっと同じ歳やと思ってたんですよ」と鶴瓶。

「びっくりしました。俺、上は嫌だったなあ。絶対鶴瓶さんが上のほうがいいと思ってましたから。学年1つ下なんですよね」と田中。そう話しながら、舞台の前に無意識に足を踏み出す田中に、「落ちるって!」と鶴瓶が忠告する。

「この人ね、よう、コケたりするんですよ」

田中健

田中健

田中 こないだね、犬の散歩でコケました。ふふふ。

鶴瓶 笑ろてる場合ちゃう(笑)。

田中 足腰はね、気をつけたほうがいいよ。走らないほうがいいと思う。

鶴瓶 いやいや、誰も走ってない(笑)。走ったんですか?

田中 そうなんですよ。うちの近所にちょっと小山があって、そこで僕、笛の練習をやるんですよ。犬をいつも散歩しながらね。

鶴瓶 笛吹きながら!? 「散歩は散歩」「笛は笛」にしなはれ! そんなんコケるわ。

田中 たまたまそのとき笛吹いてたら、インドの子とネパールの子がいたんです。その子供たちがうちの犬と遊んでくれてて。

鶴瓶 いや、すみません。それ日本でしょ?

田中 日本ですよ。

鶴瓶 日本で笛吹いてたら、インドの子とネパールの子が来て遊んでくれたんですか!?

田中 はい。その辺多いんです、外国の人たちが。それで、「じゃあ、おじさんが走って行くから、追っかけてくるか?」と、犬と一緒に走っていたら、石につまずいちゃってね。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

「公園で笛を吹いているおじさん」「寄ってくるインドとネパールの子供」「犬と遊んで笛を持ったまま追っかけっこ」。言葉だけ並べるとそのシチュエーション自体がなんともユニークだが、そんな日常をなんとも楽しそうに語っていく田中の姿に、冒頭の5分で、その人柄を知る気がする。

しかも、田中が愛用するケーナは、俳優仲間である平泉成が作っているものなのだという(平泉は、ケーナをこれまでに1000本以上作り続けている笛職人でもある)。鶴瓶も今回初めて、平泉成が笛作りの職人だと知り、驚いたと言うが、1000本以上作っていても、その「1本」こそが大事だと力を込める田中。そんな大切な笛を石につまずいて壊すわけにはいかないと、「とっさに笛を持っていた手を上に上げたんです」と田中は続ける。


田中 そしたら動きがスローモーションになりまして、それで頭からガンって落ちたんですよ。でも、顔はね、なんとか守りました。

鶴瓶 顔は助かったんや。

田中 まだね、あるんですよ。

鶴瓶 「顔はあかん!」っていうのが。

田中 そう、「顔はあかん!」って言うのが。

鶴瓶 あるある! 俺らでもある!

観客 ワハハ!

鶴瓶 (客に向かって)別に顔がええ悪いじゃなく、「顔はあかん」というのは持ってもええやろ! この顔でも!

笑福亭鶴瓶

笑福亭鶴瓶

田中 それでね、うまい具合に受け身して。でも治りはもう早いですよ。

鶴瓶 若いからね(笑)。

田中 若いからね(笑)。それが言いたかったんです(笑)。

鶴瓶 俺も家帰ってて、マンションなんですけど、ものすごいおしっこしたなったんですよ。うわ、あかんと思って、エレベーターで上へ上がるよりも、近くにトイレあったなと、そっちを選択して走ったら、あれ、なんやろな、道路に昔のなんかちょっと数字が書いてある石が出てたんですよ。その石でガーンとコケて。でも、どっかにあるんでしょうね、「顔はあかん!」っていうのが(笑)。

田中 (笑)。ほんとにね。すごいですよね。でも、それに対応できた自分がすごいと思った。

鶴瓶 俺もうれしかった。ツタンカーメンみたいに身体を守って、ガンと転びましたもん。でももうこの歳ですから、ええ加減にしとかないと。その子らもびっくりしたでしょ?

田中 血が出たんですが、「おじいちゃん、血が」って、心配してくれて。

鶴瓶 ちょっと待ってください。なぜその子らがインドやネパールやってわかるんですか。

田中 聞いたんです。「どこの子?」って。不思議なんですけど、笛の練習してて、だいたい近寄ってくるのは外国の子なんです。「おじちゃん何吹いてんの?」と寄ってくれる。

鶴瓶 心が豊かやねんな。

田中 日本の方はまず来ない。

鶴瓶 危ない人だなと思われるんでしょうね(笑)。笛ずっと吹いてはるんですもんね(笑)。

「二刀流が欲しかった」田中健、ケーナとの出会い

このステージに出る前も楽屋でずっとケーナの練習をしていたという田中。その音に「癒された」と鶴瓶。日本ではなかなかその生音を聴く機会が少ない楽器だが、田中がケーナに出会ったのは約40年前に遡る。南米ペルーのアンデス山脈、標高2450メートルの尾根に位置する古代インカ帝国の遺跡であるマチュピチュへ旅に行ったときのこと。

「それまでそんな笛があると知らなくて、マチュピチュで外を見てたら、音が聴こえてたんです」

高い標高で雲がどんどん生まれていく幻想的な風景の中に響いてきたケーナの音色に、若かりし頃の田中は心を掴まれた。吹いてみたいと思ったのだ。買って帰ってきたはいいが、当時、日本ではケーナを吹ける人はほとんどいなかったという。

「でも別にそれで有名なるとか、そんなこと思ってたわけじゃないでしょ? ただ、ええ音やからと思って吹いてたんでしょ」と鶴瓶が訊くと、「いや、ちょっと作為もありました」と田中が笑う。


鶴瓶 「これでいっぺん当てたろう」って?

田中 それはなかったんですが、二刀流が欲しかったんですね。その時34歳で、役者としてもだんだん難しくなって、役者だけではやっていけないぞという気持ちがあって、なんかもう1個、自分に付加価値つけないとダメだなと思ったんです。

鶴瓶 それでケーナ?

田中 その頃、日本にケーナ奏者としてプロでやっている人は5人しかいなかったんです。あれ、これ、ちょっとがんばりゃ、すぐ日本一ちゃう?って(笑)。

鶴瓶 もう言わんといて(笑)。俺、「八女の人は素晴らしい」って言ってる!

田中 (笑)。

鶴瓶 だけど、そう言うても、実際プロになるのは難しい。

田中 そこからが大変なんです。(ケーナでよく演奏されるアンデスのフォルクローレの代表曲)「コンドルは飛んでいく」、誰でも吹きたいですよね。だけど「コンドルは飛んでいく」を吹くまでに5年かかりました。まず、横隔膜、腹式を覚えないといけない。全部腹式なんですよ。

田中健

田中健

実際、ケーナを演奏するために身体を作ることが大変だったと田中は言う。「どんなふうに作ったんですか?」と鶴瓶が問うと、「どれだけ地獄を味わったか」と苦笑するほど。

しかしその練習法が独特。田中が目指すべき目標としたのは、ある北海道の石の彫刻家が言った言葉だったそうだ。

その彫刻家は、田中に、芭蕉の句「閑さや岩にしみ入る蝉の声」を例に出したあと、「『岩をも通す笛の音』ってあるよね?」と言ったのだという。その言葉がどうしても気になり、「それからもう毎日、『岩をも通す笛の音』を探すわけですよ」。


田中 「岩をも通す笛の音」とは何なのだ、というところから始まるんです。それで最初はね、岩があったら、そこに向かって(真剣な顔で)シーシーシーッて吹くんです。これだったら通るだろうと。でも通らないです。

鶴瓶 ああ。

田中 その頃、多摩川に住んでましたから、多摩川に大きな樹があると、それに向かって吹くんです。「樹~、聴こえるか~!」って。それ、5年やりました。

鶴瓶 ふふふ。

田中 笑いごとでしょ?

鶴瓶 いやいやいや、違います違います、それ、遠回りちゃいますか? 岩でしょ? 樹に行ってどうするんですか?

笑福亭鶴瓶

笑福亭鶴瓶

田中 いや、なんなのかわかんないんですけど、それしかないんですよ。人間に聴かせるんじゃないから。他には川。「川~! 聴こえるか~!」ってやるわけですよ。それで、あるとき、5年ぐらい経ったときに、夜空を見てたら、お月さんが出てた。お月さんって遠いですよね。

鶴瓶 うん。

田中 物理的には遠いから届かないじゃないですか。だけどそのときはガーッといくのではなく、(静かに念を込めた声で)「お月さ~ん、聴こえますか~?」ってやったら、聴こえた、と思ったんです。あ、届いた!って。想いが届いた!って。


そうしてようやく、人間を超えたものに「届く」実感を得た田中は、再び、樹に届くようにと、樹に向かって吹くことを繰り返し、腹式を鍛えていったのだという。感心する鶴瓶に田中は自身の腹に鶴瓶の手を当て、横隔膜の動きを伝えながら、「これが自然とできるようになった」と話す。鶴瓶の驚きに、服の上からでも田中の引き締まった腹筋と自由自在に横隔膜を動かしながら楽器を吹く姿が浮かび上がる。

鶴瓶は「俺のもやってみて」と自分の腹に手を当てさせ、田中の真似をするが、大きな腹を膨らませたり、へこませたりするだけで、その動きがまた面白く、そのやりとりに会場からは爆笑が起きた。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

鶴瓶も楽器で鳥の鳴き声

こうなったら田中のケーナを早く聴きたいと期待が高まってくる。しかし、「今からやってもらうんやで」と言う鶴瓶の催促に、「え?」ととぼける田中。「『コンドルが飛んでいく』をやってほしい」と鶴瓶。「いやいやいや、やりません」と田中。

そんなやりとりが続き、「実は、ケーナだけじゃないんです。旅にはずっと行っていて、民族楽器と出会ってきた」と田中。これまで集めてきた民族楽器をこの日のためにたくさん抱えて持ってきたのだというのだ。

民族楽器、とりわけ竹笛の数々を椅子の上に並べる田中。そのひとつを鶴瓶に渡して吹くように促すも、鶴瓶にとっては初めて見る楽器ばかり。取っ替え引っ替え吹いてみるが、なかなかうまく吹くことができず、悪戦苦闘している。「ただ吹けばいいんですよ」といとも簡単に言う田中に、「さっきから『吹けばいい』って!」と苛立つ鶴瓶。何度かの指導のもと、ようやく吹ける楽器が見つかり、鶴瓶が楽しそうに吹いている。そして田中もまた違う楽器を吹き、さまざまな笛の音色が無学に響き渡るという、摩訶不思議な時間が訪れた。

田中健

田中健

次に田中が取り出したのは木片とボルトを擦り合わせ、鳥の鳴き声のような音を鳴らすバードコールという楽器だった。初心者の鶴瓶にも簡単に本物の鳥のような声を鳴らすことができるとあって、すぐに可愛らしい音が鳴り響く。その音に合わせ、田中が取り出したのはネイティブアメリカンフルートという北アメリカの先住民に古くから伝わる楽器。

「これは、グランドキャニオンのネイティブアメリカンの酋長さんに作っていただいたんです。グランドキャニオンで4キロくらい先まで風に乗っていくらしいんです。この楽器で神降ろしをするんです」

鶴瓶はバードコールで鳥の鳴き声を鳴らし、田中はその音をバックにネイティブアメリカンフルートの神聖な音色を響かせた。その柔らかい美しい音に観客が聴き入っていく。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

鶴瓶 ええ音やね。本当に鳥の鳴き声に聴こえてくるね。

田中 これ、本当に鳥が来るんですよ。だから鳥の気持ちになってください。お願いします。

鶴瓶 すみません、これ、初めて持たされたんやで? 「鳥の気持ちになってください」って(笑)。

田中 続けてください。ここから鶴瓶さんがメインです。僕が鳥に合わせます。

鶴瓶 ふふふ、こんなん、なんにも打ち合わせないからね。(そう言って、バードコールを鳴らす鶴瓶)

田中 (その音に、今度はアフリカで買ったカリンバの軽やかな音色を合わせながら)いいじゃないですか。

鶴瓶 俺ね、高校のときね、青木先生に、口で「くぅ、くくくく」って言ってたら、「鳩が入ってきました。窓を開けてあげなさい」と言われて、それでも「くぅ、くくくく」って続けてたら「まだ(鳩が)入っています」って言われた。

田中 (笑)。

もう少し田中健の演奏を聴きたい

今度は観客の一人にバードコールを渡し、鶴瓶もまた別の鳥の鳴き声を模した笛を鳴らす。そして、田中がケーナを持ち出し、三者によるセッションが行われた。曲は「きよしこの夜」。

観客から優しい拍手が起こった。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

さらに、「今日は実は、かみさんの誕生日なんです」と言う田中に、急遽、「HAPPY BIRTHDAY TO YOU」の演奏が続く。

当然話は、誕生日だという田中の妻のことへ。鶴瓶も古くからの知り合いだという妻の千景さん、「加賀まりこさんの親戚の方です」と鶴瓶が話すと、「そうなんです。加賀さんが伯母なんです」と田中。

「僕が『どちら様も!!笑ってヨロシク』という番組に出演していたとき、加賀さんも一緒で、千景ちゃんがずっと番組に来てましたからね。かわいい子や」と言いかけて、「いや、どこで知り合ったん? ちょっと!」と突っ込む。

というのも、田中と千景さんは18歳の歳の差。「僕が21歳のときに、うちのカミさんが3歳だったんです。子守りをしていたんです、この人の」という発言に驚く鶴瓶。そこから月日が経っての夫婦の馴れ初めの話が飛び出したり、また、鶴瓶も田中も通っているというカリスマ鍼灸師の話になったりと、話は途切れない。

ふと、鶴瓶、また思い出したように「『コンドルは飛んでいく』はどうなってるの?」と田中に吹っ掛ける。もう少し田中の演奏を聴きたいという想いだった。

しかし実は「コンドルは飛んでいく」は著作権の関係でこうした放送で流すことが難しい。「権利、権利って」とボヤく鶴瓶に、田中は「コンドルは飛んでいく」の代わりにと、と、尾崎豊や美空ひばりの楽曲を聴かせてみせる。

「ああ、めっちゃええ音やな、これ、穴空いてるだけなのに」と、さすがの演奏に賞賛を送る。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

ケーナや落語の稽古はどこでするのか

鶴瓶 練習はどこでするんですか? (大きな音が響くから)家で吹けないでしょ?

田中 公園に行きます。とにかく民家がない場所で。あとは車の中です。車の中でほぼ毎日吹いてましたから。だいたい3時間ぐらい吹いてました。楽しかったですよ~。

鶴瓶 でも(警察)来はるでしょ。ずっと笛吹いてるおっさんがいたら。

田中 お巡りさん、絶対来ます。一応、「コンサートがあるので練習してます」とか言うんだけど、「あ、大変ですね」と言われて、「車の後ろ開けてください」とか言うんですよ(苦笑)。

鶴瓶 それで開ける。

田中 開ける。それで、「あ、大丈夫ですね、じゃあ行きます」と言われるんですけど、1回ね、レインボーブリッジの下。

鶴瓶 どこで吹いとんねん(笑)。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

田中 場所を探すのがすごく大変なんですよ。レインボーブリッジの下には民家がない。でも、そこに5台くらいパトカーが来たんです。通報があったんですって。「ずっとここで練習してます」と言ったけど聞いてくれなくて、公安まで連れて行かれて始末書を書かされました(苦笑)。

鶴瓶 始末書も書いたん!? 俺も1回、新幹線の連結のとこでずっと稽古してたんですよ。壁に向かって。なんか後ろに感じるなと思って見たら、公安の人2人立ってたもん(笑)。稽古ってね、やっぱり本格的に声出さないと入らないからね。だからぶつぶつ言うてますから。

田中 どこでいつも稽古するんですか?

鶴瓶 タクシーの中とかね。例えば30分移動の時間があるなら、「運転手さん、ちょっと稽古しますけどいいですか?」って訊くんですよ。「どうぞどうぞ!」って、ああいう人ってわりと調子いいよね、「わー! 聴きたかった」って言わはるんですよ(笑)。それで落語に入って、「旦那、旦那」とセリフを口に出すと、(運転手が)「なんです?」ってすぐ反応してくんねん(笑)。一番怖かったのはね、「芝浜」の稽古やってるときね、「開けろ! 開けろ!」っていうシーンをやっていたら、ドアがボーンって開いて。「あかん! 開いたらあかんって! 落ちる!」って。

田中 ワハハ!

鶴瓶 でも絶対に口に慣らさないとあかんから、慣れるまではずっと口に。

田中 そうなんですよね。僕もコンサート始まるとなると、腹筋ができないと吹けないんです。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

この「無学」の10日後に、ディナーショーが迫っているという田中。今はまさにその練習の最中でもあった。鶴瓶は「最後にもう1回、クリスマスの歌聴きたいな」とリクエスト。再び、バードコールの音と合わせて、ケーナによる柔らかくもあたたかい「きよしこの夜」が鳴り響いた。鶴瓶も観客も、ともに、歌を重ねた。

12月のクリスマスを前に、無学に大きな拍手が鳴り止まなかった。音楽とともにあるいい時間が、2023年の最後の生配信を締め括った。

「無学 鶴の間」第19回目のゲストは、俳優であり、ケーナ奏者の田中健。俳優として深みを重ねながら、ケーナという楽器と出会い、そこから約40年、一音一音、大切に音を響かせる田中の姿に、彼の自然体な生き方を知ることができた1時間半となった。だからこそ彼が鳴らすケーナは、神秘的で美しい音色として心に響いてくるのだと思う。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

左から田中健、笑福亭鶴瓶。

田中健

田中健

第19回(2023年12月9日配信)
笑福亭鶴瓶×田中健

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プロフィール

笑福亭鶴瓶(ショウフクテイツルベ)

1951年12月23日生まれ。大阪府出身。1972年、6代目笑福亭松鶴のもとに入門。以降、テレビバラエティ、ドラマ、映画、ラジオ、落語などで長年にわたって活躍している。大阪・帝塚山の寄席小屋「無学」で、秘密のゲストを招いて行う「帝塚山 無学の会」を20年以上にわたって開催してきた。

田中健(タナカケン)

1951年、福岡生まれ。1972年に「あおい健」の名で歌手デビューし、その後、俳優に転向。75年映画「青春の門」で脚光を浴びる。ドラマ「俺たちの旅」で一躍人気を集め、93年映画「望郷」では数々の映画賞に輝く。テレビ、映画、舞台と幅広く活躍する一方、83年に南米旅行中にケーナと出会い、その音色に魅せられ、アルバムもリリース。以来、俳優、歌手、日本屈指のケーナ奏者として活躍。毎日ブログで娘へのお弁当作りや舞台裏などを更新している。

2024年4月22日更新