Geminiにも礼儀と優しさを

──そのほか、どんな使い方をしたいですか？

村上　気になったのは、Geminiにすごいハラスメントしてるんじないか。「～して」って丸投げ上司みたいになっていたので。

野田　言い方は気をつけたい。Googleさん側が、「こいつAI相手になったらこんな口調になるんだ」って見ているかもしれない。

村上　実際どうだかは知りませんけど、「Googleさんに見られてるぞ！」くらいの気持ちでGeminiに接してほしいですね。

野田　AI相手でもちゃんとモラルを持たないと。「やっとけよ！」じゃなくて、「お願いしますね」って言ってほしい。

──Geminiも文末に絵文字を付けてくれたり、褒めてくれたりするのでやり取り自体が楽しいです。

村上　親近感が湧きますよね。そこは人間と同じ。野田さん、ダメですよ？ すぐAIにいやらしいこと言うの。

野田　やめてください。僕が唯一、公開されると終わるやつなので。盤石な状態で生活しているんですけど、そこだけが唯一の弱み。そこを叩かれたら終わると言われている……。

村上　見せられないAIとのやり取り。

野田　ブラックボックスです。

芸人やお笑いファンにオススメの使い方

──芸人仲間にGeminiを勧めるなら、どなたに？

村上　バイク川崎バイクですかね。ケータイが好きなので。めっちゃケータイ触ってるし、SNSもちゃんとやるし、新しいもの好きなので、ハマりそう。あと、ヘンダーソン中村フーが楽屋でおもしろ画像を作って遊んでいるのを見たので、流行ってきてはいるんだと思います。きれいな女の人と自分がキスしている画像でしたけど。こんなん言っていいかわかりませんけど。

野田　スーパーダメです。僕は、（横澤）夏子とか。家事、育児にも使えるんじゃないかなと。今後、主婦AIみたいなものも生まれそうですよね。人手が足りない部分を手伝ってくれるのがAI。一番手が足りてないのが母親だと思うので。

──お笑いファンにオススメな使い方は？

野田　例えば、観に行ったライブの香盤表の写真を撮って、「この人たちの最新の情報をください」って言ったら全部出してくれるから、“自分ナタリー”みたいなものを作れそうですよね。

──確かに。自分が興味のある人物だけのニュースを並べて。

野田　あとは、賞レースの採点、予想。クオリティの高い分析をしてくれそう。

──村上さんは何か思いつきますか？

村上　やっぱり画像……、ですかね。何とは言いませんが（笑）。

野田　なんで画像にこだわるんだよ。

村上　ファンは“画像”が好きなので。マナーとモラルの範囲内で楽しんでいただければと思います。

Geminiからの質問「お互いにもっとも尊敬するところは？」

──今回、野田さんはGeminiを使って新たなゲームの構想「ペットカードジェネレーター」を形にしていましたね。作る過程で驚いたことはありますか？

野田　昔やっていたバーコードバトラーみたいなものを作りたいなと思って、「自分が撮ったペットの写真をアップロードすると、ゲーム内のキャラクターにしてトレーディング化される」という構想をGemini Canvasに書いたら、できたんです。なんじゃそりゃ？と思いましたね。

村上　野田ゲーだったらそこまでにどれくらい時間かかるんですか？

野田　期間3カ月、予算1000万。

村上　あっはっはっは（笑）。じゃあけっこう楽できるんだ。

野田　相当楽できるね。

──「ペットカードジェネレーター」は私たちも遊ぶことができるんですよね。

野田　みんなで楽しめます。ペットの写真を撮ったり、水族館や動物園に行ったときの写真でもカードが作れます。同じペットでも構図や撮り方でカードが変わるのでずっと遊べると思います。もっと進化させて、みんなのペットカードで1体のでっかいボスを倒すとか、対戦カードゲームとして遊べるとか、コレクションできるとか、いろいろまだやれることがあるので楽しみですね。あと、たまに番組で「このときの写真ありますか？」って聞かれることがあるんですけど、スマホのカメラロールを探していると昔の写真が出てきて、エモくなってくるんですよ。今後はペットだけじゃなくていろんな写真を再利用できるようなゲームを作りたいです。

──最後の質問なのですが、実は、今日に向けてGeminiに「マヂカルラブリーの取材があるんだけど、何を聞けば魅力的な記事になりますか？」と聞いてきました。そこで出てきた中から1つ質問させてください。

野田　おおーすごい。ぜひ。

──マヂカルラブリーを構成する要素の1つとして、Geminiは「コンビとしての距離感と信頼」を挙げてくれました。そのテーマの中から「長年一緒にいて、お互い芸人としてもっとも尊敬している部分はどこですか？」という質問を選んでみました。お答えいただけますか？

野田　ナタリーさんがあんまりしない感じの、直球な質問ですね（笑）。

村上　尊敬しているところかー。まあ、真面目なところですかね。「真面目である」。お笑いに対してはもちろん、生活も真面目だと思います。お笑いで生きていくためにやらなければいけないことをやって、やってはいけないことはやらない。

──流出しても困るようなことはないと先ほどもおっしゃっていましたもんね。

野田　AIとのやり取り以外は、そうですね（笑）。僕からは、なんやかんや、ちゃんと「度は過ぎない」っていうところ。問題になるところまではいかない。芸人が好む、負のものって多いと思うんですよ。例えばギャンブルとかで大変なことになった芸人もたくさんいるじゃないですか。

村上　アウトなところには手を出さない。そこじゃないですかね、野田さんが言っているのは。

野田　ギャンブルもするし、お酒も飲むけど、世間的に叩かれるかって言ったらそこまでいくわけではない。

村上　借金をしていた時期もありましたけど、常識の範囲内というか、返せる金額。生活が回らなくなる、ということはなかったです。

──やるにはやるけど、一線は超えない、という部分が尊敬に値すると。

野田　そうですね。そしてそうあってほしい。

村上　わかりませんけどね。

──と、言いつつ、絶対に大丈夫なところが村上さん。

村上　「俺はヤバい奴だ」って言いたいだけの奴ですからね（笑）。

ちなみに、Geminiにこのインタビュー記事の要約をしてもらうと…？