芸人だけで楽屋でやってる感が出せる
──今までにあったお題から新しいお題まで、お二人の手応えや懐かしさは?
タカ 1本目は相当手ごたえがあったなと思います。全部の答えがウケて、めっちゃくちゃ布団が飛んでいたんで。2本目はちょっと疲れたかな(笑)。
トシ いや、そんな正直に言うもんじゃない!(笑) 「2本目もいい感じでしたよ」でいいんじゃない?
タカ 1本目が抜群によすぎて。120点くらい取っちゃったので。
トシ 逆に1本目、そんなによかった?(笑) どっちもそんなに悪くないぐらいじゃないの?
タカ みんなで答えを出していくお題では、「布団が飛ばないから、もう1周やろうよ」みたいなことをしたかったですね。布団を飛ばすまでがんばろう、みたいな。「次、失敗できないからラストの人を変えようよ」とか。
トシ 歌のモジりは布団を飛ばしたい感があって。次の機会に、もう1回あのパターンでやるんだったら、飛ばなかったら泣きの1回をやらせてもらっても、いいかもしれないですね。お題もアップデートされていて、「エッホエッホ」なんて今回初めて知りましたからね。「何これ? こんなのがあるんだ」みたいな、そういうお題もやってみたいです。
──最近は生放送の「フットンダ王決定戦」が正月恒例ですが、今回のような収録ならではのメリットや特徴は?
タカ 収録ならではの、生放送じゃ言えない、ふざけた部分とか、大阪の師匠たちの情報とかは出せます。
トシ オンエアには耐えられないような、「生放送ではダメじゃないか」みたいなところも、とりあえずみんな出せるんじゃないでしょうか。
タカ 場が盛り上がっても、「編集したら意外と全然盛り上がってねえな」というパターンもある(笑)。やってるこっちは楽しいです。
トシ 芸人だけで、楽屋でやってるような感じが出せるというか。そこは生放送だとストッパーがかかっちゃうと思うんですけど、収録ならではで「まあダメなら切ってよ」という。そこが面白いですよね。
──今回共演して特に「この人は逸材だな」「フットンダに向いてるな」というような人はいましたか?
タカ だいたいお正月の「フットンダ」で優勝争いしているメンバーが今回呼ばれているんで、やっぱりみんな上手ですよね。ケムリ、サーヤ、堂前とか。堂前が歌のモジりでラストだと絶対飛んでましたね。めちゃくちゃウケてたんで。なんでラスト、堂前で行かなかったんだろう(笑)。
トシ ケツに腹立ってきたな(笑)。
タカ 結婚もしたし、「ダブルインパクト」も取ったから、ご祝儀代わりでね。
トシ 行けると思ったんだけどね。
タカ あの勢いがあってもダメなんだから(笑)。何やったってウケる勢いがある時期なのに。それはそれで彼の魅力なのかなと。
トシ ああいうのがいるのが楽しいんですよね。
タカ 全員ができると、ちょっと窮屈なんで。
トシ できないとか、キャラで逃げちゃう、とかも楽しいです。
ニッポンの社長ケツ (収録の帰り際に取材現場を通りがかって)ありがとうございましたー!
タカ あ、ちょうどケツですね。
トシ 「いやー、いい仕事した!」みたいな顔してましたね。
トシ、久々の回答は「なかなかのいいクオリティだった」
──トシさん、「フットンダ」では久々に回答を出したかと思います。「フットンダ王決定戦」ではタカさんはプレイヤーをすることもありますが、トシさんは進行に徹しているので。今回、回答を出してみての感想は?
トシ 久々だから、僕もできるかな?と思ったんですけど。進行なので、みんなが出したいのを出してもらうのが最優先。その間に、ちょっと“間(ま)”をつなぐみたいな感じで。“間つなぎ”にしては、なかなかのいいクオリティでした(笑)。
タカ 絵の回答とかもよかったし。
トシ あれは素晴らしかったですね。
タカ ただ、「エッホエッホ」があんまりよくなかった(笑)。2人ともつかみきれてなかったです。でもプレイヤーとしてやるのは楽しかったです。この形なら全然楽しくできます。
──ちなみにお二人が最近のお笑い界についてどう見てるのかも、お聞きできれば。
トシ 皆さんすごく達者ですよ。本当に面白いし。
タカ みんな言うよね。「今の若手はうまい。研究していて。だけど、あったかい漫才がいいなあ」って、ぼんちおさむ師匠が言っていました。
トシ なんの話? 誰のなんの話をしてるの?(笑)
タカ みんな賞レースで優勝するために研究して。我々のときもそうだったんですけど、とにかく結果を出さないとテレビに出られないですから。でも、今の若手のほうが賞レースに向かって、別にそのあとにテレビに出たいとかじゃなくて、それをとりあえず目標にして、終わったらまた次のことを、と考えている。ちょっとずつ変わってきてるのかなと思います。俺らの頃は「M-1」を手がかり、足がかりに次の番組を持ちたいとか、そういうのがあったけど。どこを目指しているのかよくわかんないですね。
トシ 結果、若手批判みたいになってる!(笑) いやいや、いいと思いますよ。いろんな媒体がありますから。
タカ 同じような漫才でつまんないんですよ。
トシ いや、やめてください!(笑) そんなことはないですよ!
タカ ワハハ!(笑)
トシ 今の若手も素晴らしいんで、我々も一緒にまだまだやっていきたいです。いや本当にすごいなと思います。感心しきりですよ。
──最後にこの「フットンダ王~秋の陣~」のオススメコメントをお願いします!
トシ 11年ぶりにこの形でやって、当時を知っている方も懐かしんで。全然知らない方も、すごく楽しめる内容になっていますんで、ぜひ皆さんに見ていただきたいなと思います!
タカ 本当に幅広い世代の人たち、孫からおじいちゃんまでが一緒に見られる番組なんで、みんなで見て楽しんでもらいたいです!
プロフィール
タカアンドトシ
タカ
1976年4月3日生まれ。北海道出身。
トシ
1976年7月17日生まれ。北海道出身。
中学校の同級生だった2人が1994年にコンビ結成。地元・北海道で活動を続けたあと東京進出し、2004年の「M-1グランプリ」でファイナリストに。2005年と2006年の「爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」(NHK総合)で優勝。特に漫才中の「欧米か!」に代表されるフレーズ「○○か!」が流行した。全国ネットから北海道ローカルまで数々のバラエティ番組でMCを務め、漫才の舞台にも立ち続けている。
「フットンダ~秋の陣~」特集
1つのお題に“流れ”が生まれる!アットホームな収録現場レポート
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