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「HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル」シーズン7|僕はお笑いの基本ができない!ザブングル加藤が貫く“道連れ芸”

「HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル」の最新作シーズン7がついに配信開始! 今作では雨上がり決死隊・宮迫、たむらけんじ、ハリウッドザコシショウ、小籔千豊、フットボールアワー後藤、東京ダイナマイト・ハチミツ二郎、ザブングル加藤、千鳥ノブ、トム・ブラウンみちお、霜降り明星せいやという10名が激しいバトルを繰り広げている。

お笑いナタリーが3本立てで展開してきた特集の最後を飾るのはザブングル加藤。“道連れ芸”と称する巻き込み型の芸風で「魔王」とも呼ばれる加藤に、ルール無用の「ドキュメンタル」という場で何を感じたか聞いた。

取材・文 / 狩野有理 撮影 / 玉井美世子

僕の真髄は“パワハラ”

──加藤さんは今回が「ドキュメンタル」初参戦ですね。

「呼ばれたいな」と思っていたので、招待状をもらったときはうれしかったです。やったあ!って感じでしたね。ただ参加費100万円っていうのはちょっと葛藤しました。

ザブングル加藤

──参加することへの怖さは感じませんでしたか?

考えもしなかったです。とにかく勝ちたい、1000万円を獲りたいっていう気持ちでしたから。

──招待状を渡されてから本番まで1カ月弱。どんな心境で過ごしていたのでしょうか。

とにかくいろいろ、「あれやろう、これやろう」っていうのはすごく考えました。出演することは誰にも言えなかったので、自分が出るとは言わずにシーズン2で優勝したバイきんぐ小峠に「どういう空気なの?」と探りを入れたりもして。ボケはどれくらい用意すればいいのかとか、遠回しの相談はしました。

──小峠さんはどんなアドバイスを?

「10個くらい持っていけば事足りますよ」って言われたんですが、10個では全然足りなかったですね。小峠はツッコミだからそれくらいで十分だったんでしょうけど。聞く相手を間違えました(笑)。現場ではなんでもいいからもっと持ってくればよかったとちょっと後悔しました。

──収録ギリギリまでほかの出演者の情報はシャットアウトされているんですよね。

あの厳戒態勢はすごいです。入り時間が何時何分まで細かく決められていて、楽屋に入ってからもトイレだったり、タバコを吸いに行くのも、1回1回スタッフさんに確認して。こんな感じの番組収録は初めてでした。

──そしてあの部屋でメンバーを知ることになります。ほかの9名はどんな印象でしたか?

予想していたよりも売れている先輩が多いなと思いました。僕、芸歴22年目なんですよ。なのでまあまあ上のほうなのかなと思っていたんですが、後輩が3人くらいしかいなくて。宮迫さん、小籔さん、たむけんさん……あ、ザコシさんも嫌でしたね! 優勝したのにまた来るのかよっていう(笑)。

──トム・ブラウンみちおさんや霜降り明星せいやさんとはあまり共演経験がないと思います。

ほぼ初でした。

──知らない分、怖いなと思いませんでしたか?

いや、僕は基本的に「上にはペッコリ、下にはパワハラ」っていうスタンスなんで(笑)。下の子たちには申し訳ないんですけど、後輩相手のほうが思う存分自分を出せるんです。本来、僕の真髄は“パワハラ”! ただ、そこはもう先輩だろうが行くしかないなと。内心、遠慮する気持ちもありましたけど、自分の戦闘スタイルを貫きました。

芸歴22年「お笑いの基本ができない」実感

──「ドキュメンタル」はほかのバラエティ番組とは違って「笑わせれば何をやってもいい」という原則のもと展開されます。こういう場を得意とする人、そうでない人といると思いますが、加藤さんはいかがでしたか?

ザブングル加藤

僕はポップなボケができないので、性分に合ってるような気はしました。だって、例えば普通の番組で突然水をぶちまけたりしたらえげつない空気になるけど、あの世界だと許される。ウケるウケないとはまた別で、何か攻撃しようとしてるんだなっていうのはわかってもらえると思うので。

──ただ、みなさん笑いを我慢しているから基本的にはウケないわけですよね。6時間という長時間のバトルですし、心が折れる瞬間もあったのではないかと思います。

ウケないのはやっぱりキツいです。うん、キツかった……! 「これで絶対に笑いを取る!」っていうつもりでやったのに変な空気になることがあって、先輩たちに「あれはマジでないぞ」って言われるとだいぶシュンとしちゃいましたね(笑)。もう次行けなくなるくらい心折れます。後輩から言われても「うるせえ!」って返せるんですけど、先輩には萎縮します。

──やはり先輩には“ペッコリ”?

「ドキュメンタル」シーズン7より、ザブングル加藤。

そうです(笑)。あとペース配分が難しいなと思いました。前半にガーッと行った反動で、後半ただただ立ってるだけの時間とかありましたよ(笑)。

──「ドキュメンタル」という異様な空間で過ごしてみて、芸人としての自分に対して気づいたことはありますか?

僕はお笑いの基本ができない人なんだって改めて思いました。

──ええ? そうでしょうか。

いろんな人がボケたりツッコんだりしているのを見て思いましたね。売れてる芸人さんってちゃんと基本能力を備えたうえで、さらにギャグや大喜利、仕切り上手といった個性を発揮している。でも僕はここ(=基礎)を空間のままにしてしまっているんだなと痛感しました、22年目にして。今さらこの空間を埋めるのも難しいし、今後どうしようかなって落ち込みました。