本当に狂ってる奴が強い
──「ドキュメンタル」において“強い”のはどんな芸人だと思いますか?
ザコシ 一発芸みたいなものは、ダメだと思ったらどんどん次のボケを打てますけど、コントで周りを巻き込んでいくタイプは笑いにたどり着くまでが長くなりますよね。絡んで絡んで、結局笑いにならなかったっていうのは、悪くはないですけど「ドキュメンタル」向きじゃないのかなとは思います。
小峠 作ってきたキャラでどうこうしようっていうのは向いてないのかもしれないですね。
ザコシ あとは本当に狂ってる奴が強いですよ、やっぱり。
──例えばどなたですか?
ザコシ くっきーとかね。芸人同士だから、地上波のバラエティでオンエアされているようなボケはお互いに想定内なんです。もちろん面白いは面白いけど、笑うに至らないなっていうのは体感しました。反対に、思いもつかないようなおかしなことされたら笑っちゃいますね。だから中川家・礼二が来たらたぶん僕は負けます。あいつは本当にどうかしてますから(笑)。
──小峠さんは「この人来たら嫌だな」っていう芸人はいますか?
小峠 ジミーさんは嫌でしたね。シーズン2でご一緒しましたけど、めちゃくちゃでした。
ザコシ ジミーさんは笑うのを我慢してる顔も面白い。(宮川)大輔さんとジミーさんの組み合わせもけっこう笑っちゃうんだよなあ。
──もしお二人が違うシーズンに出ていたら……。
小峠 優勝できてなかったんじゃないですかね。
ザコシ わかんないね。攻めるっていう自分の気持ちは変わらないけど、ハマるかどうかはメンツにもよりますから。
──「ドキュメンタル」王者によるチャンピオン大会を期待する声もあります。
小峠 いやあ、全員怖えですよ。
ザコシ お前と極楽とんぼの山本さん、くっきーだろ? 怖え、怖え!
ゆりやんがおっぱい見せてきたら、揉む?
──現在、最新作シーズン6の全話が配信中です。出演者を見てどう思いますか?
小峠 あ、今回は女性芸人が多いんですね。
──どんな戦いになっているかぜひ予想してみてください。
ザコシ 俺は配信されてすぐ観たからね! 小峠どう?
小峠 スリムクラブ真栄田くんはデカいボケとかやりそうな感じがしますね。女子は脱ぐのかな? ゆりやんレトリィバァとかは脱ぎそうだけど。
ザコシ お前さ、もしゆりやんと同じシーズンに出て、ゆりやんが脱いでおっぱい見せてきたら、揉む?
小峠 あー……。舐めるかもしれないです。
──!
ザコシ あっはっはっは!(笑) そこまでいくよな、たぶん。
小峠 押し倒して舐めるかもしれない。
ザコシ それは笑っちゃうわ。
小峠 でも強いボケってそういうことですもんね。
──なるほど……。ちなみにザコシさん、シーズン6をご覧になっていかがでしたか?
ザコシ 面白かったです。世代が違う村上ショージさんとジミーさんっていう2人がいるし、女芸人は4人いるし、これまでとはちょっと流れが違いますよね。
小峠 ショージさんがどういうボケを持ってきたのか気になります。ボケそのものより、やったあとの空気が面白いんじゃないかと思いますけど(笑)。
松本人志は結局やっぱり一番面白い人
──松本人志さんについてもお聞きしたいです。松本さんの招待状を受け取った芸人だけが「ドキュメンタル」に出場できるわけですけど、“松本人志”という存在はどういうものですか?
ザコシ 僕にとっては本当にすごい存在です。勝てば1000万円もらえますけど、やっぱり金どうこうじゃなくて松本さんに認めてもらいたいからボケるし笑いも我慢するし、優勝してやるっていう気持ちが生まれてきます。
小峠 結局やっぱり一番面白い人なんですよ、松本さんって。「ドキュメンタル」が始まったときに、「この人まだこんなに面白くて新しいことを考えつくんだ」って思いましたもん。今まで数々のとんでもないことを世に残してきて、まだお笑い史に名を刻むような企画を考えているわけでしょ。
ザコシ ずっと考えてるんでしょうね、お笑いのことを。そんな人にネタを見てもらえる機会ってそうないことですから。呼んでもらえてありがてえですよ。
──途中で松本さんが判定のカードを出しにみなさんの部屋に入ってきますよね。あの瞬間はホッとしますか?
ザコシ 松本さんが6時間ずーっと入ってこなくて、ただやるだけだったらちょっとつらいよな。
小峠 そうですね。ひとこと言ってもらえたりするとうれしいです。
ザコシ 「このボケの方向で間違ってなかった」って安心しますね。助かります。
──後日、改めて優勝について何か言われたりはしましたか?
ザコシ いや、別の収録のときに挨拶に行って、「なんか言ってほしそうな顔するんじゃねえよ」みたいなことは言われましたけど(笑)。
小峠 あはははは(笑)。顔が欲しがってたんだ。
──最後に、「ドキュメンタル」は芸人にとってどんな番組ですか?
小峠 腕っぷしに自信のある人たちが夜な夜な集まって人目を気にせず笑わせあってる、地下格闘技場のような空間ですかね。
ザコシ 有刺鉄線デスマッチみたいなイメージ。凶器を使ってもいいし、なんでもありの戦いっていう感じかな。それをあの“松本人志”が主催してるっていうところが素晴らしいと思いますね。
- 左 / 小峠英二(コトウゲエイジ)
- 1976年6月6日生まれ、福岡県出身。SMA NEET Project所属。自動車教習所で出会った西村瑞樹と1996年にバイきんぐを結成し、初の決勝進出を果たした「キングオブコント2012」で優勝する。2017年5月配信「ドキュメンタル」シーズン2のチャンピオン。DVD「バイきんぐ単独ライブ『ROYAL』」が発売中。
- 右 / ハリウッドザコシショウ
- 1974年2月13日生まれ、静岡県出身。SMA NEET Project所属。コンビ・G★MENSを解散後、2002年よりピン芸人として活動を開始した。「R-1ぐらんぷり2016」ではノーシードから優勝を果たす。2018年4月配信「ドキュメンタル」シーズン5のチャンピオン。DVD「ハリウッドザコシショウのものまね100連発ライブ!SEASON2」が発売中。
「HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル」
シーズン6 特集
- Amazon Prime Original作品「HITOSHI MATSUMOTO Presentsドキュメンタル」シーズン6
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出演者村上ショージ / ジミー大西 / FUJIWARA藤本 / 陣内智則 / 森三中・黒沢 / 友近 / 千鳥・大悟 / ハリセンボン春菜 / スリムクラブ真栄田 / ゆりやんレトリィバァ
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