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うしろシティのセンスコント崩壊、ノーセンス芸人勢力増強

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昨日7月12日、東京・松竹芸能 新宿角座にて「第2回 ノーセンスユニークボケ王決定戦」が開催。サンシャイン池崎が優勝した。

このライブには、「オシャレな笑いができない」「MCの言うことなんか聞いてない」「前に出たいときに出る」「ボケたいときにひたすらボケる」という、お笑い界の新ジャンル「ノーセンス芸人」が集合。すべてをユニークボケでなんとかしようとする彼らノーセンス芸人たちの中で誰が一番ノーセンスなのかを決定する大会となっている。

今年2013年3月に行われた第1回大会は発案者のオジンオズボーン篠宮が優勝。今回は篠宮のほか、永野新宿カウボーイかねきよ、サンシャイン池崎、ムートン伊藤、ヒカリゴケ片山、いち・もく・さん・くぼた、そして初参戦の流れ星・ちゅうえいが出場し、MCは前回同様ピーマンズスタンダード南川が務めた。

ノーセンスな選手一同は、オープニングから大騒ぎ。臆面もなく人のギャグをアレンジしたりとやりたい放題で、予想はしていたものの全く止める気配のない彼らに南川は地団駄を踏む。観客に「みんなが笑うからあかんねん」と諭すも、出場者たちは「やりきる勇気!」とどこ吹く風だった。さらにノーセンスですらないギャグややりとりも多発し、南川は「マナー違反」と度々注意。しかしそれをかねきよが「マーナ!」と大声で言うだけのギャグを繰り出すと、すかさず篠宮が「カーナ!」と双子かぶせ。するとちゅうえいが「サーナ!」と語感だけで飛び出してきて、「誰?」と爆笑に。しかしこれにはほかの出場者も高度な“ハイセンスギャグ”と判断。一旦見放されたちゅうえいだったが、いつものちゅうえいギャグを披露すると、「お帰りノーセンス」と受け入れられ、初参戦ながら見事なノーセンスぶりを見せつけていた。

最初の種目は、ライブのエンディングでよくある告知タイムで競う「ノーセンス告知選手権」。真っ先に出てきたかねきよは普通に噛むというノーセンスぶりを発揮。なぜかオープニングから体操着で登場していた伊藤は「全国的になんですが、10月10日運動会があります」と告知し、「そのためだけのこの恰好!?」と皆を驚かせた。オープニングからさまざまなサングラスを使ったボケを通してきた片山は、学生運動風の告知をしたところ、ハイセンスと判断され、胴上げをされてしまう。さらに数々のサングラスもここにきて「ハイセンスー」といじめの対象に。また、何の意味もない永野のダンスが集団ダンスに発展し、何のオチもないという究極のノーセンスユニークボケも飛びだした。

「センスある写真でひとこと!」では、池崎のカルピスギャグが炸裂。ノーセンスと絶賛されるもその後の周囲からのフリには対応できず、ちゅうえいが池崎に本気のダメ出しをする場面も。またそのちゅうえいは、志村けんギャグをとことんパクり、それに周囲もつられて「8時だョ!全員集合」のエンディング状態。「だっふんだを初めてやった」と嬉しそうなちゅうえいだったが、「まだ30分しか経ってない……」と辛そうな南川だった。「ノーセンス漫才選手権」では、ちゅうえい&片山、伊藤&かねきよ、永野&くぼた、篠宮&池崎が即興漫才。もちろん漫才になるわけもなく、エキセントリックなやりとりが続いた。

そして、前回のメインイベントだった「シェー位争奪戦」対決になると、「このためだけに生きてきた!」「やったー!」と全員大喜び。篠宮の2段階シェー、ちゅうえいの連続シェー、くぼたの赤塚先生に捧げるリアルシェー、片山の微かに聞こえる遠距離シェー、伊藤の金八先シェーなどの演舞に「素晴らしい」「レベル高いなあ」「キレイ、いやキシェー」と互いに絶賛していた。そして「数と立体感で勝負」と言い出した永野は、客席を巻き込んでの大掛かりなシェー。最後は出場者たちが力尽きた永野を全員で助け、「ええもん見た」「24時間シェレビやろう」と彼らは感動していた。前回シェーを伝統芸に押し上げたかねきよには全員から「もう一度見たい」とリクエスト。今回は、水難事故シェーで、誰も予想しえなかった発明をしてみせ会場中から拍手喝采を浴びた。

そして今回新たにお目見えした対決「ノーセンスコント選手権」では、センスのあるコントをノーセンスにカバー。お題はうしろシティのコント「この一球」で、そのVTRが流れると、全員から「センス!」の野次が。すると、うしろシティ本人がサプライズ登場。ノーセンス芸人たちは一気にうしろシティに駆け寄り、塗香のようにセンスの空気を体に浴びようと必死に。この奇行にうしろシティは「熱気がすごい」「バカにしてたでしょ」と唖然。ここでは南川も「リスペクトを踏まえたカバーをするから、そのネタ良かったら使って」とうしろシティをもてあそんでいた。

実際に出てきたカバーネタは、ちゅうえい&片山のホラーなアレンジ、かねきよと伊藤の社長のよいしょアレンジなどで、南川が「素晴らしいアレンジ」と褒めるも、「素晴らしいアレンジではないですよ」と阿諏訪が冷静にツッコミ。永野&くぼたに至っては、このコントの核であるバットを使わないコントを繰り返し、これにはさすがに南川も「ほんとごめんな」とうしろシティに謝った。さらに篠宮のムチャぶりからうしろシティがノーセンス芸人たちの無計画即興コントに巻き込まれる場面も。「ごめーん」と軽く謝る南川だったが、「なんか1個単独ライブで使って」とゴリ押ししていた。

その後は「ノーセンス谷村新司選手権」「ノーセンスおさむちゃん選手権」で完全燃焼。いよいよ優勝者の発表となったが、ドラムロールきっかけで再びとめどないボケの連続に。ここで、冒頭から永野がギャグのように繰り返してきた「じぇじぇじぇ」が完全にものになり、「だっふんだタイム」も暴発するなど、ノーセンスの泉は枯れることを知らなかった。この日の優勝は、そのノーセンスさを2回目にしてやっとこのメンバーに溶け込ませることができたサンシャイン池崎。「そうですね、嬉しいですね」とノーセンスなコメントをしたあとは、何度も不発に終わったカルピスボケを求められると、最終的に「乳酸菌!」と昇華させ、観客から大きな拍手が沸き起こった。今回もノーセンス芸人だけが持つ謎の勢いを見せつけた同大会。果たして次回は誰がどのようなノーセンスユニークボケを繰り出すのか。次の開催を期待して待とう。

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