「やったぜ！」次世代ノーセンス芸人のトップに上木

昨日12月4日、東京・松竹芸能 新宿角座にて新ライブ「ノーセンスライト」が開催された。

このライブは、「オシャレな笑いができない」「MCの言うことなんか聞いてない」「前に出たいときに出る」「ボケたいときにひたすらボケる」というタイプの芸人たちによる大会「ノーセンスユニークボケ王決定戦」の新人発掘ライブ。出場者は、決定戦に出場している芸人たちからの推薦で、キューティー上木、レッドガオ井上、神宮寺しし丸、けものん清水、3フランシスコ小高山善廣、お祭りBoy、じなんぼ～いず店崎となった。

次世代のノーセンス芸人たちはオープニングから先輩ノーセンス芸人同様ハイテンションで大騒ぎ。「ばいーん」という謎の掛け声や太鼓の音がこだまする中、MCのピーマンズスタンダード南川は「みなさん体調は大丈夫ですか？」と、観客がこれから始まるカオスな宴についていけるかどうか心配していた。ライブの結果、一番ノーセンスと認められた芸人は、このあと始まる決定戦に出場。審査員はノーセンス三銃士、オジンオズボーン篠宮、永野、新宿カウボーイかねきよが務めた。もちろん3人も登場から自分がやりたいだけの何の意味もない動きを連発。次世代とは違い、南川の冷たい目線もなんのそのでボケまくる姿を、次世代たちは「これかー」と憧れの眼差しで見つめていた。

最初の種目「センスのある写真で一言」では、最初それぞれ持ち前のキャラを生かした無難な一言で様子見。そのうち、気になるユーモアフェイスを見せる清水、持ちネタをやるだけのお祭りBoyらなど、少しずつそれぞれの個性が目立ち始めた。セリフを噛んでしまったしし丸やギャグの途中でためらいを見せた上木らも、「ノーセンス！」と審査員たちは高評価。しかし、篠宮の後輩・店崎は「シノミティー！」という先輩向けのギャグが一切本人にハマらず、井上は先輩・永野に「恥かかすな！」「バラバラにするぞ！」とこっぴどく叱られるなどの惨事も。ネタ中には「もっとここ（ハート）出して」「もういっちょ」など、審査員たちから愛のムチャぶりも飛び出し、南川は「こんな修行の場なの？」と次世代たちを憐れんだ。

「あい、とぅいまてーん選手権」では、これまで地味にプロレスキャラを通してきた高山の「あい、とぅいまてーん」が見事にヒット。お祭りBoyのハイテンション前振りからの「あい、とぅいまてーん」には拍手が沸き起こり、審査員たちは「素晴らしかった」と握手を求めていた。トレンディドラマを得意とするしし丸がいきなり始めたショートドラマからの「あい、とぅいまてーん」には、「だっせー！」と全員大爆笑。リクエストタイムでは、「まだいける」と判断された清水と上木が見事に1回目を上回る笑いを生み出し決定戦に一歩近づいた。

次世代が主役のライブにも関わらず、終始ボケどころを見つけては勝手にボケていた審査員たちは、結果発表のドラムロールでここぞとばかりに最後の花火。南川が散々怒ってやっと発表した優勝者は上木だった。上木は「この嬉しさを言葉にさせてください」と言うと、たっぷりと間を溜めてから「やったぜ！」と普通の一言。審査員たちから「ノーセンス！」と賞賛の言葉が飛び交った。

このライトではない次世代芸人たちを軽く凌駕した「第3回 ノーセンスユニークボケ王決定戦」はこのあとレポートする。