「よしもとあおぞら花月」山ちゃん、川ちゃんらが熱く語る

「第4回沖縄国際映画祭」6日目となる3月29日、沖縄コンベンションセンター・シアター3にて「お笑い芸人と東日本大震災～よしもとあおぞら花月～」の上映と舞台挨拶が行われ、山崎邦正、なだぎ武、ペナルティ・ワッキー、ガレッジセール川田が登壇した。

これは、東日本大震災の被災地支援の一環として、芸人たちが被災地に笑いを届ける「よしもとあおぞら花月」を追ったドキュメンタリー映画。「自分たちの行動は不謹慎じゃないのか？」といった芸人たちの葛藤や、被災者との触れ合いから生まれた「果たして笑いに何ができるのか」を問い掛けた記録ドキュメントとなっている。

舞台挨拶では、山崎が変顔でステージに登場すると会場が笑いに包まれ、和やかな雰囲気に。沖縄国際映画祭の感想を聞かれた山崎が話し始めると、驚くほどの鼻声になっており、「今年はこれまでで一番暖かいんじゃないですか？ さっきまで日光浴しながら……頑張っています」と、締まりのない挨拶となってしまった。

そんな山崎は、コメントしようとするワッキーに割り込んで「コメントいらんからギャグをやっていただきましょう」とムチャぶり。ワッキーは最近やっているというギャグ「何かの裏側は」から「シーサーの裏側」を披露したが、「もっこりモンキー！」という最後の下ネタで会場を微妙な空気に。懲りずに、もう一度披露しようと試みたが、「どうも、川田です」と、川田にネタをさえぎられる始末だった。

楽しげな雰囲気の挨拶から一転、作品の話になると出演者たちは真剣な表情に。山崎は、「僕はあおぞら花月で被災地、というよりは被災された方たちの仮設住宅を回ってたんです」と語り、映画の見どころについて「最後に桂三枝師匠がお話になるシーンがあるんですけど、その言葉に『ああ、そうだなぁ』と。心に響いたんです。それをぜひ感じてほしい」とコメント。なだぎは「訪れてみて、卑屈になっていたのは僕たちなんだな、と。僕たちの笑いが助けになるのなら、できることをやっていきたい」と決意をあらたにしていた。

また、川田は、舞台あいさつ後に映画を観る観客に向けて「まだ困っている人がいることを忘れないでほしい。みんなで復興するために助け合っていかなきゃいけない、ということを心に留めながら観てください」とメッセージ。さらに、「被災地を訪れたとき、子供たちが笑っているのを見て、沖縄のオジー、オバーが『悲しいときこそ笑え』って話していたのを思い出しました」と話すと、芸人や観客たちみんなが力強くうなずいていた。

最後に、「約100分という短い記録映画ですが、観るのではなく感じてください」と山崎が締めくくり、芸人たちは全員で「よろしくお願いします」と深々と頭を下げた。