ユーロ危機丸わかり「山里亮太のジャーナルしてます」

昨日1月30日、東京・下北沢駅前劇場にて「Munasawa King Live」シリーズの「山里亮太のジャーナルしてます」が開催された。

「Munasawa King Live」はイベント会社スラッシュパイルとお笑いナタリーが送るお笑いライブシリーズ。本日30日までで計10本のお笑いライブを実施している。「山里亮太のジャーナルしてます」は、「闘え！山里ジャーナル」などで政治経済を学んでいる山里が、いま日本で話題になっていることを観客と一緒にわかりやすく噛み砕いていこうというライブ。冒頭スポットライトを浴びて「TPPが……」と前口上を述べた山里は、明転直後に自ら「今のオープニングかっこいい！」と悦に入った。

ゲストには、自らのトークライブ「平成の業界人」で政治家との対談経験もある平成ノブシコブシ・吉村と、“わからない人代表”のイラストエッセイ作家・犬山紙子が登場。解説には安井孝之（朝日新聞編集委員）と山口一臣（前週刊朝日編集長）という豪華な面子が揃った。山里は「ここからはジョークなしでいきます」と意気込みを見せると、吉村が「そこは吉村に任せてください」と心強い一言。疑いの目をした山里が「じゃあ何か質問は？」と言うと、「地球は青いんですか？」と聞いた吉村に、「ガガーリンが青いって言ってました」と答え、笑いの部分を吉村に任せることはおあずけとなった。

1時間目は「知らない人のための世界早わかり講座」と題して「ユーロ危機」について勉強。EUの共通通貨であるユーロの通貨価値が下がりユーロ圏各国の国債が暴落していることから、山里がまず「国債」について説明しようとしたところ、山口から「タクシーじゃないの？」といきなりジョークが飛び、山里も「まさかの方向から吉村よりいいパンチが飛んできた」と焦った。その国債の説明には安井も山口も「完璧」と絶賛するも、吉村は「凄すぎて俺の知ってる山ちゃんじゃない！」と引き気味に。「わかった。じゃあ下ネタをたまに挟むよ。オススメAVベスト3とか」と吉村の心をつなぎとめた。

このユーロ危機の発端となったギリシャの財政赤字隠匿に関して山里が、「ギリシャは『俺借金ないっすよ』って嘘をついてユーロの仲間になった」と説明すると、犬山は「そういう男いる！」と納得。吉村も「金融機関からお金を借りるときに、収入を多めにごまかす！」と実体験から合点がいった様子だった。そして次々とギリシャの内情が明らかになると、その危機的な状況に吉村と犬山も次第に憤慨。しかし吉村は債務交渉の話になると「債務整理ですね！」と思い当たる節があるようで、山里も「お前よくギリシャの悪口言えたな」と呆れた。

2時間目では「社会保障と税の一体改革」について学ぶため、まず日本の現在の財政状況について解説。ギリシャに負けない借金の多さに吉村らは驚愕したものの、「ギリシャと違って日本は国有の資産がある」という話になり、山里も「貧乏なふりして実は貯金がある。オードリー春日みたいなこと」と補足した。消費税増税をめぐっては、公務員の人員削減などが条件として出ているという話に、吉村は「それで何が解決できるんですか？」と素直に訪ねると解説員の2人から「いいことを言った！」とお褒めの言葉が。「消費税が上がることと、税収が上がることは違う」という具体的な例や、「自民党は反増税ではない」などの話でどんどん盛り上がり、「シンプルに納得してはいけない。ちゃんと道筋を立てて説明してくれる人がいるのかどうか」「本当の台所事情を見せないと」という意見も出た。

観客からの「マニフェストを実行しなかった場合の罰則はないんですか？」という質問には「ありません」という回答だったが、「謝らないといけない。もうちょっと怒った方がいい」という話に。しかし吉村が「怒り方がわからない。投票用紙に『バカヤロー！』って書くとか」と提案すると、山里は「開票センターの人がちょっと傷つくだけ」といさめた。そこからさらに世間を騒がせている石原新党や大阪維新の会の話にも観客は興味津々。日本はこの先変わるのか、信頼される国を作ることができるのか、話は尽きない様子だった。

次回開催は3月19日（月）東京・下北沢シアター711にて。詳しくはスラッシュパイルオフィシャルサイトで確認を。

第2回「山里亮太のジャーナルしてます」

日時：2012年3月19日（月） 18:30開場 19:00開演
会場：東京・下北沢シアター711
料金：2500円
出演者：南海キャンディーズ・山里 / 平成ノブシコブシ・吉村 / ほか専門家
チケット：チケットぴあ 2月4日（土）プレリザーブ 2月11日（土）一般発売
問合せ：（株）SLUSH-PILE.　03-5779-8366