昨年9月から今年3月までダ・ヴィンチWebで連載された「ツッコミのお作法」は、自他ともに認める“ツッコミガチ勢”である森本が自らの仕事でもある「ツッコミ」について分析するコラム。さまざまな種類のツッコミやツッコミを繰り出すときのマインドなどが実体験も交えながら紹介され、森本のツッコミ哲学が凝縮されている。
同書にも登場する永野とは、バラエティ番組やライブで多数共演している森本。毎回繰り広げられる激しいやり取りはお互いへの信頼や愛で成り立っているという。森本が「愛を持ってイジっているかはイジられる側はわかる。永野さんだけは心の底から僕のことを嫌いじゃないと出てこないワードが矢継ぎ早に出てくる。でも収録終わった瞬間、『愛してますよ』って。DV男のやり口(笑)」と永野の容赦のなさを強調すると、永野は「何組かは本当に怒られたこともあった。逆に言うと、森本氏にはそこまで行けるってこと。だからこっちも調子乗っちゃうんだろうね。今まで森本に放った言葉を全部羅列したら警察が来ると思うもん」と自己分析。これに森本が「本当に森本のことを嫌いかのように言えるっていうのは特殊能力。ブレーキかけずに、信頼のもとアクセル全開にしてくれるからとんでもない領域まで連れて行ってくれる」と返し、永野は「僕も思ってるんです」と相思相愛ぶりを覗かせた。
自身の手の内を明かしてしまう同書について、永野は「けっこう命がけの本ですよね? なんで出したの?」と改めて驚きを呈しつつ、「ただのお笑い本ではなく、みなさんに役立つ本」とコミュニケーション術としても活用できるとアピール。しかし「うまく行っていない人間が使うといい本になる。だけど、悪い奴が使ったら悪魔の本になる。けっこう危ない本。テクニックが全部書いてあるから」と悪用される危険性も訴え、森本について「こんな本を書いているのに(森本は)なんで悪い奴じゃないんだろうって考えたら、優しいんだよね。この本を読んで、『早くあいつに会いたい』って思った。空気を読む繊細さと全体を見る優しさで言うと、東京で敵なしじゃない? 関西ではアインシュタインの河井くんが優しかった。カッコいいし」と絶賛した。
一方、優しく繊細な森本を知るからこその疑問も。「“おしゃれ界隈”といるときは卑屈にならないのか?」とアーティストなど幅広いジャンルの著名人と仕事をしている森本のマインドが気になる様子。これに森本は「本番のときだけ“理想の森本”になってます。裏では卑屈な自分、自意識過剰な自分もいるけど、(仕事場に)持っていってもしょうがない」とスイッチを切り替えて仕事に臨んでいると明かす。「芸人人生を歩んでいくうちにこうなったと思います。もっと華々しい売れ方をしていたら変わっていたのかもしれない。なんの肩書もなくテレビに出させてもらう難しさみたいなものがあったからたどり着いたと思います。よくも悪くも」と振り返った。
永野は改めて、「最近なんかテンション低かったから、本当に生きててよかった。今日会場に来ている人も都会の迷い子。みんな寂しくて、なんとなく彷徨ってここに来たんだと思う。俺がさっき森本に好きだって言わて救われたように、みんなも森本に答えを求めてる。森本さえよければみんなと結婚してほしいわ。そういう国に行って」と森本の素晴らしさを実感。自分ばかりがしゃべってしまったことを反省し、会場に集まった森本ファンのために「一節でいいからエミネムの『Lose Yourself』歌ってよ!」とリクエスト。歌い終わったそばからアンコールを飛ばすと、森本は「最後に無理にお笑い注入しなくていい! 『真面目に話しすぎたなあ……』じゃないんだよ!」とツッコミを入れていた。
トンツカタン森本「ツッコミのお作法 ちょっとだけ話しやすくなる50のやり方」目次
●はじめに
・ツッコミの本質とコミュニケーション
・自分も周囲も気持ちよく過ごすためのツッコミ
●Chapter 1:言い換える
●Chapter 2:たとえる
●Chapter 3:補う
●Chapter 4:意思表示する
●Chapter 5:かわいがられる
●Chapter 6:無理しない
●Chapter 7:僕がツッコミガチ勢になるまで
●おわりに
loot/🏳️⚧️ @loot1217
優しさNo.1かどうかは知らんが、YouTubeの「タイマン森本」は時折「接待森本」になってるもんなw
誰とは言わんがボケがかなりうまくいってない芸人相手でも優しく相手して、それなりに成立させちゃうっていう。
それがいいのか悪いのかはよくわからんw https://t.co/aCIRCfkCmt