2015年4月にレギュラー放送がスタートした「全力!脱力タイムズ」(フジテレビ系)が、この4月に10周年を迎える。先日都内スタジオで記者取材会が実施され、メインキャスターのアリタ哲平(
「始めたときには、まさか続くとは思いませんでした」と感慨深そうに語るアリタ。「レギュラー第1回は、形がだいぶ違っていました。海外の面白VTRを見る感じだったんですけど、それに飽きてきちゃって(笑)。徐々に今の形に変わっていきました。『スタジオだけでできるの?』というところがスタート。そこから方向性がバシッと見えてきました」と番組の変遷を説明した。お気に入りの回を記者に聞かれると「挙げるとキリはないが、1つはオリエンタルラジオ藤森の回。本当に申し訳ないけど『家を見せてくれ』とロケをさせてもらった。“改ざんシリーズ”のスタート(笑)」と手の込んだ演出を振り返る。さらに「ダイアンの回のように、ほかの番組で共演したときやテレビで観て『めっちゃ笑ったな』というようなことを、こっちでもお届けしたいというのもあった」と話した。
次々と名前が挙がるように、芸人の活躍もこの番組の醍醐味。アリタは「芸人たちがなんらかの事情でなかなかテレビに登場できない、ということがあったときに『この番組だったら!』という気持ちはすごくある。覆面をかぶって立ってるだけでいい。この番組はいろんな隠れ蓑になってる」と自負する。一方で「芸人が何も知らずにやるので、こっちが想定してる方向に行くとも限らない。漫才をやらせてみたり部屋で2人きりで話させたり、仕掛けてみてもまったく盛り上がらないことがある」といった収録の裏側も。「水面下で実現しなかったことも、めちゃくちゃたくさんある」そうで、以前は現職の総理大臣に出演をオファーしたこともあり、「いつかとんでもない方を呼びたい」と野望を述べた。
10年続いた秘訣を聞かれると「何度もくじけるというか、『いよいよ次の春(で終了)かな』というときは正直ありました。スタッフがそこを乗り越えてくれた。フジテレビさんもこらえてくれた。そこがすごく大きい。最初からずっと順風満帆だったとは言えない」といった話も。さらに「毎回ゼロから考えて、その都度、面白いことや『こんなふうになったら、みんなビックリするかな?』ということをやろうとしてる。現場のスタッフも毎回『どういうことですか?』ってなる(笑)。スタッフ一同、安住してない。毎回新番組を作る感覚でやっている」と自負。「会議室で雑談してるときに冗談でポロッと言ったことが、次の週の会議に『あ、できることになりました』ってなる。面白さへの機動力がすごい! 他局では無理なんですよ。調整の仕方がすごいです」とスタッフの活躍に感謝しきりだ。
「この番組は芸人(のくりぃむしちゅー有田)としてどんな存在?」という問いには「到達点かもしれないです。個人として、好き勝手やらせてもらっている。これをやりたかったのかもしれない」と胸を張る。今後の目標については「10年やったら満足だよな、と打ち合わせのたびに言ってたけど超えちゃった。20年、30年、行くしかないですかね? 頭おかしくなるな、こんな生活は(笑)」と自問自答しながら、「笑っていただけるうちは死ぬまで続けたい」と目標を語った。ちなみに4月には放送時間が現在の40分から30分になる。アリタは「10年を記念して放送時間が短縮になるのは複雑(笑)」と笑いながらも、「もとは30分だった。40分になるときにザワザワしたのは覚えている。長くてダラダラするのは違うので原点回帰」とポジティブに捉えた。
全力!脱力タイムズ(2025年4月~)
フジテレビ系 毎週金曜23:00~23:30
アサノ__ @asacoin369_TV
もしかしたら30分に放送時間戻るのが適しているかもしれない
【会見レポート】アリタ哲平「全力!脱力タイムズ」10周年の思い「毎回新番組を作る感覚」 https://t.co/rlhTHRKrnv