ラブレターズ優勝会見、キングオブコントと歩んだ芸人人生は「短距離走かと思ったらフルマラソンだった」

本日10月12日にTBS系で生放送された「キングオブコント2024」決勝でラブレターズが優勝。生放送終了後に東京・TBSで優勝記者会見が行われた。

塚本直毅と溜口佑太朗からなるラブレターズは2009年にコンビ結成。「キングオブコント」の決勝に出場したのは2011年、2014年、2016年、2023年に続き、今回で5回目だった。ラブレターズは1stステージのコント「光」で475点を獲得し、ロングコートダディと同点2位タイに。ファイナルステージではコント「YOUは何しに海岸へ？」で472点を獲得し、合計947点で第17代王者の座と賞金1000万円を獲得した。

ラブレターズ コメント

──優勝したお気持ちは？

塚本直毅：まだ信じられない。粘りに粘って獲ったものなので、胸を張っていきたいです。

溜口佑太朗：負け続けてた人生だったので、こんなことがあるなんて自分でも信じていませんでした。今日は自分を褒めてあげようかなと思っています。

──優勝してからコンビで何か会話はありましたか？

溜口：調子に乗らないように「まだ優勝してないかもしれない」と言っていました（笑）。本番前から「どうせ優勝なんてないんだから」と言ってきてたんです。今までの人生が積み重なって、自分たちに期待していなかった。事務所の先輩の大竹まことさんも「どうせできないんだから」と送り出してくれました。

──優勝を受けて涙はありましたか？

塚本：そうですね。マネジャーさんを見てたら……（少し涙ぐんで）うれしいです。

溜口：でも、裏にいったらファイナリストの子たちが祝福してくれたあとに、「靴かさ増ししてんだろ」「靴脱げよ」と罵倒してきて。今ならイチローの気持ちがわかります。「先輩を敬えよ！」って。

──5度の決勝への挑戦を振り返っていかがですか？

塚本：粘ってよかったです。

溜口：予選では老害みたいな扱いですからね。一番最高の形で抜けられました。初決勝のときは最年少だったんですけど。

塚本：こんなに時間かかるんだと思っていました。

──今後はどんな活動をしていきたいですか？

塚本：ずっと単独ライブをやって来たのでこれからも。いろんな人に見てもらうために全国を回りたいです。

溜口：もっとうちの事務所が注目されるような活動をしたいです。ザ・ギースや阿佐ヶ谷姉妹もいます！

塚本：事務所のみんなで営業にいきたいです！

──賞金の使い道は？

塚本：子供がいるので学資保険とか（笑）。ギャンブルもしないし、やっと獲れた賞金なので。

溜口：優勝特典でお米をもらったんですけど、いつ米不足になるのかわからないので、さらに米を買い足そうかな。備蓄しないと。

塚本：あとはお世話になった人に還元したいです。

──今回はこれまでの大会との違いはありましたか？

塚本：今までの中では一番平常心で臨めたかな。

溜口：本番前に喫茶店に入ったら足元に1個だけどんぐりが転がってて、そのときに「何かあるのかな」と思いました（笑）。そこでちょっとだけ色気づいて自信を持てました。

──オードリーさんや南海キャンディーズ山里さんからも応援されていたと思いますが、パワーになった？

塚本：なりました。我々はギリギリで活動していたんですけど、先輩たちがたまにライブに呼んでくれて、そのたびに「まだ（お笑い界に）いていいんですね？」と思えた。

溜口：オードリー春日さんから「おめでトゥース」とLINEがありました。普段は既読スルーが多いんですけど、あちらから自発的に！

──最終決戦後の得点発表までの心境は？

塚本：ファイヤーサンダーもロングコートダディも面白かったし、僅差だったので、ずっと心が休まらなかったです。シソンヌ長谷川さんは、冗談交じりかもしれないですけど「あるかもしれない」と言ってくれてました。

溜口：自信はなかったです。最後に並んだときは普段のライブみたいでした。

──大会の最後はどんな気持ちでしたか？

塚本：ゴールした感じ。短距離走かと思ったらフルマラソンだったんですけど。

溜口：僕は血の気が引きました（笑）。

──今、一番感謝を伝えたい人は？

塚本：家で待ってる妻と子供ですかね。

溜口：僕は2本目のネタをやるきっかけになった太田光代さん。2本目のネタはもともと賞レースでやるつもりはなかったんですけど、タイタンライブであのネタをやったときに、光代社長が涙を流して笑っていたとスタッフさんに聞きまして「いけるんじゃないか？」と。そこから磨いて優勝できたので光代社長に感謝です。

塚本：うちの社長じゃなくて？（笑）

──今後出たい番組は？

塚本：コントをやる機会が欲しいので、ネタ番組に出たいです。

溜口：我々のサイズ感的にEテレの子供番組もいいかもしれません。2人とも圧を与えない。自分たちも子供がいるので。

──シークレットシューズも優勝の要因の1つ？

塚本：はい。履くと胸が張れるので（笑）。

溜口：ネタ中は脱いでたけど、結果発表中は履いていたので、ダウンタウン浜田さんをちょっと見下ろす形になっていました。

塚本：シークレット靴専門店の1日店長もやらせていただいたので、これからも大使としてがんばりたいです。

──「キングオブコント」には初回から挑戦して、正式にコンビを組むきっかけにもなったと思いますが、改めて振り返って、どんな大会でしたか？

溜口：「キングオブコント」がきっかけで芸人を始めたので、人生を変えてもらえたし、人生を自分で変えることもできたという感じの大会。最初の道を作ってもらって、最後は自分たちで切り拓けた。

塚本：一字一句一緒です（笑）。

──ほかの言葉でありますか？（笑）

塚本：「キングオブコント」は自分の芸歴と共にあったので……愛人という言葉はあんまりよくないですよね？

溜口：「キングオブコント」は愛人？（笑）

塚本：（しばらくの沈黙を経て）楽しいテレビ番組。

溜口：つまんねえコメント！ （キングオブコントは）恩人だぞ！