ビスブラが大阪に残る意味「もっとおもろなる」意志表示

「コントで大阪を盛り上げたい」。ビスケットブラザーズが「ビスブランドプロジェクト」を立ち上げた。「キングオブコント2022」で優勝を果たしたあとも大阪を拠点に活動を続けているビスブラ。プロジェクトに込めた思いとは。

5月19日、吉本興業東京本社にてこの「ビスブランドプロジェクト」に関する取材会を開き、その意図や第1弾企画について説明した。NSC大阪校33期出身で、「大阪に育ててもらった」という彼ら。ロングコートダディやニッポンの社長といったコントで劇場を率いていた先輩はこの春、東京進出した。だからこそ、「キングオブコント」王者として過ごすこの“チャンピオン年“は大阪で励む。「大阪は漫才のイメージだけど、コントしてる後輩もたくさんいる。ちゃんと大きい背中を見せられたら」。所属する大阪・よしもと漫才劇場で公開収録する新番組「マジで勘弁！けびた君」も6月にGAORAでスタートする。同期のkento fukayaや滝音らと共に劇場の中心を担う。

「『なんで大阪に残るの？』ってちらほら言われたりするけど、残るからって休憩しているわけではなくて。このプロジェクトは、『もっとおもろなりまっせ、コントを大事にやりまっせ』という意思表示」と原田。「自分たちのやりたいことはこれだと貫けるような強さがほしかった」とチャンピオンだからこそ地に足をつけた活動に重きを置く。きんは「育ててもらった劇場にいい影響をもたらしたい」と恩返しの気持ち。ただ、東京進出は「将来的には考えている」といい、「ネタを溜めたい気持ちもある」と大阪にいる間はネタを磨く大事な期間でもある。

優勝後、慣れない番組の収録にも参加してきたが、「先に売れていた友達と一緒になれるのが楽しみでもあった」ときん。「1組だけアウェイということはなくて、同期のコロコロチキチキペッパーズや霜降り明星が助けてくれたりするのがすごい環境」としみじみ語り、原田も「仲間が何年もこんなところで戦ってたんや、と思う」とリスペクトを捧げる。「ビスブランドプロジェクト」の一環で、「キングオブコント」2015年王者のコロチキ、2018年王者のハナコと共にライブ「ハナビッコ」を5月26日（金）に大阪・なんばグランド花月で開催。同期でもある3組が、それぞれのコントを披露するのはもちろん、トークやコーナーを展開して結束を深める。

既報の通り、優勝後初となる単独ライブ「ポカンと1号＆チクアナお兄ちゃん研究者」を6月25日（日）に大阪・なんばグランド花月で行う。きんは「チャンピオンで、一番期待値が上がっているタイミングでやらせていただき、『単独が面白いコンビ』というイメージを持ってもらいたい」と意気込んだ。

「ビスブランドプロジェクト」第1弾ではこのほか、きんが1人で挑戦するトークライブ「きんのだまらっしゃい」、YouTubeラジオ発のライブ「バースデースーツライブ」、ビスブラが好きな芸人を集めるネタライブ「ビスケットブラザーズのコントライブ」の定期開催を発表している。今後の展開にも期待しよう。

※記事初出時、出演者名に誤りがありました。訂正し、お詫びいたします。