テレ東「ハイパーハードボイルドグルメリポート」書籍化、凶暴で美しい世界だけがある

小籔千豊がMCを務める異色のグルメ番組「ハイパーハードボイルドグルメリポート」（テレビ東京）が書籍化され、朝日新聞出版より3月19日に発売される。

「ヤバい人たちのヤバい飯を通してヤバい世界のリアルを見る」をコンセプトに、廃墟に暮らす元人食い少年兵、マフィアの晩餐会、カルト教団の村といった世界中のディープな人や場所の“食”を取材してきたこの番組。視聴者に「普通とは何か」を問いかけるような衝撃的な内容は視聴者に驚きを与え、「ギャラクシー賞」月間賞を受賞するなど評価を受けた。

本書は、企画から取材、編集まで自ら手がける番組プロデューサー上出遼平氏が執筆。危険地帯での取材の裏側や、番組本編に収まりきらなかったエピソードを多数収録し、上出氏は「番組の劣化版にだけはならないように心がけたら、番組よりも面白くなった」と語っている。また番組ファンの井口理（King Gnu）、ジャーナリストの田原総一朗が以下のように推薦コメントを寄せた。

井口理（King Gnu） コメント

グルメリポートと銘打ちながら「生きるってなんだろう」「人間ってなんだろう」と問いかけてくる番組が今まであったでしょうか。
貧しくても、罪人でも、女でも男でも、みんな等しく平等に食べて生きている。
おれたちみんな血の通った人間なんだと教えてくれる。すげー。

田原総一朗 コメント

このような凄まじい番組を、よく放送できたものだ。
クレームを恐れた無駄な番組ばかりがどのテレビ局でも氾濫している中で、とび抜けて危険な番組である。
リベリアの旧墓地に住む、元人食い少年兵たち。売春で生きている元少女兵もいた。台湾のマフィアたちの宴会、そしてロシアのカルト教に潜入。
これはあきらかに、テレビのささやかならぬ暴動である。

上出遼平氏 コメント

これは番組の単なる「書籍版」ではありません。番組の劣化版なら出す意味がない。
これは「ハイパーハードボイルドグルメリポート」の「最終型」です。ここに、最も深い旅があります。
流行りの伏線もどんでん返しも明日使える雑学も、秒で稼げるノウハウもありません。ただ、僕が見た凶暴で美しい世界だけがあります。
この番組が、この本が、他のどんな旅とも違うということが、読めば否が応でもわかると思います。
あなたを旅に連れ出したくて、ささやかな命を削って書きました。
読んでみてください。