「夢は無限大」∞ホールファーストメンバーが意気込み、セカンドも一致団結

昨日3月25日、東京・ヨシモト∞ホールで4月にスタートする新システムのランク分けを発表するライブ「10周年だヨ！全員集合」が開催された。

新システムでは3月に実施されたネタバトル「彩～irodori～Final Battle」の成績と賞レースやテレビ、ラジオなどメディアでの活躍ぶりによって「ファースト」「セカンド」「サード」「トライアル」の4つに約130組をランク分け。入れ替え戦を免除されるファーストクラスにはテゴネハンバーグ、相席スタート、デニス、鬼越トマホーク、ピスタチオ、西村ヒロチョ、田畑藤本、ネルソンズ、ダイタク、ラフレクラン、おかずクラブ、横澤夏子、ニューヨークが選抜された。彼らはライブのMCを任されるほか、単独ライブ、ユニットライブなどを率先して開催する、∞ホールの顔として活動していく。

芸人たちは観客同様、ライブ中に名前を呼ばれるまで自分がどのランクに入ったのか知らされておらず、発表後に与えられたランクごとの一言ネタコーナーで感情をあらわにする者もいれば、事前に用意してきたインパクトのあるショートネタでしっかり爪痕を残す者も。あと一歩及ばなかったファースト入りを目指すセカンドクラスは、時間を超えてもネタを披露し続ける鶏あえずに「長えよ！」「30秒だぞ！」と野次を飛ばしたり、ボーイフレンド宮川おなじみのツッコミを司会のゆったり感・江崎以外全員で食らったり、ジャンプしたTEAM BANANA藤本の着地の衝撃にやさしいズ・たいがだけが耐えてみせたりと、ほかのメンバーのネタ中も一致団結して盛り上がる。ファースト入りを逃しコンビ間で罵倒しあうネタで笑わせたサンシャイン坂田は、同じく悔しさで崩れ落ちそうになっていたゆにばーす川瀬を「こっち来い！」と抱き寄せて笑いと拍手を浴びていた。

終演後にはファーストクラス13組の囲み取材が実施され、まずは現システムで劇場のTOPを務めている横澤が「セカンドクラスにも面白い人がたくさんいるので、負けないようにファーストの威厳を保ちたい」と気合い。おかずクラブ・ゆいPは「この中で一番ネタが面白くないってわかってますし、それでファーストにいるっていうことは死に物狂いでがんばらなければいけない。ネタ作りをがんばってファーストにふさわしい芸人になりたい」と自らを奮い立たせた。ネルソンズは和田まんじゅうが「最近僕がワーキャーになってる」とボケつつも、「キングオブコントで優勝したい」と今年の展望を明かす。

NSC東京校15期生が半分を占めるメンツについて、西村ヒロチョは「15期は不作の年だって言われていて、それが今こうやって出てこられたっていうのは本当に感慨深い」と噛み締めた。またピスタチオ伊地知は4月から新システムで稼働する劇場を「毎公演、満席、立ち見が出るように。僕ら（ファースト）以外にもまだまだいろんな芸人がいっぱいいるっていうことを知ってほしい」とアピール。最後にテゴネハンバーグ松村が「キャパは282人なんですけど、夢は無限大」とまとめて締めくくった。

このほかファーストのメンバーに話を聞くと、「僕らが（ファーストに）入らないといけない、入らないとおかしい、という気持ちでバトルに臨んでいたので安心している。∞ホールの芸人は『人気はあるけど実力がない』という言われ方をすることもあるので、その逆をいきたい。芸を観に劇場に来てほしいですね」とダイタク。テゴネハンバーグも「こっから1年間どうがんばるか。まだ何も成し遂げてないので賞レースを獲って認められるコンビになりたい」と先を見据える。

現システムで「Jr.」から「Member」へ上がるのに長らく苦労した田畑藤本。ファーストクラスには降格がないが、藤本は「僕は進学校だったんですが、（学力別の）クラス替えがあったから追い込んで勉強していた頃のようなモチベーションは失わないように精進したい」と心構えを示した。ファースト入りを不安視していたメンバーも多く、相席スタートもそのうちの1組。山崎は「劇場に信じてもらって『がんばれよ』ということで選んでもらった。結果にがっかりしたお客さんもいると思うけど、そういう人たちにも来てもらえるような魅力的なファーストにしていかなきゃいけない」と責任感を語り、山添は「芸風が変わったりすることなく、面白いと思うことをやっていきたい」と意気込む。一方で鬼越トマホークは「劇場を支えるのは王道の芸人に任せる。僕らは邪道なので、好き勝手やればやるほど劇場に貢献できると思う。かき回したい」と独自の道を行く姿勢だ。

横澤とともにTOPを務めてきたニューヨーク。今年こそ賞レースタイトルを勝ち獲りたいといい、「テレビやラジオで知ってもらって、僕らを目当てに初めて∞に来るっていう人が増えれば」（屋敷）、「劇場に足を運んでくれる人たちの母数を増やしたい」（嶋佐）とそれぞれ思いを語る。同じくTOPのラフレクランは、「知名度のあるお兄さん方が多い。一番若手の僕らも知名度を上げて一皮むけたい。キャラが濃い方と達者な方しかいないので、その中で揉まれてどう自分たちの個性が出せるのかが課題」と真摯に答えるきょん。西村も「先輩から学びつつ、いつまでも指くわえていられないので結果を残したい」と野心を覗かせた。

※「相席スタート山崎」の「崎」は「たつさき」が正式表記です。