タモリ「ブラタモリ」新シリーズへ意欲、全国どこでも行きます

「ブラタモリ」（NHK総合）のレギュラー放送が4月11日（土）にスタートする。東京・NHKにてこの番組の記者取材会が本日2月19日に行われ、タモリと、新たにパートナーを務める桑子真帆NHKアナウンサーが出席した。

3年ぶりに復活するレギュラー放送は、東京のみならず日本各地でロケが実施されることでも話題だ。取材会でタモリは新シリーズについて、「ご存知のように去年の春から勤務体制が大幅に変わりました。最大の特徴は東京以外にも行けること。地方にも相当面白いものがある。そのほか、番組のコンセプトは根本的には変わっておりません」と説明した。

パートナーの桑子アナは、子供向け番組「ワラッチャオ！」（BSプレミアム）のお姉さん役としても知られる。タモリは桑子アナに関して「子供番組から今度はいきなり“ジジイ番組”の担当になる。その年齢差たるや」と配慮を見せながらも、「最近の私の傾向としては年々幼児化が進んでいる。子供に接するのと同じ態度で接してもらうと非常に気持ちがいい」とリクエストして会場の笑いを誘った。

記者との一問一答でもタモリは行きたい土地を聞かれて「『いいとも』をやっている間、ほとんど行ったことがないので、行けと言われればどこでも行きます」、見たい地形についても「本当にいっぱいある。河岸段丘、扇状地、断層……胸騒ぎがします。ロケ地に選ばれることを望んでおります」と意欲的なスタンスを覗かせる。桑子アナに対しても「ロケの心得 三カ条」を伝授し、今後の収録に期待を寄せた。

なお前回までのシリーズでテーマ曲を担当した井上陽水が、このたび書き下ろしのテーマ曲を新たに制作している。すでに曲を聴いたというタモリは、「井上陽水氏はよく僕のことを知っている。僕は旅情や情緒が一切ない男。その点をカバーしてくれるような曲を作っていただいて、わかってるんだな、と感謝しています。陽水の曲が出てこないと殺伐としてしまう（笑）」と語った。

タモリが桑子真帆アナに伝授した「ロケの心得 三カ条」

1. 高低差を見逃すな

私は高低差ファンで、俗に“ダンサー（段差）”と言われております。断層や風化を見ていると、土地の成り立ちや歴史、人々がどういうふうに住んできたかがわかる。足の裏で歩きながら感じる、ということをやっていただきたい。ただ番組のスタッフは、私を地形のほうに行かさないようにしてると思う。マニアックすぎるので。私はカットされてもいいので、そっちのほうに行くんですけど。

2. 上を向くな、下を向け！

地面にいろいろなヒントや痕跡が隠されていて、その土地の成り立ちがわかってくる。なので、上を向いて歩くな、下を向いて歩け。そして涙をこぼせ（笑）。あと、下を向くとお金持ちになります。人に頭を下げるとそのぶん返ってくる。落ちている金も拾えます。

3. スタッフに頼るべからず

ブラタモリはほかの番組と違って、スタッフが内容について私に一切話しません。京都に行ったときも「京都に行く」ということしか教えてくれなかった。でも、歩いていてスタッフの言う通りにやっていたら発見ができませんので、何か不思議なところがあれば横道に逸れていい。番組の流れをまったく無視して結構です。自分はアナウンサーであるということを忘れていただきたい。