ノーセンス小道具炸裂「ユニークボケ王」前半くまだが優勝

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昨日4月10日、東京・松竹芸能 新宿角座にて「2014年度ノーセンスユニークボケ王決定戦~前半~」が開催された。

「2014年度ノーセンスユニークボケ王決定戦~前半~」優勝のくまだまさしが見せたシェー。

「2014年度ノーセンスユニークボケ王決定戦~前半~」優勝のくまだまさしが見せたシェー。

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同ライブは、「オシャレな笑いができない」「MCの言うことなんか聞いてない」「前に出たいときに出る」「ボケたいときにひたすらボケる」というノーセンス芸人たちによる大会。昨年2013年の1年間で飛躍的にファンを増やし、今年2014年は前半、後半、決勝という形で行われる。

昨日のオープニングでは幕が開くと同時に、レギュラーメンバーのオジンオズボーン篠宮、永野、ヒカリゴケ片山、新宿カウボーイかねきよ、サンシャイン池崎が、大声のボケとただの大声を連呼。初登場のくまだまさしエルシャラカーニ・山本しろう、瞬間メタル・タケタリーノ山口、代走みつくには、彼らの奇行に呆然としていたが、山口は手に巻いた龍のモニュメントでボケてみせると、ほかの2人も思ったことをすぐに口にしてもいいライブと理解したようで、誰かの発言に対してダジャレを言うなどすぐに溶け込んだ。

このライブのエース永野は、今回おもちゃの出っ歯を装着し、大胆不敵にもまったく似ていない明石家さんまのモノマネを連発するというノーセンスぶりを発揮。一方、片山は「今日は3つだけボケます!」と宣言すると、永野らから「ハイセンス!」「うしろシティ!」と注意され、「このライブがいちばんやりづらい!」と悔しそうな表情を見せた。まったく終わる気配を見せないオープニングに、MCのピーマンズスタンダード南川が呆れ果てていると、篠宮が南川のMC台を奪い取り、ほかの出演者のほうに動かしながらいきなり「今日の司会者だーれだ?」ゲームをスタートさせる。永野のさんまボケは当然のことながら、なぜかMC台を持ち上げ「わーっしょい! わーっしょい!」とお祭り騒ぎに。ここでも乗りきれずスベってしまった片山は、「これがあと2時間も……」と久々にノーセンスの恐怖を覚えた様子だった。

やっと始まった最初のコーナーは、お題のギャグを1人ずつテンションを上げながらやっていく「テンションエスカレーター」。最初のチームの1番手となった代走は、お題の「アイーン」をあっさり仕上げるも、続く池崎は「世界中のアイーンよ……、俺の右手に集まれ……」とさっそくのオーバーリアクションで「アイーン」を炸裂させた。次の片山はこの池崎の無謀さにうんざりするも、長く溜めたフリから飛び出したのは「ばいよーん!」というアイーンの謎の進化系。最後の篠宮は助走のような動きを始めると、反射的に別チームの永野が飛び出してきて、2人で「キャイ~ン!」のポーズを。結局「アイーン」のマックステンションは「キャイ~ン」であることがわかった。

2組目の永野らがキャラにない円陣をやろうとしたことから、全員を巻き込んでの謎のダンスがスタート。ノーセンスだけに終わり方がわからず、「カトちゃんペ」の「ペ」を繰り返したあとは、「そんなの関係ねえ」に変化し、「ズグダンズンブングン」に行って、ふんわりと円陣は終了した。本題は「ゲッツ」で、1人目の永野は感情が高ぶりすぎたとのことで、「ゲッツ」ではなくTAIGAの「おーまーえー誰だよー」と言う始末。しろうはもちろん「トマトッ!」で、山口は迷いを見せながら「だー!」とやけっぱちに。かねきよは「ゲッツ」のフリは完璧ながら、声ではなくおならのような音が出て会場は騒然。すでにテンションというルールはそっちのけなのは自明の理だが、最後のくまだには出演者のみならず観客からも大きなプレッシャーが。冷静な素振りで前に出たくまだが繰り出したのは、おなじみの営業ネタ「お尻からクラッカー」。これにはノーセンス芸人たちも「素晴らしい!」と絶賛し、会場全体が大きな拍手に包まれた。

その後、「ノーセンスてじなーにゃ」「ノーセンス羽生結弦」「ノーセンス新喜劇」など、南川の奮闘と説教により、どうにか5コーナーを消化。最後はシェーポーズを競う「シェー位争奪戦スペシャル」になんとかたどり着き、客席からも「待ってました」と言わんばかりの「おおー」という歓声が。南川が当たり前のように進行をしていると、しろうが「シェー位ってなんですか?」と当然の質問をし、南川も反省。初登場の芸人たちも同じ気持ちだったようで、観客の「おおー」に驚くと、永野は「その筋の人しか来てない」と誤解の多い説明をしていた。また篠宮からは「シェーに持っていかれないように」と注意も。これまで、イヤミの完コピでシェーをしてみせていたいち・もく・さんのくぼたは今回ライブに出演しておらず、「くぼたはシェーに持っていかれた……」と辛そうに明かした。

初挑戦となったしろうは、「トマトッ!」からのシェーをシンプルに披露すると、永野が「やっつけも甚だしい!」と激ギレ。これまで常に笑い溢れる平和的な空気で行われてきたノーセンスユーモアだったが、「ふざけやがって! 俺たちのシェーを!」と、半ば青春ドラマの様相に。この空気を壊したのがくまだ。くまだはここまでガチンコの営業ネタを次々披露し爆笑をかっさらっており、その集大成となる奇跡のシェー誕生に会場全体が大きくどよめいた。

優勝者の発表では、反射的に永野がやり始めたドラムロールボケを全員気が済むまでやり終えると、南川が間髪入れずに「くまだまさし!」と発表。困惑した表情を見せたくまだは思わず「出なきゃダメなんですか?」とつぶやくも、気を取り直してお客さんにプレゼントをするなど、「いいライブでございました」と満面の笑みだった。次回後半戦は9月後半の予定。ますますお笑い界に増殖してきたノーセンス芸人たちの活躍をぜひ生でみてみよう。

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R藤本 @Rfujimoto

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