世が世なら!!!の2025!!!インタビュー|ファンと一緒に泣いて笑って、一緒に走る (2/2)

曲はまともなのに、映像はハチャメチャ

──6月にはAIを駆使して作詞作曲した「AIでええ愛」という楽曲がリリースされました。AIが制作した楽曲を歌う、という施策を皆さんはどう感じたのでしょうか?

大谷 正直「AIがここまでやれちゃうんだ」と驚きました。

中山 ある意味、怖さを感じたよね。

大谷 普通にこれから世に出てくる曲にAI制作のものが混じってきても気付かないんじゃないかと思うくらい、普通に曲として成立してるんですよ。きっといろんな過去のデータを参照してると思うんですが、ちゃんとどの世代にも響きそうなサウンド感でビビりました。

大谷篤行

大谷篤行

──歌詞に関してはどうですか?

橋爪 「AIが作りました」と聞かされなかったら、作詞家さんが書いたと思っちゃうよね。なんかありそうな歌詞だから。

内藤 作詞作曲、AI(アイ)さんかな?って思っちゃうよね(笑)。

橋爪 確かに(笑)。

大谷 ちょっと男心がくすぐられるような、カラオケで熱唱したくなる歌詞なんですよ。

橋爪 でもよく読むと、ちょっと人間臭すぎるというか。わざとらしさは感じるかも。

──MVもAI生成の映像が使用されています。

中山 最近はAI生成の動画も増えてきましたけど、この曲の発表当時はMVにAI映像をふんだんに使っているアーティストって全然いなくて。まだ珍しいうちに世が世でAIのMVが作れてめっちゃ面白かったです。

笠松 清太郎がカピバラに乗ってる絵が唐突に出てきたりね(笑)。

内藤 俺なんて車を突き破って立ってるんだよ? 意味わからなすぎて笑ったわ(笑)。

大谷 歌詞と曲はけっこうまともなのに、映像はハチャメチャなのが面白いよね。

橋爪 ライブの曲振りで「次に披露する曲は、AIが作詞作曲をした曲です」と紹介すると、対バンライブではちょっとざわめきが起こるんですよ。

大谷 そんなことある?って目で見られるよね。

添田 でもちゃんと盛り上がれる曲になってるから、AIすげえなって思いますね。

みんなの胸の中にはまだいる、遠い親戚

──7月には世が世なら!!!の“遠い親戚”であるDoppelgänger Männerの活動があり、その20日間は世が世の活動を休止する、というトピックスがありました(参照:世が世なら!!!に代わって現れたDoppelgänger Männer、結成の1時間後に解散発表)。

内藤 ああ、アイツらね。なんか楽しそうだったよね。

橋爪 ライブをやってるとか、ちょくちょく話は聞いてたので。けっこうお客さんもちゃんといて、よかったんじゃん?

橋爪優真

橋爪優真

──Doppelgänger Männerの「元赤ん坊は声上げな!」という曲の感想を聞かせてもらえますか?

添田 ああいうラップ系の曲、僕らも欲しいなと思いました。言ってることはともかく、すごくカッコよかったので。

大谷 こういう全員がラップしてる曲、ないもんね。

橋爪 にしても歌詞が長すぎるんですよ。(机に置かれた資料を見ながら)こんな量の歌詞、これまでの曲で見たことある?

中山 長すぎる(笑)。

──Doppelgänger Männerの活動は7月限定となりましたが、皆さんとしては名残惜しさはありますか?

大谷 名残惜しさかあ。でもみんなの胸の中にはまだいるんじゃないかな。

橋爪 どこかで現れるとは思いますよ。例えば大きな規模のライブとか、つば男のイベントとか。オープニングアクトみたいなタイミングで出てくれるんじゃないかな。

添田 え、でもそれけっこうキツくない?

内藤 いやいや、俺たちは関係ないから。遠い親戚だから。

大谷 いつかまたお目にかかる機会はあると思います。そのときまでお楽しみに。

東京人でも楽しめた関西移住

──8月には大阪で1カ月共同生活という拠点を移した活動で、関西ファンの開拓と認知度拡大を図っていました。大阪での生活はどうでしたか?

橋爪 バカ楽しかったです。見たことのない景色ばかりだからどこに行っても新鮮で。

中山 グループの中で関西出身なのは僕だけなので、みんなの反応がけっこう楽しくて。「なるほど、ここでこんなに感動するんだ」みたいな。

中山清太郎

中山清太郎

内藤 全然知らなくて驚いたのが、コンビニのおにぎりって東日本が焼き海苔で、西日本が味付け海苔ということ! 僕は味付け海苔が大好きなので、海苔の違いが関西の生活で一番うれしかったかも。

橋爪 あと串揚げの二度漬け禁止ね。「これのことか!」って。

──大阪移住中の出来事で一番楽しかったことを挙げるなら?

笠松 みんなでユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行ったこと!

大谷 ほとんどのメンバーが初ユニバだったので、清太郎にいろいろ教えてもらいながら楽しみました。

中山 そもそも全員で遊びに行く機会がめったになくて。東京のオフの日はバラバラだけど、大阪の共同生活中はオフの日はみんなで一緒に遊べるから、それが楽しかったよね。

──大阪移住に合わせてリリースされたのが「俺(東京人)でもエエやん!」という楽曲です。端的に説明すると「東京人でも関西弁使ってエエやん」という内容の曲ですが、大阪移住中に地元ファンにはどう受け止められていましたか?

添田 思ったよりもすんなり受け入れてくれてくれてたよね。

大谷 最初はちょっとドキドキしてたんですよ。曲名の通り、東京人が関西弁で歌うのってどう思われるのかなって。でも関西のififが快くこの曲を受け入れて、すごく盛り上がってくれた。だんだん慣れてきて、移住生活の後半はなんの抵抗もなくどんどんカマしてました。

──関西出身の清太郎さんから見て、メンバーの関西弁をどう感じてますか?

中山 みんなの関西弁か……(ちょっと考えて)。まあ、エセだよね。

橋爪 特に誰? 誰に感じる?

中山 うーん。五胤かな。

内藤 俺!? マジで?

中山 冗談だよ(笑)。でもみんなちょくちょく関西弁出るようになったよね。

添田 大阪での移住中、清太郎の関西弁がめっちゃ出るから気が付かないうちにこっちも関西弁でしゃべっちゃうことが増えたよね。

──でもこういう取材の場だと、清太郎さんの関西弁はあまり出ないですよね。

中山 もう矯正できてるんで。そんなに出ないですね。

添田 いや、新幹線で静岡越えたくらいから出てくるんですよ。名古屋くらいからはもう本領発揮してます。

大谷 東京では「たまに関西弁だな」くらいですけど、大阪に行くと清太郎の口調がめっちゃコテコテの関西弁になるのに驚きました。

内藤 向こうだとナチュラルに「せやから」って言うよね。

──世が世が2025年の目標としていた「TikTokLiveのアイドル部門でデイリーチャート1位を100回取る」を達成したのも大阪移住中でした。振り返ってみると移住期間の8月はほとんど毎日世が世が上位にランクインしていて驚きました。

笠松 共同生活中で、みんなの息を合わせやすかったよね。

笠松正斗

笠松正斗

内藤 料理配信とかも含めて、普段よりも配信がやりやすかったし、何より毎日集まってくれるファンがいたから達成できたことだし、僕らのモチベーションにもつながりました。

大谷 毎日配信をきっかけに集まってもらうことで、僕らとififの結束力が上がっている実感があって。配信に参加してくれるだけじゃなくて、リリイベの友達紹介キャンペーンみたいな施策もすごく積極的にがんばってくれる方が増えているんですよ。TikTok Liveでアイドルデイリーチャート1位を年内100回獲るという目標もファンの方々の力なしでは達成できなかったことだし、年間目標に設定していたことが8月に達成できたこともうれしかったなあ。

ただふざけてるだけのグループじゃない

──ここまでは配信リリースされてきた楽曲を軸に話を聞いてきましたが、EPには1曲だけ新曲として応援歌「走ラン歌」が収録されています。

添田 意外にもまっすぐな応援歌を歌わせてもらいました。

内藤 応援歌って第三者目線で歌う曲が多いけど、世が世の応援歌は、聴いてくれる人と並走するような距離感なんですよ。なんなら一緒に転ぶし、一緒に立ち上がってもう一度走ろうとする、みたいな。

内藤五胤

内藤五胤

大谷 ゲームに関連する要素があるのも気に入っています。ピコピコ音が鳴ってたり、「いくぞ!ふっかつのじゅもん!」というという歌詞が入っていたり。「いくぞ!ふっかつのじゅもん!」は僕の歌割りなので、注目ポイントとして聴いてほしいです。

中山 いきなりアピールするじゃん(笑)。

笠松 応援歌と聞くとすごく熱い感じの曲をイメージするかもしれないけど、「走ラン歌」は現代的なアプローチで、ラフに聴いてもらうのに合うイメージがあります。聴いているうちに自然と明るくなる、いい曲です。

橋爪 「ちちんぷいぷいゴー!」という歌詞も好き。

内藤 俺の歌割りじゃないな。

大谷 俺でもないな。

笠松 ……僕です。

橋爪 TikTok音源は「ちちんぷいぷいゴー!」から始まるんですよ。そのバージョンもすごくいいので、聴いてほしいです。

──世が世は面白い曲を歌う人たち、というイメージがありますが、今作の収録曲はけっこう“いい曲”が多いですよね。メッセージ性がきちんとあるというか。

大谷 そうなんですよ。実は深いことを歌ってるんですよ、僕ら。

添田 ただふざけてるだけのグループじゃないよ、というのは声を大にして言いたいですね。

添田陵輔

添田陵輔

ファンと一緒に向かう大舞台

──年末にはクリスマスライブやカウントダウンライブがあり、来年2月にはLINE CUBE SHIBUYAで最大キャパのワンマンライブを控えています。

大谷 ライブをやる半年以上も前から告知をして、それに向けて準備をするのって、僕らにとって初めてのことなんですよ。だから今は新しいことへの挑戦の途中みたいな感覚で、すごく楽しいですね。

添田 LINE CUBE SHIBUYAまでの期間はとにかく必死に、後悔のないように活動していきたいですね。「もっとこうしておけばよかった」と思うのは絶対嫌なので。僕ら6人はもちろん、ififも含めて全員が1つの目標に向かって進めるような時間が過ごせたらうれしいです。

大谷 魅せて楽しませるグループとか、かわいさで推してもらうアイドルとか、世の中にはいろんなアーティストがいるじゃないですか。そんな中で世が世は、常にファンの方と近いところにいて、一緒に何かをすることに長けてるんだなと最近改めて感じていて。

──それこそ、朝早起きしてラジオ体操をしたり、深夜にライブと特典会をして始発まで一緒に過ごしたり。

内藤 世が世のいいところって、ほかのグループがやってないことをやって、ファンと一緒に楽しい時間を過ごすところなんじゃないかなと。要は僕らを観に来てくれた人に「なんか元気出るんだよな」と思ってもらいたいし、ずっとそう思い続けてもらえるようにいろんな企画やライブで楽しいことをしていきたいですね。その1つの集大成がLINE CUBE SHIBUYAでのワンマンになると思うので、いろんな方に観に来てもらえたらうれしいです。

世が世なら!!!

世が世なら!!!

公演情報

世が世なら!!!Xmas Special Live 2025

  • 2025年12月24日(水)東京都 Spotify O-WEST
  • 2025年12月25日(木)大阪府 BananaHall

世が世なら!!! COUNTDOWN LIVE 2025→2026 in OSAKA - なんでやねん!!! -

2025年12月31日(水)大阪府 Music Club JANUS
OPEN 22:30 / START 23:00(※カウントダウンライブ)


世が世なら!!! 心底 下剋上、はじめました。 in LINE CUBE SHIBUYA

2026年2月27日(金)東京都 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)

プロフィール

世が世なら!!!(ヨガヨナラ)

大谷篤行、笠松正斗、添田陵輔、内藤五胤、中山清太郎、橋爪優真の6人からなるボーイズグループ。グループ名には「弱者からの逆襲、世の中をひっくり返す!」という意味が込められている。2021年10月からの3カ月にわたるプレ活動期間を経て、2022年に本格的に活動を開始。2022年8月にデビューシングル「鼓動のFighters」を、2023年12月に1stアルバム「人生敗者復活戦」をリリースした。2024年10月に成分表を模したユニークなジャケットの1st EP「純・世が世産」を発表。2025年10月に2nd EP「2025!!!」をリリースした。2026年2月には東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)でキャリア史上最大規模のワンマンライブを開催する。