音楽ナタリー Power Push - ウソツキ
塩をかけて甘み倍増? 進化の先にあったアイデンティティ
効果音ギタリストじゃなくて正統派ギタリストでもある
──「新木場発、銀河鉄道」の汽笛のようなギターリフに続いて、今回も効果音的なサウンドが取り入れられてますよね。
竹田 今回も楽曲に効果音をうまく調和させることができたと思っています。「ミライドライバー」だったら、藤井くんのベースの音がずっとエンジン音のように「ブーン」と鳴ってるんです。車の音を模してるけど、コード進行もあるし、きちんと音楽の一部として機能している。
藤井 今回初めてシンセベースを取り入れたんですよ。その音を鳴らすために。
──林山さんの叩くハイハットはウィンカーの音のような役割をしているし。
竹田 そう。あと吉田くんのギターはギアチェンジの音も鳴らしてるんですよ。そういう音の組み合わせで曲を成立させるのはウソツキの強みだと思いますね。
吉田 俺は効果音ギタリストだけじゃなくて、正統派ギタリストとしてもがんばってますよ。歌詞の気持ちとかに合わせてギターを弾くのが好きなんですけど、「1、2、3、」の間奏でジャーンと伸ばす箇所なんかは気に入ってますね。あと「明日世界は終わらない」でもやさぐれた感じのギターが弾けたかなって。
竹田 吉田くんのいいところはやさぐれたギターを弾くときは顔がやさぐれてるし、汽笛の音を弾いてるときは鋼鉄の顔してるところ。
吉田 ライブではクールな顔をして弾いちゃうんですけどね(笑)。間奏とかギターソロが休憩じゃなくて、楽曲の一部として思ってもらえることが目標です。
仕上がってるタイミングを見逃さないで
吉田 「Roll Roll Roll」のイントロで入るカウントの音、何かわかります?
──あの「ジャリ、ジャリ、ジャリ」という音ですか?
林山 そう。あれ竹田さんがせんべい食う音なんですよ。
竹田 10万円超えるマイクに向かってせんべい食ってね(笑)。
吉田 「Roll Roll Roll」って、せんべいの音をはじめ、当たり前の日常を歌ったすごく平和な歌なのになんだか歌詞を追ってると泣けてくるんですよ。
竹田 そう思ってくれるのはうれしいですね。僕「Roll Roll Roll」について自信を持ってる部分があって。泣かせようと思ったらストリングス入れたり、コード進行を変えたりとかいくらでもできるんですよ。でもこの曲は音数がすごく少ないし、歌だって感情を込めずに淡々と歌っている。でも、その中で何かが伝わると言ってもらえるのはすごくないですか? あのアレンジはウソツキじゃなきゃできないという自負がある。さっき歌詞で自分のことを歌えたと言っていたけれど、サウンド面でも進化できたと思っています。
──「スーパーリアリズム」を発売したあとは、全国11カ所を回るリリースツアーが始まります。ファイナルは12月3日の東京・渋谷CLUB QUATTROワンマンライブという大一番です。
竹田 渋谷CLUB QUATTROは憧れの場所だったんですよ。高校生の頃に、行ったこともないし観たこともないけれど、なぜか夢見たのが渋谷CLUB QUATTROでのワンマンライブ。どこかで耳にした言葉だったのかもしれないけど、僕にとって、そしてバンドにとって、一区切りのライブになるような気がしています。キャパシティを考えたら正直挑戦でもあるし。
吉田 とにかくたくさんの人に来てほしいね。
竹田 今の僕らをたくさんの人に観てもらいたいんですよ。かなり仕上がってますから。あと最近僕、音源があるのにライブをやる意味ってどういうものなんだろうって考えることがあって。音源は何度も聴けるけれど、ライブは一瞬。でもその一瞬がすごいんですよ。音楽って匂いと一緒で記憶に直結するところがあると僕は思っていて、その一瞬を僕らと一緒に体感することで彼ら彼女らの頭の中に永遠に残ったらいいなって。なんというか、「一緒に永遠作ろうぜ」っていう気持ちです。
吉田 このアルバムはウソツキの代表作になるという確信があるから、このタイミングを見逃さないでほしいです。
収録曲
- ミライドライバー
- 水の中からソラ見てる
- 旗揚げ運動
- 春風と風鈴
- 転校生はエイリアン
- 金星人に恋をした(S.R. mix)
- ネガチブ
- 1、2、3、
- 明日世界は終わらない
- Roll Roll Roll
- 新木場発、銀河鉄道(S.R. mix)
- きっと友達
ウソツキ「スーパーリアリズム」発売記念インストアイベント
- 2015年10月12日(月・祝)
大阪府 タワーレコード難波店 5F イベントスペース
START 15:00 - 2015年10月17日(土)
東京都 タワーレコード渋谷店 1F イベントスペース
START 13:30 - 2015年10月18日(日)
宮城県 タワーレコード仙台パルコ店 イベントスペース
START 15:00 - 2015年11月14日(土)
神奈川県 タワーレコード横浜ビブレ店 イベントスペース
START 15:30 - 2015年11月15日(日)
愛知県 タワーレコード名古屋パルコ店 西館1F イベントスペース
START 15:00
1st Full Album スーパーリアリズム release Tour「みんなでウソツカナイト」
- 2015年11月3日(火・祝)長野県 ALECX
- 2015年11月5日(木)新潟県 CLUB RIVERST
- 2015年11月7日(土)岩手県 the five morioka
- 2015年11月8日(日)宮城県 enn 2nd(ワンマンライブ)
- 2015年11月19日(木)愛知県 池下CLUB UPSET
- 2015年11月20日(金)広島県 CAVE-BE
- 2015年11月22日(日)福岡県 Queblick
- 2015年11月25日(水)香川県 DIME
- 2015年11月26日(木)高知県 X-pt.
- 2015年11月28日(土)大阪府 Shangri-La(ワンマンライブ)
- 2015年12月3日(木)東京都 渋谷CLUB QUATTRO(ワンマンライブ)
ウソツキ
竹田昌和(Vo, G)、吉田健二(G)、藤井浩太(B)、林山拓斗(Dr)から成る4人組ロックバンド。歌を軸にしたポップなナンバーを得意とし、都内のライブハウスを中心に活動している。竹田が高校生の頃からオリジナル楽曲を作り始め、2011年2月にウソツキとして活動を開始。2012年3月に自主制作盤「雨降るバス停」をライブ会場限定でリリースし、2013年夏に現在の4人編成となった。2014年4月に東京・下北沢MOSAiCにて初のワンマンライブ「SUPER USOTSUKA NIGHT」を開催。6月に初の全国流通盤「金星人に恋をした。」をUK.PROJECT内のレーベルDAIZAWA RECORDSより発表し、インディーズデビューを果たした。8月にはUK.PROJECT主催のライブイベント「UKFC on the Road 2014」に出演。2015年1月21日にミニアルバム「新木場発、銀河鉄道は行く。」をリリースし、4月1日に2度目のワンマンライブ「超USOTSUKA NIGHT」を東京・下北沢CLUB Queにて開催した。6月からはアンテナ、ココロオークションを招いて3都市を巡る対バンツアー「ウソツキpresents『ハレソウ』ツアー」を実施。7月には「NUMBER SHOT 2015」にて初の夏フェス出演を果たした。10月に1stフルアルバム「スーパーリアリズム」をリリースし、これを記念した全国ツアー「みんなでウソツカナイト」を11月より開催する。