STU48|岡田奈々の兼任解除、2期生の昇格…… 今こそ新たな1歩を踏み出すとき

STU48の7thシングル「ヘタレたちよ」が10月20日にリリースされる。

STU48は7月に瀬戸内7県を回る「夏の瀬戸内ツアー」をスタートさせ、その締めくくりとして9月12日に広島・広島サンプラザホールで開催した「STU48 2021夏ツアー打ち上げ祭」にて7thシングルの詳細を発表した。またこの日の公演では2期研究生全22名の正規メンバーへの昇格が決定したこと、岡田奈々が7thシングルをもってSTU48との兼任が解除となり、今後はAKB48の活動に専念することも明らかに。今回のシングルはグループにとってひとつのターニングポイントであり、メンバーにとって思い入れの強い特別な作品になっている。

音楽ナタリーでは岩田陽菜、甲斐心愛、瀧野由美子、中村舞、福田朱里の5人にインタビューを行い、取材前に終えたばかりだという「ヘタレたちよ」のレコーディングや、センターの瀧野が岡田に手紙を読むシーンが印象的なミュージックビデオの感想、2期生昇格に対する思いなどを聞いた。また特集の最後には岡田から5人に対するメッセージも掲載する。

取材・文 / 近藤隼人撮影 / 梁瀬玉実

自分がヘタレだなと思うところ

岩田陽菜
岩田陽菜

虫がすごく苦手で、外ロケのときに「わー!」とか「キャー!」って声を上げちゃうんです。けっこう田舎のほうで暮らしてるはずなのに、いつまで経っても虫に慣れない自分はヘタレだなと思います。

甲斐心愛

STU48に入ってから年上のメンバーにたくさん面倒を見てもらっているんですが、今もその関係性が変わってなくて。まだまだ甘えたがりで、子供っぽさがあるところがヘタレだと思います!

甲斐心愛
瀧野由美子
瀧野由美子

自分の部屋の中で物がどこにあるかわからなくて、いつも探すんですけど、結局見つからないから新しく買っちゃうんですよ。大掃除したときに、爪切りが10個くらい出てくると、自分ってヘタレだなと思います(笑)。

中村舞

公演のMCがすごく苦手で。「何かある人!」と言われてみんながバッと手を上げる中、私だけ上げられず、消化不良で終わるところがヘタレですね。これからは勇気を出してがんばりたいと思います!

中村舞
福田朱里
福田朱里

料理をするときにクックパッドを見るんですけど、途中から面倒くさくなって計量をせずにカンでやっちゃって、毎回大失敗していじけるところです(笑)。

レコーディングで声が枯れるまで叫んだ

──7thシングルの表題曲「ヘタレたちよ」は、聴く人に力強くエールを送る1曲になっています。取材日の今日、レコーディングを終えてきたばかりとのことですが、手応えはいかがでしたか?

甲斐心愛

甲斐心愛 とにかく全力で歌いました! 「うまく歌おうとするんじゃなくて、気持ちをぶつけて」とスタッフさんに言われたので、「このレコーディングが終わって声が枯れてもいい」という考えで思い切り歌って。レコーディングで叫んだのは初めてでしたね。歌詞の中に「行け~!」とか「進め~!」とか、元気よく叫ぶパートがあるんですよ。

福田朱里 「それでも それでも それでも」「最高 最高 最高 最高」と早口で歌うところも難しかったです。STU48は1stシングル「暗闇」のときから早口で歌う楽曲が多いんですけど、「ヘタレたちよ」は今まででピカイチの早さなんです。

岩田陽菜 確かに!(笑)

福田 その早口のパートもうまく歌うのではなく、思いをぶつける歌い方でレコーディングに臨みました。ちゃんと言い切れなくても、とにかく激しく歌うことを意識して。

岩田 あと、この曲はセリフのパートがあるのも特徴です。セリフがある曲を歌うのは初めてだったんですけど、前から挑戦してみたかったのでその思いが叶ってうれしかったです。レコーディングはとてもいい経験になりました。

瀧野由美子 冒頭と最後のセリフは私が、曲の途中のセリフは甲斐、中村、岩田の3人が担当しているんです。

──セリフを録るのは、歌とはまた違った難しさがあるんじゃないですか?

中村舞

中村舞 確かに難しかったですね。私は「必死なのってさ なんかカッコ悪くない?」という部分を担当しているんですけど、普段言うことのないセリフじゃないですか(笑)。ちょっといじけたような感じを声だけで表現するのが大変で、今回のレコーディングは新鮮な経験になりました。歌のパートでは言葉1つひとつを強く歌って「がんばれ!」という気持ちを表現しているので、そことのギャップも感じてほしいです。

瀧野 私が担当している冒頭のセリフはかなりヘタレな雰囲気が表れている内容なんですが、最後のセリフでは「ヘタレだけどやってみよう」と前向きな姿勢に変わってるのが素敵で。その変化を意識してレコーディングしてみました。あと、心愛とレコーディングのタイミングが一緒だったんですけど、私のセリフを聴いて「泣いた」と言ってくれたんです。

甲斐 冒頭のセリフのところ、特に「期待されてないって、すっごく楽なんだよね」の部分で、歌詞に文字として書いてあることとは別の感情が感じられたんです。ヘッドホンですごく大きい音で聴いてたからかもしれないんですけど(笑)、由美子から発せられる感情に触れてグッとくるものがありました。

“おすましSTU”は封印

──「ヘタレたちよ」のミュージックビデオは岡山県・宇野港沖に浮かぶ“KUJIRA-JIMA(くじら島)”で撮影されたそうですが、砂浜ではしゃいだり、カヤックに挑戦したり、バーベキューを楽しんだりと、メンバーがこのロケーションを素で満喫している様子が収められていますね。

甲斐 もう、ホントに楽しかったです! 2021年の“ベストオブ夏の思い出”ですね。前作の「独り言で語るくらいなら」のMVとは全然雰囲気が違って。メンバー同士の関係性がそのまま映されているから、自分たちで映像を観ていても楽しい気持ちになります。仕事というより、みんなで仲よく遊んだっていう感じです。

中村 カチッとした空気感がなくて、メンバーのプライベートを切り抜いたような映像になっているんです。私は釣りに挑戦したんですが、素でホントに楽しみました。

福田朱里

岩田 ハンモックを使ったシーンもあるんですけど、門脇実優菜ちゃんがハンモックにくるまってどんどん沈んでいっちゃったのが面白くて。その様子がMVにもちゃんと入っているので、ぜひ注目して観てほしいです(笑)。あと、みんなで花火をやれたのもすごくうれしくて、撮影が終わったあともメンバーと余った花火で遊んでました。

福田 バーベキューのシーンはカメラを気にせず、思い切りかぶりついて食べてるメンバーの顔がかわいいです(笑)。普通だったらカメラを意識した顔を作ると思うんですけど、みんな大きな口でかぶりついてるところがしっかり収められています。“おすましSTU”は今回封印しました(笑)。

甲斐 撮影ということを完全に忘れてた感じだったよね(笑)。でも、その自由さが逆によかったんだと思います。

岩田 バーベキューは肉の取り合いだった。

福田 みんなお腹空いてたからね(笑)。