サトミツ&ザ・トイレッツ|熱意と遊び心いっぱいのトイレバンド、メジャーデビュー

ライブの集客、デモの売り上げ振るわず

──初ライブはどうだったんですか?

佐藤 持ち曲3曲だけで2時間半のワンマンをやったんですよ(笑)。

山田 1曲を2回ずつくらいやったよね。

佐藤 そうそう。で、あとはトイレにまつわるトークをみんなでする、みたいな。

山田稔明(Vo, G)

山田 まあでも、演奏に関してはみんな上手なんでね、バンドとしての根本的なところが揺らがないのはさすがだなと思いましたね。ソロでやってることを考えると、このバンドはすごく楽なんですよ。ずっと1人で歌わなくてもいいし、手を抜けるところもある。そういう意味ではひさしぶりにライブを純粋に楽しめた実感もあったんですよね。みんなでケラケラ笑いながらやれているので。

 曲自体が素晴らしいのもいいですよね。作ってる3人の個性がめちゃくちゃ出てるんで、最初のライブの段階で「これは面白いバンドになるぞ」っていう手応えはありました。

佐々木 そういう音楽的な手応えは確かにありましたね。ただ、山田さんもイトシュンもソロでワンマンをやればライブハウスがいっぱいになるのに、トイレッツでは集客が若干渋かったりもして。

山田 うん。だからこそ、どうしたらもっとお客さんを呼べるのかをより真剣に考えるようにもなって。その1つの策として去年、3曲入りのCD(2016年11月10日リリースのインディー盤「あしたトイレに行こう」)を作ったんですけど、それもほとんど売れなかった。そしたらこんなにいいコンセプトで、いい曲をやっているのになんでだろうって思いになって。だったらこれをメジャーフィールドでやったら面白いことになるんじゃないかっていう思いが芽生え始めた。今回その機会がいただけたのはすごくありがたいですね。

──メジャーでは、よりたくさんの人たちへ届けるためのプロモーションもしてもらえるでしょうしね。

山田 そうそう。僕とかイトシュンは自分のファン以外の人にこそトイレッツの音楽を聴いてほしいと思っているんですよ。サトミツさんが先頭にバンと立ってもらってさえいれば、僕らが誰かっていうことは知らないでもいいと言うか。トイレッツの曲がどんどん1人歩きしてくれて、あとになってから「あのギターの人はGOMES THE HITMANの人だったんだ」って知ってもらう分には全然いいんですけど。

──トイレをコンセプトにしていることや、芸人さんとキャリアのあるミュージシャンが組んでいることが変な先入観につながっているとしたら、それはすごくもったいないことですもんね。

伊藤俊吾 うん、そういう先入観が集客の渋さにつながってるところもあると思うんですよ。今回メジャーでリリースさせてもらえることになったので、そこの誤解をなくしたいですよね。このアルバムを聴いて、ちゃんと真面目にいい音楽をやってるんですよっていうことを知ってほしい。

佐々木 トイレッツの曲の感想はだいたい「意外とよかった」って感じだからね。

伊藤俊吾 「思ったよりよかった」とか(笑)。だから、とりあえず聴いてもらわないと話にならないんだなとは思いますよね。聴いてもらえれば絶対にいいと思ってもらえるはずだから。

サトミツ&ザ・トイレッツ

伊藤健太 トイレというテーマは一見すごく世界を狭めてるように見えますけど、僕らにとって唯一にして最大の武器でもありますから。トイレは世界中のすべての人が毎日足を運ぶ場所だし、そこでの悩みは万国共通のテーマでもある。すべての人に感情移入してもらいやすい間口の広さがあると思うので、そこもアピールしていきたいなとは思いますね。

山田 そういう意味では、やっぱり当初の狙い通りに子供の前でどんどん演奏していきたい気持ちも強くて。子供は変な先入観なしに、ダイレクトに曲の面白さに反応してくれると思うんですよ。イトケンが書いたずっと“ぷりぷり”言ってる曲(「ぷりぷり行進曲」)なんかは絶対に子供は喜ぶだろうなって。

佐々木 うちの子供たちはこのアルバムをヘビロテしてますからね。全部の曲を歌えるし、振りを付けて踊ったりもしてるんで。ぜひたくさんの子供たちに届かせたいですよね。

山田 全国のイオンとかで歌ったりするといいかもしれないですよね。

森信行(Vo, Dr)

──あー、よさそうですね。トイレッツは音楽好きがニヤッとするサウンドがいたるところに盛り込まれたりもしているので、そういう部分は大人の人にも絶対に刺さるでしょうし。

 そうですよね。子供が楽しめるのはもちろん、お父さんやお母さんも絶対共感できる曲があるはずだから。トイレッツの曲は、そのへんの振り幅も広いんちゃうかな。

山田 「仮面ライダー」とか特撮戦隊モノみたいなところのジャンルにはめられたいよね。喜ぶ子供の後ろで見ている親たちが知らず知らずにハマっていく、みたいな。そういう流れが理想ではあるよね。

伊藤俊吾 で、ゆくゆくはそれぞれのソロ活動にも興味を持ってもらえたら最高だなと思うんですけどね(笑)。

サトミツ&ザ・トイレッツ
「ホワイト・アルバム」
2017年11月10日発売 / アリオラジャパン
サトミツ&ザ・トイレッツ「ホワイト・アルバム」

[CD]
2800円 / BVCL-841

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収録曲
  1. 日本のトイレからこんにちは
  2. ぷりぷり行進曲
  3. 僕の小さな悩み事
  4. KUSOしてみて
  5. PULP!
  6. THEO
  7. ノー・トイレット・ノー・ライフ
  8. トイレと革靴
  9. 答えはトイレのなか
  10. あしたトイレに行こう
  11. 今夜はCLEAN IT!

公演情報

サトミツ&ザ・トイレッツ メジャーデビュー記念「トイレッツがやって来るジャー!ジャー!ジャー!」
  • 2017年11月5日(日)
    大阪府 海岸通文化祭 海岸通文化祭 MINA to meets(みなとミーツ)
  • 2017年11月10日(金)
    東京都 青山 月見ル君想フ
「ホワイト・アルバム」発売記念インストアライブ
  • 2018年11月11日(土)
    東京都 タワーレコード町田店 店内イベントスペース
    START 14:00
  • 2018年11月12日(日)
    東京都 タワーレコード池袋店 店内イベントスペース
    START 17:00
  • 2018年11月23日(木・祝)
    東京都 ヴィレッジヴァンガード渋谷本店 店内イベントスペース
    START 14:00
  • 2018年11月25日(土)
    千葉県 セブンパーク アリオ柏店 スマイル・パーク
    START 15:00
  • 2018年11月26日(日)
    神奈川県 横浜ワールド・ポーターズ 2F 汽車道側正面ゲート横 特設ステージ
    START 14:00
佐藤満春 凱旋&レコ発記念 平成29年度 サトミツ&ザ・トイレッツ大忘年会
  • 2017年12月29日(金)
    東京都 まほろ座MACHIDA
サトミツ&ザ・トイレッツ
サトミツ&ザ・トイレッツ
お笑い芸人の佐藤満春(どきどきキャンプ)がトイレにまつわる諸問題を歌で解決するため結成したバンド。佐藤、山田稔明(GOMES THE HITMAN)、伊藤俊吾(キンモクセイ)、佐々木良(キンモクセイ)、伊藤健太(ex.ゲントウキ)、森信行(ex.くるり)からなる。2016年11月に自主制作CD「あしたトイレに行こう」を発売。2017年11月にアルバム「ホワイト・アルバム」でメジャーデビューを果たす。