スカウトする人たち、何を基準に選んだんでしょうね

デヴィ夫人　私はあなたたちが選ばれたあとでお目にかかったんですけど、グループに入る前はどうやって選ばれたの？

古坂　スカウトされました。

デヴィ夫人　あ、そう。スカウト？ みんなそうなの？ 街を歩いてて？

福田　はい。原宿駅の近くでみんな。

デヴィ夫人　それじゃ「何百名の候補から選ばれた」っていうのではないのね。

古坂　数人スカウトされて、その中から選ばれました。

デヴィ夫人　スカウトする人たちはあなたたちが踊れるかどうか全然わからないで、何を基準に選んだんでしょうね。

全員　うーん？（笑）

デヴィ夫人　だって選びそこなったら大変じゃないですか。かわいいだけで踊れなかったら。じゃあ、あなたたちはスカウトされてからダンスと歌を習ったわけなの？

古坂　はい。

西宮　経験者が2人いて、みーたんとあいみん。

デヴィ夫人　あなたたちは経験者なのね。

朝倉・福田　はい。

古坂　さらぴよ、もえるん、私の3人は歌もダンスも何もやったことがなくて。だからレッスンも追い付くのがすごく大変でした。

デヴィ夫人　ああ、そう。でも、これからがんばればいいことですからね。

緊張が解ける方法は、教えてあげるものじゃないわ

デヴィ夫人　（福田の前髪の触覚を見ながら）あなた、顔にかかっている髪はもう少し切った方がいいわね。全然美しく見えないし、うっとおしいだけ。今流行りだからって人と同じことする必要は全然ないのよ。私はそれすごく嫌い。

福田　ええーっ、嫌われちゃう……。じゃあ、次、切ってきます！

デヴィ夫人　今みんな髪を垂らしているでしょ。私、すごく嫌いなんです。うっとおしいし、たぶん顔を細く見せようということだと思うんですけど、逆効果ですよ。するなら顔にかからないように垂らさないと。全然きれいに見えないです。ほかの子がみんなそんなことをしてるんだったら、あなたたちはしなければいい。私は正統派な美少女のほうがいいです。

古坂　このグループでは、髪を染めるのは禁止なんです。みんな黒髪っていう決まりになっていて。

デヴィ夫人　そのほうがいいわね。

──せっかくですので、メンバーの皆さん、デヴィ夫人にアドバイスを仰ぎたいこと、不安に思っていることなどあれば、ぜひ。

古坂　私は毎回毎回緊張しちゃってすごく悩んでます。どうやったら緊張しないですか？

デヴィ夫人　もう何回ぐらいステージに上がりました？

西宮　20回ぐらい出ています。

デヴィ夫人　ああ、そう。じゃあ、もう慣れてきた頃ね。でも、あなたたちみんな緊張しますよね？

神崎　いや、あんまりしないんです。

西宮　しないです。

古坂　この2人は全然緊張しないんです。

デヴィ夫人　ああ、緊張しないの。

西宮　緊張よりも楽しみが勝っちゃって。そのまま楽しい感じでステージに出る、みたいな。

デヴィ夫人　あなたはどうなの？

福田　私はまとめ役みたいな感じでMC担当なので、しゃべることが多くて。本番前にその内容が不安になって「ああ、どうしよう、どうしよう」と思って緊張することがあるので、どうやったら覚えた内容をすらーっと言えるかは教えてほしいです。

デヴィ夫人　あなたがMCをやってるのね。年齢的にあなたが一番上なんですか？

福田　いえ、ちょうど真ん中です。

デヴィ夫人　ああ、そうなの。なぜあなたがMCに選ばれたんでしょうね。

福田　えーっ！ なんでだろう？（笑） 頼まれて……。

西宮　「頼まれて」（笑）。

福田　「やらないか？」って。でも、そんなにトークがうまいわけじゃないんです。あいみんのほうが全然しゃべるし。私はよく「みんな、どうかなーっ？ イェーッ！」みたいな煽りもやってるんですけど、もともとそういうことを率先してやるタイプじゃなくて。なので「なんで私なんだろう？」ってずっと思ってたんですけど、やってるうちに最近ようやく慣れてきた感じです。

古坂　みーたんうまいよね？

朝倉　うん！

デヴィ夫人　まあ、誰でも最初っていうのがあるわけですから。緊張は個人的なものなので、「こうやったら緊張が解ける」というのは教えてあげるものじゃなく自分たちで習得しなくちゃダメよね。

古坂　デヴィ夫人は最初から緊張しなかったんですか？

デヴィ夫人　私も初めて講演するときは緊張しましたよ。人が動くと気になりましたし。「この人たち、ちゃんと私の話に耳傾けてるかしら？」って。

昼間っから働かないで男たちが若い子を観に来て、何事かって

──お客さんの反応はどうしても気になるところですよね。場の雰囲気も先取りして、ファンの皆さんを楽しませられるグループになっていただきたいものです。

デヴィ夫人　名前が“さきどり”ですからね。

──交友関係の広いデヴィ夫人は海外の文化やファッションなど、“さきどり”されていることも多いのではないでしょうか。

デヴィ夫人　日本が遅すぎるのよ。

全員　わーっ！（笑） かっこいい！

デヴィ夫人　つい最近もイギリスのエリザベス女王のいとこのご夫妻、フランスのサルコジ前大統領夫人、エルメスのオーナーのご令息夫妻とご一緒だったんですけど、そういう方と長年の交友関係があると、日本は遅れていると思うことがいっぱいあります。

──アイドルという存在は日本独特の文化ですよね。

デヴィ夫人　まったく独特ですね。私、最初アイドルには反対だったんですよ。

全員　ええーっ！

デヴィ夫人　だって昼間っから働かないで男たちが若い子を観に来て、何事かっていう感じだったの。この女の子たちは日本の男どもを稚拙にしてる！って。

──ドキドキします（笑）。

福田　どうして私たちを受け入れてくれたんですか？

デヴィ夫人　あなたたちはかわいらしいからいいのよ。それにアイドルはもう日本独特の流行として枠もできて、その存在をみんなが認めている。ジャーナリズムも認めてる。社会も認めてる。だったら、そういうものとして受け入れてあげないとね。

──デヴィ夫人に認めていただいたところで、皆さん、これからさらに羽ばたいて、時代のトレンドを“さきどり”つつ、未体験のわくわくを発信していってくださいね。

全員　はいっ！

デヴィ夫人　ふふふ。がんばってちょうだいね。

──では、最後にCDデビューに向けての意気込みを、さらぴよさんお願いします。

神崎　はい！ さきどり発信局はみんな元気で、踊りも真似しやすく、ほかのアイドルと違うところがたくさんあるグループなので、私たちのライブやイベントを観に来てもらえるとうれしいです。デビューシングル「It's a Show Time!」のMVも楽しい感じになっているので、いろんな人に観てほしいです！