デビューから「コナン」と歩む高校生シンガーRainy。|もっとたくさんの人に自分の音楽を届けたい! (2/2)

自分にできることは何?

──Rainy。さんは社会活動にも積極的に関わっていますよね。サステナビリティ推進イベント「HAPPY EARTH FESTA」で2023年と2024年のアンバサダーに任命されていましたし、YouTube公式チャンネルの企画「Rainy。's Room」で公開された、地球と生態系について学ぶ森林ノ牧場への取材回も、とても印象的でした。

ありがとうございます。小学生のときに恵まれない子供たちへの支援を呼びかけるCMを観たことがきっかけで、「何かできることをしたい!」と思うようになりました。それで「ユニセフみたいな財団を作りたい」という夢ができたのですが、今になって思えばそれはあまりにも大きい夢だったなと。でも、だからこそ、まずは今自分にできることから始めようと思うようになったんです。

──具体的にはどんな活動をしていますか?

例えば、一昨年の「HAPPY EARTH FESTA」ではゴミ拾いをしました。そのときすごく驚いたのは、道端はもちろんなんですけど、よくよく見ると、草むらの奥や車道の真ん中など、人が簡単に拾えないような場所にまでゴミが捨てられていたこと。「これって、世界の環境問題の縮図みたいだな」と感じました。ちょっと面倒くさいからって、ゴミ箱じゃないところに捨ててしまう。その小さな行動が積み重なって、今の環境問題につながっていると実感しました。だからこそもっと学びを重ね、知識を深めることが大切だと思いましたね。

──勉強をすればするほど、ただ「救いたい」という気持ちだけではどうにもならない現実があることに気付かされますよね。それでも最初の気持ちを忘れず、自分の目標やビジョンを明確にしようと模索するRainy。さんの姿勢はとても素敵です。

おっしゃるように、勉強すればするほど世界の問題ってすごく複雑だし、「こうすれば解決する!」という単純な話ではないんだなと痛感します。だからといって「何もできない」とあきらめたくはなくて。どんなに複雑な事情があっても、過酷な環境に置かれる子供たちがいる現実は変わらないし、決して見過ごしてはいけないと思うんです。「純粋な気持ちだけでは解決できないかもしれませんが、それでも「自分にできることは何か?」と考え続けることが大事だと感じています。

──その「考え続けること」が、Rainy。さんの活動の原動力になっているんですね。

そうですね。今の自分ができることは限られているかもしれません。でも、今はまず知識を深める時期だと思っています。将来、最初に夢見た財団づくりへの行動を起こせるタイミングが来たときにすぐ動けるよう、今はその準備をしっかりしておきたいと思っています。

──同世代の友達と、そういう話をすることもあるんですか?

仲のいい友達とは深い話をすることもありますし、学校の授業でSDGsについて学ぶ機会が増えたことで、みんなで考えるきっかけも増えました。特に調べ学習の授業では「持続可能な社会のために自分たちにできること」をテーマに話し合ったりするんです。そうすると、自分1人だけが意識しているのではなく、みんなで共通の認識を持つことができるんですよね。例えばリサイクルについて知っていても、1人だと「分別めんどくさいし、まあいいか」となってしまうこともあると思います。でも、みんなが知識を持っていたら、「それ、リサイクルできるよ!」と自然に声を掛け合える。そうやって、身近なところから意識が変わっていくのが理想かなと思います。同じ価値観を持った人と一緒に活動できたら、すごく心強いし、影響力も広がりますよね。

Rainy。

私もそんな存在になりたい

──同じアーティストとして、または社会活動も含めて尊敬している人や、目標としている人はいますか?

日本のアーティストだと倉木麻衣さんです! レコード会社の先輩なのですが、もう、「尊敬」という言葉だけでは表せないくらい、本当にすごい方だなと思っています。まず、カンボジアへの支援活動を長年続けられていること。去年、「倉木麻衣 25th Anniversary “2525☺” Museum」を観に行ったんですけど、そこに支援活動の様子が紹介されていて、本当に素晴らしいと思いました。しかも、ファンの方からの愛もすごいんですよ!

──というのは?

展示のエントランスに倉木さんの写真が飾ってあったんですけど、そこにびっしりとファンの方のメッセージが貼られていて、もう本人の顔が見えなくなるくらいでした(笑)。しかも、ただ「好きです!」っていうメッセージじゃなくて、「倉木さんのこういうところに励まされました」というような、すごく長文のものが多かったんです。それを見たとき、倉木さんがどれほどファンの方に愛されているのかを改めて実感しました。ライブでも最後の最後まで「ありがとう」「愛してるよ」と何度も伝える姿勢にすごく感銘を受けましたし、ステージ上だけじゃなくて、どんなときもすごく丁寧で、知的で、話を真剣に聞いてくれるんです。アーティストとしても人としても、私もそんな存在になりたいと強く思っています。

──そんなRainy。さんが、これから挑戦したいことは?

まずは、もっとたくさんの人に自分の音楽を届けたい! その過程で環境問題や社会活動にも積極的に関わっていきたいですね。倉木さんみたいに長く活動を続けながら、自分の影響力をいい形で使っていけるアーティストになるのが目標です。YouTubeでも「高校生のうちに叶えたい20の目標」というのを発表したんですけど、まずはSNSのフォロワーを10万人にしたいです。あと、開脚を180度できるようになりたくて(笑)。

──YouTube番組では、ギターの弾き語りの目標もありましたよね?

そうでした……。早くSunny。(Rainy。ファンの呼称)の前で披露できるように猛練習します!

公演情報

名探偵コナン スペシャルコンサート2025

  • 2025年3月22日(土)大阪府 Asueアリーナ大阪
  • 2025年3月23日(日)大阪府 Asueアリーナ大阪
  • 2025年4月12日(土)東京都 国立代々木競技場第一体育館
  • 2025年4月13日(日)東京都 国立代々木競技場第一体育館

<出演者>
スペシャルゲスト:倉木麻衣
オープニングアクト:新浜レオン / Rainy。

プロフィール

Rainy。(レイニー)

2008年6月28日生まれのシンガー。2022年4月に「名探偵コナン」のスピンオフアニメ「名探偵コナン ゼロの日常」のエンディング主題歌「Find the truth」でデビューを果たし、当時13歳とは思えない力強い歌唱が話題となる。2023年6月からはレギュラー放送アニメ「名探偵コナン」のエンディングテーマを担当。2025年には「But ノーラヴ」が「名探偵コナン」のオープニングテーマに採用され、3月にシングルリリースされた。