「何を聴いたらこういう感じになるんだ？」って

──oddのメンバーとMATSUMURAさんが初めて会ったのは、対バンしたときだったとか。

MATSUMURA　そうですね。あれ、いつだったっけ？

ryo（B, Vo）　2009年の1月ですね。僕らが拠点にしている南柏のドランカーズスタジアムっていうハコがあって、そこで一緒にやらせてもらったのが最初で。出番が終わったあと、MATSUMURAさんから話しかけてくれたんですよね。そのまま打ち上げもご一緒して、いろんな話をさせてもらって。ビックリしましたけどね、最初は。MATSUMURAさんは背が高いし……。

MATSUMURA　無駄な威圧感があるからね（笑）。

ryo　自分たちの出番が終わってすぐに話しかけてもらったから、「怒られるのかな」って。

MATSUMURA　（笑）。バンドがたくさん出るイベントにはあんまり参加しないんだけど、そのときはたまたま出ることになったんですよね。oddのライブを見たら普通にカッコいいというか、とにかく歌がうまいなって思って「なんなの？」って話しかけて（笑）。「何を聴いたらこういう感じになるんだ？」って。

──音楽性が独特ですからね。パンク、メロコアが基本なんだけど、ソウルミュージック、ファンク、ボサノバ、ラテンなどが混ざり合っていて。

MATSUMURA　うん。UNCHAINとかもソウルっぽい雰囲気はあるじゃないですか。でも、oddはそれとも違っていて。そのときの打ち上げでも「どんなのが好きなの？」っていう話はしてましたね。「ドリカムが好き」って言うから「俺も大好き。じゃあ『WINTER SONG』をアカペラで歌ってみて」とか（笑）。

ryo　歌ってましたよね、ホントに（笑）。

──ドリカムって、めちゃくちゃ意外ですねえ。

MATSUMURA　「SNAIL RAMPが好き」っていうのは、もっと意外でしたけどね。確かにスリーピースでベースがボーカルだけど、そういう印象はなかったから。あとは「デモテープもちょくちょく送ってよ」とか、それくらいですね。

J-POPもハードコアも聴いていた

──oddの音楽性って結成当初から明確だったんですか？

ryo　そうですね。結成したときから「こういうスタンスでやっていこう」っていうのはありました。続けていくうちにみんなの引き出しとかスキルが上乗せされてきて、そのたびに楽曲の幅や奥行きも出てきて。

──ryoさんは以前スカコア系のバンドをやってたとか。

ryo　はい。SNAIL RAMPに憧れてバンドを始めたので（笑）。そのときはパンクとスカを融合させて面白いことをやりたいと思ってたんですけど、今のメンバーもいろんな音楽を聴いてるし、それが混ざってる感じですね。メロコアだったり、ハードコアだったり。

──やっぱりパンクが基本？

masahiro（G）　ギターを始めたとき、エレキの音を作るのが全然ダメで、アコースティックギターにハマったんですよ。その頃は山崎まさよしさんとか、押尾コータローさんをよく聴いてました。

tetsu（Dr）　J-POPも聴いてたし、バンドを始めるきっかけになったのは、Hi-STANDARDとかHAWAIIAN6とか。oddを結成してからは、ボサノバとかレゲエとか、さらにいろんなジャンルを聴くようになりましたね。昔から聴いてたというより、バンドに取り入れるために聴く感じかも。勉強のためというか。