未菜ソロインタビュー
俳優を目指して再出発
──未菜さんはBiSのチャントモンキーとして2019年から約3年活動し、7月に同グループを脱退。8月から女優、歌手として活動していくことを表明しました。
正直に言うと、女優にずっと憧れていたんです。でもそんな簡単になれるものではないとは思っていますし、前のグループにいたときから、いつかチャンスがあれば俳優業もできたらいいなぐらいに思ってました。
──影響を受けた作品はあるんですか?
韓国ドラマの「二十五、二十一」を観て、改めて役者になりたいと強く思うようになったんです。私は落ち込んだときに音楽に助けられてきました。音楽は今の自分の心情に当てはめて聴くことが多いので、よくも悪くも自分の心に刺さるんですよね。それとは別に、ドラマや映画は観ていて自分とは別の世界に入り込めますし、その形でも「助けられた」と感じることがあったので、音楽に助けられて音楽をやりたいと思ったように「私もその世界に入って、演技をしてみたい」という憧れに近い思いが湧き上がってきたんです。
──音楽面ではいかがでしょうか? 以前からアコースティックギターで弾き語りを披露する機会があったと思います。
そうですね。でも正直なところ、役者を本格的にやりたいと思っていたので、グループを辞めたあとに音楽はどうしたらいいんだろうなと思ってました。そのタイミングでRONZIさん(BRAHMAN)とごはんをご一緒することがあって、そこで「New Acoustic Camp 2022」(9月17~19日開催)に出演してほしいというお話をいただいたんです。いきなりだったのでびっくりしたんですけど、そのお話があったから、歌手としても活動する機会があるのならがんばりたいなって。「自分は音楽をやっていないといけない気がする」という感覚があったのも確かなので。
──ちなみにバンドをやろうとは思わなかったんですか?
今は未知の領域にチャレンジしたいという思いが強くて、俳優になりたいというのが一番にあるんです。バンドは文化祭レベルですけどやったことがあるから楽しさも知っているので、いつかやるかもしれません。でも今は考えてないですね。両立はすごく大変だと思いますが、歌手でも俳優でも、未菜という存在を認知してもらえるならどちらもがんばりたいです。
──演技のレッスンなどは受けてるんですか?
はい。ワークショップに通っています。セリフを覚えることに挑戦してるんですが、初めてのことばかりで大変ですね。演技ということに対してゼロから学んでいる段階なので、難しいことだらけですが、演じることの楽しさを感じています。
NOMELON NOLEMONとの出会い
──今回、NOMELON NOLEMONの楽曲「線香金魚」のミュージックビデオで俳優デビューということになりました。まずこのMVに出演することになった経緯を教えてください。
ノーメロの存在は、ノーメロのスタッフさんからMV出演オファーをいただいたタイミングで初めて知りました。遠藤泰己監督が私を気に入ってくださったみたいで。夏に福岡に帰省していたんですけど、そのタイミングで監督やスタッフさんがMVのロケハンで九州に来られていて、そこで初めて遠藤監督とお会いしました。当時はまだMVに出演する人が決まってなかったみたいで。候補者がほかにもいるとは聞いていたんですけど、そのときはMVのイメージを伺ってそれに合わせて動いてみるというのをその場でやってみました。すごく緊張したし、全然うまくいかなかったので「ダメだったかなー」と思ってたんですが、正式に出演オファーをいただくことができて。
──ノーメロはコンポーザーのツミキさんと、ボーカルのみきまりあさんの2人組ユニットですが、楽曲を聴いた印象は?
みきまりあさんは歌の表現力がすごいし、カッコいいし、めちゃくちゃ好きです。好きな曲を選ぶのは難しいくらいどれも好きなんですけど、MVに出演させていただいた「線香金魚」以外だと、前作の「night draw」がすごく好きです。昔から大好きなチャットモンチーに並ぶくらい好きなアーティストです。本当にハマってしまって、毎日聴いています。
──ライブは観ましたか?
9月上旬にWWW Xでやってた初ワンマンライブを観ました。関係者席からだったので一番後ろにいましたけど、普通にお客さんとして行ってたら手を上げて盛り上がってたと思う。楽しくて体がウズウズしました。ただのファンみたいになっちゃってますけど、ツミキさんとみきまりあさんは結成して1年ちょっととは思えないくらい完成されたライブをしていて、衝撃を受けました。MCでもツミキさんは私の想像以上に熱いメッセージを発信していて、テンションが上がりました。
──ノーメロを好きになるポイントがたくさんあったわけですね。
ありました! 当日はご本人たちとはちょこっと挨拶しただけだったので、今日の取材も緊張してます(笑)。早くまたライブに行きたいですね。
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18歳から23歳の自分に