「岐路」をCDタイトルに

──新作CD「The DIVIDE」は自主レーベルを立ち上げて、1枚目の作品となります。どのような思いで制作したんでしょうか？

Toyo（Vo）　ここのところ、バンドがどっちに進むかとか行くか行かないか、みたいなところにいたんです。それで僕は「なんでNEW BREEDを始めたのか」「今作を出す意味ってなんだろう」とかまで考えていて。なので、岐路という意味のある「The DIVIDE」をタイトルにしました。ちなみに収録曲の「4WAYS+1」はメンバー4人を取り巻く環境を歌っていたり、「Once said not found」は長いこと続けてるとメンバー同士で言わなかったこともいっぱいあるよなあって思ってそのことを歌詞にしたり、メンバーのこと、バンドのことを歌っている曲が多いんです。

Tommie-B（B）　へー、なるほどね。

Toyo　恥ずかしいんでほかのメンバーに歌詞の説明はしてないんですけど（笑）。

Tommie-B　今回は5曲入りのミニアルバムですけど、3枚目のアルバム的な立ち位置で。1枚目2枚目って「起承」じゃないですか。で、3枚目は「転」って考えると、変わるタイミングだなと思って。実際、前の2作はZESTONE RECORDSというところでやってきて、今回そのままそこで続けるか、違うところでチャレンジするかっていう選択肢があったんですよ。ZESTONE RECORDSでうまくいっていたので、離れることに関しては本当に挑戦だったんですけど、みんなで話してそこはチャレンジしようと。

──なぜここで挑戦を？

Toyo　活動的には自主レーベルのほうが動きやすいというか。自分たちが思うようなことが表現しやすいというのがあったので。あとは分岐点に立って、これから何か変えていかなきゃいけないっていう気持ちもありました。

Tommie-B　いろんな人たちに協力してもらいながらインディーズでやってきて、ある程度先が見えてきたんです。その状況を変えて、新しい体制になったらその先に何があるのかを見たかったんです。

チャレンジモード

──作品の中で、何か挑戦したことはありますか？

Tommie-B　明確に言葉にしてメンバーと共有したっていうのはないですけど、みんなチャレンジするっていうモードだったとは思います。

Toyo　難しい曲いっぱいあるしね。

Tommie-B　「4WAYS+1」は短いんですけど、めっちゃ難しいんですよ、演奏が。リズムだったりラインだったり。

Toyo　リズムが難しいです。ドラムがすごいテクニカルな、拍数がわからなくなるようなドラムをいっぱい叩くんで。

Tommie-B　うちらが拍数を見失っちゃうパターンね（笑）。

──「Once said not found」はNARASAKIさんがプロデュースを手がけています。その経緯を教えてください。

Tommie-B　今はほかのバンドもそうですけど、海外のエンジニアを付ける環境も当たり前になってきて。うちらも過去の2枚で海外のエンジニアと仕事した経験があるけど、日本人のプロデューサーとやったことがなかったんで、これも挑戦です。

──なぜNARASAKIさんだったんでしょうか？

Tommie-B　NARASAKIさんはBABYMETALやももクロといったメジャーの仕事もされてる一方で、超アンダーグラウンドな立ち位置もある。その極端さに惹かれて。一番しっくりくるプロデューサーでした。

──やってみてどうでした？

Tommie-B　NARASAKIさんらしいエクストリームな部分が出たり、新しい発見がいっぱいありました。機会があったら今後は一緒にスタジオに入ったり、もっとじっくりやってみたいですね。

──この曲には日本語のフレーズもありますよね。ローマ字表記なのでパッと歌詞を見ただけだと気付かなかったんですけど「あれ？」と思って。これはNARASAKIさんのアイデアですか？

Toyo　いや、歌詞の指示は特になかったです。

──では日本語のフレーズを入れたのはなぜですか？

Toyo　こういうのに挑戦してみてもいいかなと。本当はもっと日本語を入れる曲もやってみたいんですけど。まだそこまで踏み切れない部分もありますし、恥ずかしい部分もあって。

──すごいフックになりますよね。

Tommie-B　日本人は「あれ？」って引っかかるもんね。

Toyo　ライブで一緒に歌ってほしい気持ちもあります。