夏祭りで焼きそばをひっくり返した思い出

──「exotic Love ～君の過去も全部抱きしめたい～」のPVも拝見しましたが、海辺ではしゃぐ3人の楽しそうな表情と、スタイリッシュな演奏シーンが収められています。

森川　撮影は10月頭くらいだったのですが、「もう秋やねー」とか言いながらもめちゃくちゃ暑い日で。みんな「なついろ日和だね」って言ってました（笑）。

──砂浜を走るシーンは、すごく楽しそうでしたね。

森川　今回の全体的なテーマは「女子3人、彼氏にフラれて寂しいし旅行でも行こうかー」みたいな。「もうええやん、女子だけで楽しもうよー」って感じなんです（笑）。

──あはははは（笑）。

森川　撮影もすごく楽しくて。私たちのめちゃめちゃ素の表情が映ってると思うし、浜辺で撮ったときはちょうどきれいな夕陽が沈むところで。「こんなベストタイミングめったにない！」ってことで、その瞬間もばっちり撮影しました。

──なるほど。ちなみに、この曲の歌詞にちなんで皆さんの“忘れられない夏の恋”もお訊きしたいのですが、そういうエピソードってありますか？

森川　だいぶ前の話ですけど、お母さんに浴衣を着せてもらって当時の彼氏とお祭りの花火を見に行ったんです。で、ちょっと暗いところで私は焼きそば食べながら見てたんですけど、花火の豪華なフィニッシュのとき、つい焼きそばをひっくり返してしまったんです！

山崎・北川　えええーっ!?

森川　それで焼きそばが浴衣の中にも入ってきちゃって（笑）。彼と必死に取り除きましたけど、それが印象に残ってます。あまりいい思い出ではないですけど（笑）。

山崎　私は夏限定でいうと、実はそういうエピソードがないんです。でも、だからこそ逆に歌詞に思いを込められるというか、いろんなシチュエーションを想像しながら書いていけるのかなって。結構、妄想をするのが好きなので……（笑）。

──（笑）。北川さんはいかがですか？

北川　私もあまりないんですけど、一度だけ浴衣を着てデートをしたことがあります。女友達とは何度か行ったことがあるんですけど、好きな人と行ったその1回はちょっとうれしかったですね。

森川　もおー！ かわいい！ うちの加奈ちゃんは本当にかわいいんですよー（笑）。ちなみに、そこでアクシデントは？

北川　なかったです（笑）。

夏を始点に、1年通して楽しめる作品

──今作には1stシングル「君の涙にこんなに恋してる」も収録されていますが、そのシングル1枚の次がすぐアルバム。ちょっと珍しいですね。

森川　「君の涙にこんなに恋してる」も別にシングル用に作ったものじゃなくて、それ以前からずっと制作してる曲の中のひとつだったんです。「名探偵コナン」の主題歌のお話をいただいてリリースしたんですが、今回はそれと同時期に作ってた曲たちも新鮮なうちにぜひ聴いていただきたいなってことで。

──そういうことだったんですね。じゃあ、今作には結成から1年のなついろがギュッと凝縮されていると。

森川　そうですね。正式にアルバム出すってなってからは、ほぼ毎日レコーディングやったんで。来る日も来る日も歌詞を書いてピアノ弾いて歌って……って感じで、途中にライブもあったりして結構大変だったんですけど、終わってみたらあっという間。なんだか、すごい夏でしたね（笑）。

──でも今回のアルバムは本当にいろんな感情を呼び起こしてくれる楽曲が詰まっていて。選曲はどのように？

森川　私たち自身が……というより、スタッフさんも含めみんなで話し合って決めました。アレンジでだいぶ変わった曲もあったし、全体的にいいバランスになってるのかなって。

──では最後に、アルバムタイトルを5曲目のナンバー「あの夏色の空へと続く」にしたのは？

山崎　私たちの“夏”というテーマが入っていることと、ここから来年の夏に向けてまた進んでいきたいっていう意味と、また来年も素敵な夏が来ますようにっていう願いが込められています。

森川　なついろとして、またしっかり来年の夏も活動できるように。そして、どんどん素敵な夏の曲をお届けしたいっていう気持ちですね。夏を始点に、1年通して楽しんでいただける作品になればうれしいなって思います。