生の声がうれしい

──前回のインタビューはデビューシングル「クネクネ☆ブラボー!!」発売直前で、なあ坊さんは人前でのライブも未経験という時期でした。シングルリリース後は何度か記念イベントがありましたが、ファンの前に出てパフォーマンスをするのはどんな気分でしたか？

やっぱり生の声が聴こえてくるっていうのがうれしかったです。ニコ生だとひとりでしゃべってるだけで、観てくれている人はたくさんいても声は聴こえないから。

──視聴者からの“弾幕”コメントはあっても、実際の声は届かないですからね。

そうなんです。だからすごくうれしかったし、テンションも上がるし。毎回毎回イベントが楽しみでした。

「ホントに私が歌っていいんですか!?」

──デビューシングル「クネクネ☆ブラボー!!」はカップリングの「ズンズン夢計画」も含め、すごくポップでかわいい内容でした。今回の「マジカルリップKISS」は、前作同様つんく♂さんが作詞・作曲を手がけていますが、一転してクールでカッコいいサウンドですね。

私、つんく♂さんが作る曲の中でも、こういう切なくてカッコいい曲調が特に大好きで。

──前回のインタビューで答えてもらった「なあ坊豆腐＠那奈が選ぶ ℃-uteベスト3」でも、1位が「Kiss me 愛してる」、2位が「まっさらブルージーンズ」とカッコいい曲を挙げてましたね。

はい。だから「マジカルリップKISS」をいただいたときはすごくうれしかったです。「ホントに私が歌っていいんですか!?」って。

──前回は制服風だった衣装も大きく変わって。

前回は着ているのも女子高生の衣装だし、歌詞も自分のプロフィールみたいな等身大の世界観だったんですけど、今回は衣装のテーマがアンドロイドで、もう人間ですらないんです（笑）。歌詞も……私が「じゃあね これでサヨナラね」なんて言わないじゃないですか（笑）。

──完全に大人のラブソングですよね（笑）。自分で経験していないことを歌うとき、歌詞の世界との隙間はどう埋めるんですか？

全部想像ですけど「こういうことがあったら私はどう感じるかな」って考えますね。「どういう意味でこの言葉を言ったんだろう」とか。ひとつの物語として、歌で演じるみたいな。

──一方のカップリング曲「心が少し 元気ないみたい」は歌詞の世界こそ等身大ですが、ボーカルに強いエフェクトがかかっていて……。

本当にアンドロイドが歌っているみたいですよね（笑）。でもこの曲、すごくつんく♂さんに見抜かれてるなーと思ったところがあって。私、センチメンタルな気分にひたりがちなんですよ。あ、バレてるなって。センチになりがちなんだけど、立ち直りは早いです（笑）。

──実際に元気ないとき、自分の中でのお決まりの対処法は何かありますか？

友達とのおしゃべりですね。悩みを相談したりするというより、だんだん話がそれて違う話で笑ったりしてて。